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宮城県

化け古下駄(ばけふるげた)とはどんな妖怪か|姿と伝承・登場する作品

化け古下駄  / バケフルゲタ

器物と草木 各地の伝説

鼻の欠けた古下駄が「鼻いでえ」と言いながら夜の町を歩く。

化け古下駄の姿を描いた図

作者不明 「お化けかるた 下駄お化け」 19世紀はじめ / パブリックドメイン 出典

化け古下駄とはどんな妖怪か

化け古下駄は、昔話に出る妖怪です。

日本の昔話に登場する妖怪の一つで、下駄が古くなって変化した妖怪です。

化けた古下駄(ばけたふるげた)ともいいます。

筋は、決まっています。

古くなって捨てられた下駄が人間に化けて町に現われるが、若者に正体を見破られて、同様に動き出していた古道具たちと共に焼き捨てられるという内容です。

宮城県寒風澤(現・宮城県塩竈市寒風沢島などで採集された例などが知られます

話は、声から始まります。

夜になると町中を「鼻いでえ、鼻いでえ。(鼻が痛い、鼻が痛い)」と言いながら歩く者がいたといいます。

化け古下駄の漢字表記と読み方

読みは「ばけふるげた」です。

化けた古下駄(ばけたふるげた)ともいいます。

下駄の「鼻」は、鼻緒を通す穴のところです。

下駄の鼻の部分が欠けていたことが、話の鍵になります。

そこから、声が出ます。

鼻いでえ、鼻いでえ。(鼻が痛い、鼻が痛い)です。

東北の言葉です。

同じ形の昔話が、ほかにもあります。

佐々木喜善『聴耳草紙』に収められた昔話「履物の化け物」です。

そこでは化けた履物(下駄)が自身の特徴(穴が三つ、歯が二枚)を歌っており、共通性が見られます

化け古下駄(ばけふるげた)

もっとも一般的な表記。

化けた古下駄(ばけたふるげた)

もう一つの呼び名。

鼻いでえ(はないでえ)

夜の町で聞こえたという声。

化け古下駄の姿と特徴

化け古下駄の姿は、です。

古くなって捨てられた下駄が人間に化けて町に現われるといいます。

人に化けています。

ただし、見えません。

しかし声がするだけで姿が見えなかったといいます。

声だけです。

そして、正体は打ち上げられた道具でした。

海から打ち上げられた蓑、太鼓、割籠などが散らばっており、その中に鼻の欠けた下駄があったといいます。

鼻の欠けた下駄です。

仲間もいます。

下駄」「」「太鼓」「割籠と、互いを呼び合っていました。

化け古下駄の伝承物語

  1. 声を追って藪へ入った
  2. 自分たちを下駄と呼んでいた
  3. 焼き捨てたら止まった

声を追って藪へ入った

話は、夜の町から始まります。

夜になると町中を「鼻いでえ、鼻いでえ。(鼻が痛い、鼻が痛い)」と言いながら歩く者がいました

毎晩でした。

若者たちが、確かめに出ます。

あるときに若者たちが、何者か確かめようと夜の町に出ました

しかし声がするだけで姿が見えませんでした

姿が見えません。

一人が、追いました。

若者の1人は素性をつきとめようと声を追いました

そして、藪に着きます。

近くの藪からざわめき声が聞こえるので近寄りました

自分たちを下駄と呼んでいた

藪の中から、声が聞こえました。

人間とは異なる声で歌い踊る声が聞こえました

歌って踊っていました。

そして、名を呼び合っていました。

その声は自分たちを「下駄」、「蓑」、「太鼓」、「割籠」などと呼んでいました

自分たちの正体を、そのまま言っています。

若者は、逃げました。

恐怖を感じた若者は、そのまま家へ逃げ帰りました

翌日、仲間を連れて戻ります。

翌日、その若者が仲間たちに事情を話してその薮へ行ってみました

焼き捨てたら止まった

藪には、道具が落ちていました。

海から打ち上げられた蓑、太鼓、割籠などが散らばっており、その中に鼻の欠けた下駄がありました

鼻が欠けています。

若者たちは、結びつけました。

あの鼻を痛がる者の正体はこの下駄かと睨んだ若者たちは、下駄などをその場で焼き捨てました

焼きました。

それで、終わります。

以来、あの鼻を痛がる者は現れず、薮の中から歌い踊る声も聞こえなくなったといいます。

声も止まりました。

そして、話の筋が合っています。

古下駄の妖怪は、「鼻が痛い」と語っていた結果、正体に見られる特徴(下駄の鼻の部分が欠けていた)と一致が見られています

化け古下駄の伝承地域

化け古下駄は、宮城県寒風澤(現・宮城県塩竈市寒風沢島などで採集された例などが知られます

寒風沢島は、松島湾に浮かぶ島です。

話には、海から来た道具が出ます。

海から打ち上げられた蓑、太鼓、割籠などです。

島の話であることと、合っています。

昔話であり、この名で祀られた社や碑は確かめられていません。この欄は空のままにしてあります。

化け古下駄の正体と考えられているもの

化け古下駄については、次のように整理できます。

一つめは、筋です。古くなって捨てられた下駄が人間に化けて町に現われるが、若者に正体を見破られて、同様に動き出していた古道具たちと共に焼き捨てられるという内容です。

二つめは、声です。夜になると町中を「鼻いでえ、鼻いでえ。(鼻が痛い、鼻が痛い)」と言いながら歩く者がいたといいます。

三つめは、藪の場面です。その声は自分たちを「下駄」、「蓑」、「太鼓」、「割籠」などと呼んでいました

四つめは、一致です。「鼻が痛い」と語っていた結果、正体に見られる特徴(下駄の鼻の部分が欠けていた)と一致が見られています

五つめは、同じ形の話です。佐々木喜善『聴耳草紙』に収められた昔話「履物の化け物」でも、化けた履物(下駄)が自身の特徴(穴が三つ、歯が二枚)を歌っており、共通性が見られます

この昔話は、正体が自分で名乗る形です。 痛がる場所が、そのまま手がかりになりました。

化け古下駄をめぐる妖怪のつながり

化け古下駄が登場する作品

化け古下駄は、自分で名乗る妖怪です。

痛がる場所が、そのまま正体の手がかりになりました。

資料は宮城の昔話と、佐々木喜善の採録に分かれます。

化け古下駄が登場する研究

佐々木喜善『聴耳草紙』

昔話「履物の化け物」を収めます。

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妖怪事典

村上健司編著、2000年。器物の妖怪として整理しています。

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化け古下駄が登場する漫画・アニメ

付喪神を扱う作品

古道具が動き出す話として取り上げられます。

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Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

化け古下駄についてよくある質問

化け古下駄とは何ですか。

日本の昔話に登場する妖怪の一つで、下駄が古くなって変化した妖怪です。宮城県寒風澤(現・塩竈市寒風沢島)などで採集された例などが知られます

どんな声がしたのですか。

夜になると町中を「鼻いでえ、鼻いでえ。(鼻が痛い、鼻が痛い)」と言いながら歩く者がいたといいます。

正体はどうやってわかったのですか。

海から打ち上げられた蓑、太鼓、割籠などが散らばっており、その中に鼻の欠けた下駄があったので、あの鼻を痛がる者の正体はこの下駄かと睨んだといいます。

似た昔話はありますか。

佐々木喜善『聴耳草紙』に収められた昔話「履物の化け物」では、化けた履物(下駄)が自身の特徴(穴が三つ、歯が二枚)を歌っており、共通性が見られます

化け古下駄と併せて覚えたい言葉・用語

鼻緒(はなお)

下駄や草履の、指をかける緒。

割籠(わりご)

仕切りのある弁当箱。

(みの)

草を編んで作った雨具。