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石川県

海鳴り小坊主(うみなりこぼうず)とはどんな妖怪か|姿と伝承

海鳴り小坊主  / ウミナリコボウズ

幽霊と霊 各地の伝説

森が鳴るのは、海に身を投げた僧兵の亡霊の仕業という。

海鳴り小坊主の姿を描いた図

Saigen Jiro 「氣多大社随神門(石川県羽咋市)」 2012年 / CC0 出典

海鳴り小坊主とはどんな妖怪か

海鳴り小坊主は、石川県羽咋市に伝わる妖怪です。

音のことを、この名で呼びます。

気多大社の裏の森が音をたてることを、土地の人々はこの名で呼び、恐れています

森が鳴る音です。

そして、由来が語られます。

かつて上杉謙信の軍勢に攻められ、海に身を投げて命を落とした僧兵たちの亡霊の仕業といわれています

僧兵たちです。

海に身を投げて死にました。

海鳴り小坊主の漢字表記と読み方

読みは「うみなりこぼうず」です。

海鳴り小坊主を合わせた名です。

海鳴りは、海の遠い音です。

小坊主は、若い僧のことです。

二つが、そのまま由来を表しています。

海に身を投げて命を落とした僧兵たちの亡霊の仕業とされます。

別の呼び名もあります。

一の宮村では僧兵たちの上げる悲鳴が海鳴りになって聞こえるともいい、「三千小坊主の海鳴り坊主」と呼ばれます

三千人です。

海鳴り小坊主(うみなりこぼうず)

もっとも一般的な表記。

海鳴小坊主(うみなりこぼうず)

送り仮名を省いた形。

三千小坊主の海鳴り坊主(さんぜんこぼうずのうみなりぼうず)

一の宮村での呼び名。

海鳴り小坊主の姿と特徴

海鳴り小坊主に、姿はありません

あるのは音だけです。

気多大社の裏の森が音をたてるといいます。

森が鳴ります。

そして、説明がついています。

僧兵の亡霊たちが成仏しきれないために海から陸へと這い上がり、森の木々にしがみつき、木を鳴らして音を立てているともいいます。

木にしがみついています。

一の宮村では、悲鳴として聞かれます。

海鳴り小坊主の伝承物語

  1. 入らずの森が鳴る
  2. 海に身を投げた僧兵
  3. 三千小坊主の海鳴り坊主

入らずの森が鳴る

この怪異は、神社の森で起きます。

気多大社の裏の森が音をたてることを、土地の人々はこの名で呼び、恐れています

気多大社の裏です。

その森には、名があります。

この森は「入らずの森」とも呼ばれます

入ってはいけない森です。

人が立ち入りません。

そこから、音がします。

風の音とは違うものとされました。

土地の人は、それを名で呼びました。

海に身を投げた僧兵

音の由来は、にあります。

かつて上杉謙信の軍勢に攻められ、海に身を投げて命を落とした僧兵たちの亡霊の仕業といわれています

上杉謙信の軍勢です。

攻められました。

僧兵たちは、海へ入りました。

そして、亡霊になります。

僧兵の亡霊たちが成仏しきれないために海から陸へと這い上がります

海から上がってきます。

森の木々にしがみつき、木を鳴らして音を立てているといいます。

木にしがみついて鳴らします。

三千小坊主の海鳴り坊主

隣の村では、別の聞き方をします。

一の宮村では僧兵たちの上げる悲鳴が海鳴りになって聞こえるともいいます

悲鳴です。

海鳴りとして聞こえます。

そして、名がつきました。

三千小坊主の海鳴り坊主と呼ばれます。

三千人という数が入っています。

大勢が死んだことを表しています。

森の音と、海の音です。

どちらも、同じ亡霊の仕業とされました。

気多大社は、能登の一の宮です。

海鳴り小坊主の伝承地域

海鳴り小坊主は、石川県羽咋市に伝わります。

気多大社の裏の森が舞台です。

この森は「入らずの森」とも呼ばれます

気多大社は、能登の一の宮とされる神社です。

一の宮村では「三千小坊主の海鳴り坊主」と呼ばれます

訪ねる際は、現地の案内をご確認ください。

能登國一宮 氣多大社(けたたいしゃ)

海鳴り小坊主が出るという「入らずの森」のある社

地図で開く

能登國一宮 氣多大社の所在地:石川県羽咋市寺家町ク1-1

能登国の一の宮です。

大己貴命(男神)と菊理媛神(女神)の二柱が鎮座します。

社殿の裏の森は入らずの森と呼ばれ、国の天然記念物です。

海鳴り小坊主の正体と考えられているもの

海鳴り小坊主については、次のように整理できます。

一つめは、音です。気多大社の裏の森が音をたてることを、土地の人々はこの名で呼び、恐れています

二つめは、由来です。かつて上杉謙信の軍勢に攻められ、海に身を投げて命を落とした僧兵たちの亡霊の仕業といわれています

三つめは、入らずの森です。この森は「入らずの森」とも呼ばれます

四つめは、音の出し方です。僧兵の亡霊たちが成仏しきれないために海から陸へと這い上がり、森の木々にしがみつき、木を鳴らして音を立てているともいいます。

五つめは、別の呼び名です。一の宮村では僧兵たちの上げる悲鳴が海鳴りになって聞こえるともいい、「三千小坊主の海鳴り坊主」と呼ばれます

この怪異は、戦の記憶です。 森の音が、死んだ者の数を思い出させます。

海鳴り小坊主をめぐる妖怪のつながり

海鳴り小坊主が登場する作品

海鳴り小坊主は、戦の記憶が音になった怪異です。

入らずの森が鳴るのは、海に身を投げた僧兵の仕業とされました。

資料は能登の民俗の記録が中心です。

海鳴り小坊主が登場する研究

妖怪事典

村上健司編著、2000年。石川の海鳴り小坊主を整理しています。

Amazonで本・漫画を探す

能登の伝説

石川県能登地方に伝わる話を集めたものです。

海鳴り小坊主が登場する漫画・アニメ

音の妖怪を扱う作品

海鳴りや山鳴りと並べて取り上げられます。

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海鳴り小坊主についてよくある質問

海鳴り小坊主とは何ですか。

石川県羽咋市に伝わる妖怪で、気多大社の裏の森が音をたてることを、土地の人々はこの名で呼び、恐れています

音の由来は何ですか。

かつて上杉謙信の軍勢に攻められ、海に身を投げて命を落とした僧兵たちの亡霊の仕業といわれています

入らずの森とは何ですか。

気多大社の裏の森のことです。僧兵の亡霊たちが森の木々にしがみつき、木を鳴らして音を立てているともいいます。

別の呼び名がありますか。

一の宮村では「三千小坊主の海鳴り坊主」と呼ばれます

海鳴り小坊主と併せて覚えたい言葉・用語

僧兵(そうへい)

武装した僧。

気多大社(けたたいしゃ)

石川県羽咋市の神社。能登の一の宮。

成仏(じょうぶつ)

死者の霊が救われること。