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長野県

赤子(あかご)とはどんな妖怪か|姿と伝承・登場する作品

赤子  / アカゴ

そのほか 妖怪絵巻

湖にすむ赤い子ども。絵巻では踊る赤ん坊が数百人に増える。

赤子の姿を描いた図

与謝蕪村 「蕪村妖怪絵巻 赤子の怪」 1754年 / パブリックドメイン 出典

赤子とはどんな妖怪か

赤子は、三つの別の伝えを持つ妖怪です。

長野県、大和国(現・奈良県に伝わる妖怪であり、
俳人・与謝蕪村による妖怪絵巻『蕪村妖怪絵巻』にある妖怪でもあります。

それぞれ伝承が異なります

長野県のものは、湖にいます。

大町市にある仁科三湖のひとつ、木崎湖の水中に住むといわれます

外見は11歳か12歳ほどの人間のようだが、その名が示すように産まれたばかりの赤ん坊のように赤く、髪は猩猩のようだといいます。

漁師が水中に隠れている赤子を目撃することがあるものの、特に人間に対して危害を加えることはないといいます。

赤子の漢字表記と読み方

読みは「あかご」です。

赤ん坊を指す言葉です。

ただし、長野の赤子は赤ん坊ではありません。

外見は11歳か12歳ほどの人間のようです。

では、なぜ赤子なのでしょうか。

その名が示すように産まれたばかりの赤ん坊のように赤いからです。

色のほうです。

髪は猩猩のようだともいいます。

猩猩は、赤い毛の想像上の獣です。

絵巻のほうは、本当の赤ん坊です。

生まれたばかりの赤ん坊のような者が踊っていたとあります。

赤子(あかご)

もっとも一般的な表記。

赤子の怪(あかごのかい)

『ばけもの絵巻』『蕪村妖怪絵巻』での題。

赤子の姿と特徴

赤子の姿は、伝えごとに違います

長野県の赤子です。

外見は11歳か12歳ほどの人間のよう
産まれたばかりの赤ん坊のように赤い
髪は猩猩のようだ

十一、二歳で、赤い体です。

絵巻の赤子です。

生まれたばかりの赤ん坊のような者が踊っており、しかもどんどん数を増し、遂には数百人にも達した(『ばけもの絵巻』)。
数千人もの裸の赤ん坊が踊っていた(『蕪村妖怪絵巻』)。

数百人、数千人と増えます。

赤子の伝承物語

  1. 木崎湖の水中にいる
  2. 剣術者の手がすくんだ
  3. 蕪村の絵巻にも同じ話がある

木崎湖の水中にいる

長野県の赤子は、湖にいます。

大町市にある仁科三湖のひとつ、木崎湖の水中に住むといわれます

仁科三湖は、三つの湖です。

姿は、変わっています。

外見は11歳か12歳ほどの人間のようだが、その名が示すように産まれたばかりの赤ん坊のように赤く、髪は猩猩のようだといいます。

十一、二歳で、赤い体です。

そして、見られています。

漁師が水中に隠れている赤子を目撃することがあるといいます。

害はありません。

特に人間に対して危害を加えることはないといいます。

見えるだけの妖怪です。

剣術者の手がすくんだ

大和国(現・奈良県)の赤子は、屋敷に出ます。

明治時代の妖怪絵巻『ばけもの絵巻』(作者不詳)に「赤子の怪」と題して記述されています

話は、化物屋敷から始まります。

あるところに化物屋敷と呼ばれて誰も寄り付かない家がありました

ある剣術者が化物の正体を見極めようとその家に泊まりました

そして、音がします。

夜中に障子の向こうから、誰かが踊っているような音が聞こえました

覗くと、赤ん坊でした。

生まれたばかりの赤ん坊のような者が踊っており、しかもどんどん数を増し、遂には数百人にも達しました

剣術者は斬り払おうと太刀に手をかけたものの、手がすくんでしまいました

どうすることもできない内に、夜明けと共に赤子たちは消え去りました

蕪村の絵巻にも同じ話がある

与謝蕪村の絵巻にも、赤子があります。

蕪村妖怪絵巻』では「赤子の怪」と題して記述されています。

題が同じです。

話も、よく似ています。

ある法師が小笠原という座敷に停まったところ、夜中に隣室で大勢の人間が踊っているような音が聞こえました

覗き見ると、そこには数千人もの裸の赤ん坊が踊っていました

数千人です。

騒々しくて仕方なかったものの、夜が明けると姿が消えていました

朝に消える点も同じです。

そして、関係は不明です。

題名は『ばけもの絵巻』のものと同じであり、内容も酷似していますが、関連性は不明です。

与謝蕪村は、俳人として知られます。

赤子の伝承地域

赤子は、長野県大和国(現・奈良県)に伝わります。

長野県大町市仁科三湖のひとつ、木崎湖の水中に住むといわれます
大和国(現・奈良県) … 明治時代の妖怪絵巻『ばけもの絵巻』(作者不詳)に「赤子の怪」と題して記述されています

絵巻の話には、地名がありません。

蕪村妖怪絵巻』ではある法師が小笠原という座敷に停まったとあります。

湖は今もありますが、この名で祀られた社や碑は確かめられていません。この欄は空のままにしてあります。

赤子の正体と考えられているもの

赤子については、次のように整理できます。

一つめは、三つに分かれることです。長野県、大和国(現・奈良県)に伝わる妖怪と、『蕪村妖怪絵巻』にある妖怪があり、それぞれ伝承が異なります

二つめは、長野の赤子です。木崎湖の水中に住むといわれ外見は11歳か12歳ほどの人間のようだが、産まれたばかりの赤ん坊のように赤く、髪は猩猩のようだといいます。

三つめは、害のなさです。漁師が水中に隠れている赤子を目撃することがあるものの、特に人間に対して危害を加えることはないといいます。

四つめは、大和の赤子です。赤ん坊のような者が踊っており、しかもどんどん数を増し、遂には数百人にも達し剣術者は斬り払おうと太刀に手をかけたものの、手がすくんでしまいました

五つめは、蕪村の絵巻です。数千人もの裸の赤ん坊が踊っていたといい、題名は『ばけもの絵巻』のものと同じであり、内容も酷似していますが、関連性は不明です。

同じ名で、まったく違うものが呼ばれています。 共通するのは、赤ん坊のようだという一点だけです。

赤子をめぐる妖怪のつながり

赤子が登場する作品

赤子は、同じ名で別のものを指す例です。

長野では湖の赤い子ども、絵巻では増え続ける踊る赤ん坊です。

資料は長野の民俗の記録と、江戸から明治の絵巻に分かれます。

赤子が登場する古典

蕪村妖怪絵巻

与謝蕪村。「赤子の怪」を収めます。

ばけもの絵巻

明治時代、作者不詳。同じ題の話があります。

赤子が登場する研究

妖怪事典

村上健司編著、2000年。三つの赤子を整理しています。

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赤子が登場する漫画・アニメ

絵巻の妖怪を扱う作品

数を増す怪異として取り上げられます。

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赤子についてよくある質問

赤子とは何ですか。

長野県、大和国(現・奈良県)に伝わる妖怪または『蕪村妖怪絵巻』にある妖怪で、それぞれ伝承が異なります

長野の赤子はどんな姿ですか。

外見は11歳か12歳ほどの人間のようだが、産まれたばかりの赤ん坊のように赤く、髪は猩猩のようだといいます。木崎湖の水中に住むといわれます

害はありますか。

漁師が水中に隠れている赤子を目撃することがあるものの、特に人間に対して危害を加えることはないといいます。

絵巻の赤子はどんな話ですか。

赤ん坊のような者が踊っており、しかもどんどん数を増し、遂には数百人にも達し夜明けと共に赤子たちは消え去りました。『蕪村妖怪絵巻』では数千人とあります。

赤子と併せて覚えたい言葉・用語

仁科三湖(にしなさんこ)

長野県大町市にある三つの湖。木崎湖・中綱湖・青木湖。

猩猩(しょうじょう)

赤い毛を持つとされる想像上の獣。

与謝蕪村(よさぶそん)

江戸時代の俳人・画家。妖怪絵巻も残した。