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徳島県

白徳利(しろとっくり)とはどんな妖怪か|姿と伝承

白徳利  / シロトックリ

器物と草木狐と狸獣の妖怪 各地の伝説

徳島県鳴門に伝わる、白い徳利へ化け、拾おうとする手から転がって逃げる狸の怪異。

白徳利とはどんな妖怪か

白徳利は、徳島県鳴門市に伝わる化け狸です。道に白い徳利が落ちているように見せ、人が拾おうとすると先へ転がります。

追いついて手を伸ばしても、また少し先へ。つかめそうでつかめない動きを繰り返し、最後まで人の手には収まりません。

白徳利の漢字表記と読み方

「しろとっくり」と読みます。白い器の姿が、そのまま狸の化け方の名になっています。

白徳利(しろとっくり)

笠井新也『阿波の狸の話』の「化け方のいろいろ」に見える名。

白とっくり(しろとっくり)

かなを交えた表記。

白徳利の姿と特徴

白い徳利の姿です。模様、大きさ、中身は伝わっていません。置かれている間は普通の落とし物に見え、人が近づいたときだけ生き物のように転がります。

白徳利の伝承記録

  1. 道に、白い徳利が落ちている
  2. 手を伸ばすたび、ころころと逃げる
  3. 古い器ではなく、狸が化けた姿

道に、白い徳利が落ちている

鳴門の小桑島・日向谷で、道に白い徳利が落ちています。割れてもおらず、誰かが置いたように見えるため、通りかかった人は拾おうと近づきます。

白徳利は人の姿を取らず、声も出しません。道にある器そのものが、人を立ち止まらせる誘いになります。

手を伸ばすたび、ころころと逃げる

人の手が届きそうになると、白徳利はころころと先へ転がります。追いついてもう一度かがむと、また同じだけ逃げます。

遠くへ一気に去るのではなく、次こそ拾えそうな距離を保ちます人は徳利を追い、狸はつかまらない。その反復だけで、化かしは成立します。

古い器ではなく、狸が化けた姿

白徳利の正体は、狸です。阿波の狸が見せる「化け方」の一つです。

徳利の中身、追った人の名前、最後に狸へ戻る場面は伝わっていません白い徳利が捕まらないという短い出来事に、阿波の化け狸らしい悪戯が凝縮されています。

白徳利の伝承地域

伝承地は旧撫養町小桑島の日向谷です。地図は現在の町域を示し、私有地や特定の道路へ怪異を結びつけません。

撫養町小桑島・日向谷周辺(むやちょうこくわじま・ひなたにしゅうへん)

白徳利の伝承地域

地図で開く

撫養町小桑島・日向谷周辺の所在地:徳島県鳴門市撫養町小桑島

白い徳利へ化ける狸の話が伝わります。

示しているのは小桑島・日向谷の一帯です。

白徳利の正体と考えられているもの

白徳利は、道の落とし物に化け、人が拾う寸前に転がって逃げ続ける、阿波の狸の短い悪戯です。

白徳利をめぐる妖怪のつながり

白徳利が登場する作品

白徳利は、拾えそうで拾えない化かしです。

手が届きそうになると、ころころと先へ転がります。追いついてかがむと、また同じだけ逃げる。 遠くへ一気に去らず、次こそ拾えそうな距離を保ちます。

器が長い年月を経て妖怪になったのではありません。阿波の狸が見せる化け方の一つで、短い出来事に悪戯が凝縮されています。

白徳利が登場する民俗学

笠井新也『阿波の狸の話』

徳島の狸伝承を集めた古典的な研究。名のある狸たちの由来と勢力が整理されています。

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白徳利が登場する事典

日本妖怪大事典

村上健司による大部の事典。地方の小さな伝承まで、出典を添えて収めています。

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白徳利についてよくある質問

白徳利とはどんな妖怪ですか。

白い徳利へ化けた狸です。人が拾おうとすると先へ転がり、何度追ってもつかまりません。

白徳利は付喪神ですか。

狸の化け方の一つです。古い器が妖怪になった話ではなく、狸が白い徳利へ化ける話です。

白徳利はどこに伝わりますか。

徳島県鳴門市、旧撫養町小桑島の日向谷に伝わります。

白徳利と併せて覚えたい言葉・用語

徳利(とっくり)

酒などを入れて注ぐ、口の細い器。白徳利では狸がこの姿へ化けます。

化け狸(ばけだぬき)

人や物の姿へ化け、人を驚かせたりからかったりすると語られる狸。

白徳利の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国立国会図書館サーチ 笠井新也『阿波の狸の話』
  2. 国立国会図書館サーチ『阿波の狸の話』復刊版