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徳島県

大煙管(おおぎせる)とはどんな妖怪か|姿と伝承・登場する作品

大煙管  / オオギセル

狐と狸 各地の伝説

難所で煙草をせがむ狸。煙管が大きすぎて詰められない。

大煙管とはどんな妖怪か

大煙管は、徳島に伝わる化け狸です。

徳島県三好郡三庄村大字毛田村(現・東みよし町に伝わります

出る場所が決まっています。

吉野川に青石瀬という難所があります

難所です。

ここでは破損した舟や筏が臨時に停泊することがありました

そこへ、現れます。

そうしたときに夜更け現れ「煙草をくれ」と言って煙管を突き出します

煙草をくれ、と言います。

大煙管の漢字表記と読み方

読みは「おおぎせる」です。

大きな煙管、という形の名です。

煙管は、煙草を吸う道具です。

その大きさが、この妖怪の要です。

この煙管が非常に大きく、40匁入りの袋で10袋分も入れないと一杯にならないといいます。

四十匁の袋で、十袋分です。

一匁は、約3.75グラムです。

十袋で、一・五キロほどになります。

煙草の葉としては、途方もない量です。

大煙管(おおぎせる)

もっとも一般的な表記。

青石瀬(あおいしぜ)

現れるとされる吉野川の難所。

大煙管の姿と特徴

大煙管の姿は、煙管として現れます。

夜更け現れ「煙草をくれ」と言って煙管を突き出します

煙管を突き出します。

その煙管が大きいのです。

この煙管が非常に大きく、40匁入りの袋で10袋分も入れないと一杯にならないといいます。

狸としての姿は伝わっていません。

正体は、化け狸とされます。

声と、突き出される煙管だけです。

大煙管の伝承物語

  1. 難所で煙草をせがむ
  2. 十袋分でも一杯にならない
  3. 船頭は泊まらなくなった

難所で煙草をせがむ

大煙管は、吉野川の難所に出ます。

吉野川に青石瀬という難所があります

難所です。

ここでは破損した舟や筏が臨時に停泊することがありました

壊れた舟が停まる場所です。

そこへ、夜更けに現れます。

夜更け現れ「煙草をくれ」と言って煙管を突き出します

煙草をくれ、です。

断ると、危険です。

これに対して煙草を差し出さないと、舟を沈められるなど様々な怪異が起きます

十袋分でも一杯にならない

では、煙草を入れれば済むのでしょうか。

煙管一杯に煙草を詰め込んでやれば何事も起きないといいます。

一杯にすれば済みます。

ところが、そこに難があります。

この煙管が非常に大きく、40匁入りの袋で10袋分も入れないと一杯にならないといいます。

四十匁の袋で十袋分です。

舟に積んでいる量では足りません。

差し出しても、足りません。

足りなければ、怪異が起きます。

逃げ道が、実質ありません。

船頭は泊まらなくなった

船頭たちは、別の道を選びました。

この土地の船頭は船が多少破損したとしても、その場所に舟を泊めることだけは避けたと言われています

舟が壊れていても、泊まりません。

難所で、壊れた舟のまま進みます。

そのほうが安全だと考えました。

煙草をねだられるより、危険が少ないのです。

同じ形の話は、徳島に多くあります。

衝立狸は道をふさぎ、蚊帳吊り狸は蚊帳を重ねました。

どれも、通行を妨げる狸です。

大煙管は、船を止めさせました。

大煙管の伝承地域

大煙管は、徳島県三好郡三庄村大字毛田村(現・東みよし町)に伝わります。

吉野川に青石瀬という難所があります

ここでは破損した舟や筏が臨時に停泊することがありました

吉野川は、四国を横断する大きな川です。

この土地の船頭は、その場所に舟を泊めることだけは避けたと言われています

訪ねる際は、現地の案内をご確認ください。

大煙管の正体と考えられているもの

大煙管については、次のように整理できます。

一つめは、場所です。吉野川に青石瀬という難所があり、ここでは破損した舟や筏が臨時に停泊することがありました

二つめは、することです。夜更け現れ「煙草をくれ」と言って煙管を突き出します

三つめは、断った場合です。煙草を差し出さないと、舟を沈められるなど様々な怪異が起きます

四つめは、煙管の大きさです。煙管一杯に煙草を詰め込んでやれば何事も起きないのだが、この煙管が非常に大きく、40匁入りの袋で10袋分も入れないと一杯にならないといいます。

五つめは、船頭の選択です。この土地の船頭は船が多少破損したとしても、その場所に舟を泊めることだけは避けたと言われています

この狸は、応じきれない要求をします。 船頭は、泊まらないことで避けました。

大煙管をめぐる妖怪のつながり

大煙管が登場する作品

大煙管は、応じきれない要求をする狸です。

煙管が大きすぎて詰められず、船頭は泊まるのをやめました。

資料は徳島の民俗の記録が中心です。

大煙管が登場する研究

妖怪事典

村上健司編著、2000年。徳島の化け狸を整理しています。

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笠井新也『阿波の狸の話』

徳島の化け狸の話を集めたものです。

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大煙管が登場する漫画・アニメ

化け狸を扱う作品

衝立狸や蚊帳吊り狸と並べて取り上げられます。

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大煙管についてよくある質問

大煙管とは何ですか。

徳島県三好郡三庄村大字毛田村(現・東みよし町)に伝わる化け狸です。

何をするのですか。

夜更け現れ「煙草をくれ」と言って煙管を突き出します煙草を差し出さないと、舟を沈められるなど様々な怪異が起きます

煙草を入れれば済むのですか。

この煙管が非常に大きく、40匁入りの袋で10袋分も入れないと一杯にならないといいます。

船頭はどうしたのですか。

船が多少破損したとしても、その場所に舟を泊めることだけは避けたと言われています

大煙管と併せて覚えたい言葉・用語

煙管(きせる)

刻み煙草を吸うための道具。

(もんめ)

重さの単位。1匁は約3.75グラム。

(せ)

川の浅く流れの速いところ。