徳島県鳴門に伝わる、白い徳利へ化け、拾おうとする手から転がって逃げる狸の怪異。
白徳利とはどんな妖怪か
白徳利は、徳島県鳴門市に伝わる化け狸です。道に白い徳利が落ちているように見せ、人が拾おうとすると先へ転がります。
追いついて手を伸ばしても、また少し先へ。つかめそうでつかめない動きを繰り返し、最後まで人の手には収まりません。
白徳利の漢字表記と読み方
「しろとっくり」と読みます。白い器の姿が、そのまま狸の化け方の名になっています。
白徳利(しろとっくり)
笠井新也『阿波の狸の話』の「化け方のいろいろ」に見える名。
白とっくり(しろとっくり)
かなを交えた表記。
白徳利の姿と特徴
白い徳利の姿です。模様、大きさ、中身は伝わっていません。置かれている間は普通の落とし物に見え、人が近づいたときだけ生き物のように転がります。
白徳利の伝承記録
道に、白い徳利が落ちている
鳴門の小桑島・日向谷で、道に白い徳利が落ちています。割れてもおらず、誰かが置いたように見えるため、通りかかった人は拾おうと近づきます。
白徳利は人の姿を取らず、声も出しません。道にある器そのものが、人を立ち止まらせる誘いになります。
手を伸ばすたび、ころころと逃げる
人の手が届きそうになると、白徳利はころころと先へ転がります。追いついてもう一度かがむと、また同じだけ逃げます。
遠くへ一気に去るのではなく、次こそ拾えそうな距離を保ちます。人は徳利を追い、狸はつかまらない。その反復だけで、化かしは成立します。
古い器ではなく、狸が化けた姿
白徳利の正体は、狸です。阿波の狸が見せる「化け方」の一つです。
徳利の中身、追った人の名前、最後に狸へ戻る場面は伝わっていません。白い徳利が捕まらないという短い出来事に、阿波の化け狸らしい悪戯が凝縮されています。
白徳利の伝承地域
伝承地は旧撫養町小桑島の日向谷です。地図は現在の町域を示し、私有地や特定の道路へ怪異を結びつけません。
撫養町小桑島・日向谷周辺(むやちょうこくわじま・ひなたにしゅうへん)
白徳利の伝承地域
撫養町小桑島・日向谷周辺の所在地:徳島県鳴門市撫養町小桑島
白い徳利へ化ける狸の話が伝わります。
示しているのは小桑島・日向谷の一帯です。
白徳利の正体と考えられているもの
白徳利は、道の落とし物に化け、人が拾う寸前に転がって逃げ続ける、阿波の狸の短い悪戯です。
白徳利をめぐる妖怪のつながり
白徳利が登場する作品
白徳利は、拾えそうで拾えない化かしです。
手が届きそうになると、ころころと先へ転がります。追いついてかがむと、また同じだけ逃げる。 遠くへ一気に去らず、次こそ拾えそうな距離を保ちます。
器が長い年月を経て妖怪になったのではありません。阿波の狸が見せる化け方の一つで、短い出来事に悪戯が凝縮されています。
白徳利が登場する民俗学
白徳利が登場する事典
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白徳利についてよくある質問
白徳利とはどんな妖怪ですか。
白い徳利へ化けた狸です。人が拾おうとすると先へ転がり、何度追ってもつかまりません。
白徳利は付喪神ですか。
狸の化け方の一つです。古い器が妖怪になった話ではなく、狸が白い徳利へ化ける話です。
白徳利はどこに伝わりますか。
徳島県鳴門市、旧撫養町小桑島の日向谷に伝わります。
白徳利と併せて覚えたい言葉・用語
徳利(とっくり)
酒などを入れて注ぐ、口の細い器。白徳利では狸がこの姿へ化けます。
化け狸(ばけだぬき)
人や物の姿へ化け、人を驚かせたりからかったりすると語られる狸。
白徳利の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。