松明をかざすお化け。夜が昼のように明るくなり、正体はワタリガラスだった。
ペンタチコロオヤシとはどんな妖怪か
ペンタチコロオヤシは、樺太のアイヌに伝わる妖怪です。
名称は「松明をかざすお化け」を意味します。
その名の通りです。
夜中に松明を持って横行し、道を行く人々に様々な怪をなすといいます。
火を持って歩きます。
そして、明るさが異常です。
ある村の村長が、樺太東海岸北部のコタンケシという村を訪ねて夜道を歩いていたところ、ペンタチコロオヤシに出遭いました。
妖怪の持つ松明により、夜のはずが周囲は昼間のように明るかったといいます。
昼のようでした。
ペンタチコロオヤシの漢字表記と読み方
読みは「ぺんたちころおやし」です。
名称は「松明をかざすお化け」を意味します。
オヤシは、アイヌ語でお化けです。
そして、化けるものを指す言葉があります。
キツネやカワウソなど動植物が人間の姿に化けるものを、樺太や北海道北東部のアイヌでは「イシネカプ」といいます。
北海道南西部のアイヌでは「イシネレプ」といいます。
どちらも「それが化けたもの」の意です。
ペンタチコロオヤシも、その一つでした。
ペンタチコロオヤシ(ぺんたちころおやし)
もっとも一般的な表記。
イシネカプ(いしねかぷ)
樺太や北海道北東部で、化けたものを指す語。
イシネレプ(いしねれぷ)
北海道南西部で、化けたものを指す語。
ペンタチコロオヤシの姿と特徴
ペンタチコロオヤシの姿は、光で語られます。
夜中に松明を持って横行する。
妖怪の持つ松明により、夜のはずが周囲は昼間のように明るかった。
明るすぎます。
そして、背後から来ます。
コタンケシの村長が夜道に出かけると、背後にペンタチコロオヤシが現れました。
後ろです。
正体は、鳥でした。
翌朝、村の者たちが死体を確かめに行ったところ、ペンタチコロオヤシの正体は、性悪のワタリガラスだったといいます。
ペンタチコロオヤシの伝承物語
夜が昼のように明るい
この妖怪の怖さは、明るさにあります。
夜中に松明を持って横行し、道を行く人々に様々な怪をなすといいます。
火を持って歩きます。
そして、明るさが度を越しています。
ある村の村長が、樺太東海岸北部のコタンケシという村を訪ねて夜道を歩いていたところ、ペンタチコロオヤシに出遭いました。
妖怪の持つ松明により、夜のはずが周囲は昼間のように明るかったのです。
昼のようでした。
松明一本では、そうなりません。
明るすぎることが、この怪異のしるしになっています。
闇ではなく、光で驚かせます。
刺し殺して気を失う
この話を聞いたコタンケシの村長が、自ら試しました。
夜道に出かけると、背後にペンタチコロオヤシが現れました。
後ろから来ました。
村長は、備えていました。
持っていた刀で刺し殺しました。
倒しました。
しかし、無事では済みません。
同時に彼も気を失ってしまったといいます。
同時に、です。
倒した側も倒れるという形になっています。
やがて目覚めた村長は、村へ戻りました。
そして、翌朝に確かめに行きます。
性悪のワタリガラス
翌朝、正体が明かされました。
村の者たちが死体を確かめに行ったところ、ペンタチコロオヤシの正体は、性悪のワタリガラスだったといいます。
ワタリガラスです。
ワタリガラスは、北方に棲む大きなカラスです。
アイヌの伝承では、重い役を担う鳥でもあります。
そして、化けるものには名があります。
キツネやカワウソなど動植物が人間の姿に化けるものを、樺太や北海道北東部のアイヌでは「イシネカプ」、北海道南西部のアイヌでは「イシネレプ」といいます。
どちらも「それが化けたもの」の意です。
ペンタチコロオヤシも、鳥が化けたものでした。
ペンタチコロオヤシの伝承地域
ペンタチコロオヤシは、樺太のアイヌに伝わります。
話の舞台は樺太東海岸北部のコタンケシという村です。
村長が二人登場します。
一人はコタンケシを訪ねる途中で出遭い、もう一人はコタンケシの村長で、自ら夜道に出て刺し殺しました。
夜道そのものが舞台であり、この名で祀られた社や碑は確かめられていません。この欄は空のままにしてあります。
ペンタチコロオヤシの正体と考えられているもの
ペンタチコロオヤシについては、次のように整理できます。
一つめは、松明のお化けです。名称は「松明をかざすお化け」を意味し、夜中に松明を持って横行し、道を行く人々に様々な怪をなすといいます。
二つめは、明るすぎる夜です。妖怪の持つ松明により、夜のはずが周囲は昼間のように明るかったといいます。
三つめは、討たれた話です。コタンケシの村長が背後に現れたペンタチコロオヤシを持っていた刀で刺し殺したが、同時に彼も気を失ってしまったといいます。
四つめは、ワタリガラスです。翌朝、村の者たちが死体を確かめに行ったところ、正体は性悪のワタリガラスだったといいます。
五つめは、イシネカプです。動植物が人間の姿に化けるものを、樺太や北海道北東部では「イシネカプ」、北海道南西部では「イシネレプ」といいます。
この妖怪は、光で人を惑わします。 闇ではなく、明るすぎることが怪異のしるしです。
ペンタチコロオヤシをめぐる妖怪のつながり
ペンタチコロオヤシが登場する作品
ペンタチコロオヤシは、光の怪異です。
夜が昼のように明るくなり、討った者も同時に気を失いました。
資料はアイヌ文化の研究書が中心です。
ペンタチコロオヤシが登場する研究
ペンタチコロオヤシが登場する漫画・アニメ
妖怪をまとめて扱う作品
火を持つ怪異として、怪火や天狗火と並べて取り上げられます。
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ペンタチコロオヤシについてよくある質問
名前の意味は何ですか。
「松明をかざすお化け」を意味します。その名の通り、夜中に松明を持って横行します。
どんな怪異が起きるのですか。
妖怪の持つ松明により、夜のはずが周囲は昼間のように明るかったといいます。道を行く人々に様々な怪をなすとされます。
退治されたのですか。
コタンケシの村長が背後に現れたペンタチコロオヤシを持っていた刀で刺し殺しましたが、同時に彼も気を失ってしまったといいます。
正体は何ですか。
性悪のワタリガラスでした。翌朝、村の者たちが死体を確かめに行ってわかったといいます。
ペンタチコロオヤシと併せて覚えたい言葉・用語
オヤシ(おやし)
アイヌ語でお化け。
イシネカプ(いしねかぷ)
樺太や北海道北東部で「それが化けたもの」の意。
ワタリガラス(わたりがらす)
北方に棲む大きなカラス。この妖怪の正体とされる。