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福井県

守宮(いもり)とはどんな妖怪か|姿と伝承・登場する作品

守宮  / イモリ

そのほか 怪談・百物語

井戸に住みついた武士の霊。小人の姿で僧を襲った。

守宮の姿を描いた図

浅井了意 「伽婢子 守宮の妖」 1666年 / パブリックドメイン 出典

守宮とはどんな妖怪か

守宮は、井戸に住みつく小人の妖怪です。

戦乱で死んだ武士の霊が、守宮という小人の妖怪となって井戸の周りに住み着くというものです。

浅井了意による江戸時代の怪異小説集『伽婢子』に記述があります

読み方に注意が要ります。

読みは「いもり」だが、実際には両生類のイモリではなく爬虫類のヤモリの怪異を描いたものです

ヤモリです。

話は、越前です。

越前国湯尾(現・福井県南条郡南越前町でのことでした。

守宮の漢字表記と読み方

読みは「いもり」です。

ただし、生き物が食い違っています。

読みは「いもり」だが、実際には両生類のイモリではなく爬虫類のヤモリの怪異を描いたものです

「守宮」という字は、本来ヤモリを指します。

それを「いもり」と読ませています。

水木しげるの著書では「井守」と表記されています

「井の守り」という字です。

井戸に住みつく話に合わせた字です。

同じ音の名は、四国にもあります。

宿守(やどもり)は、四国でヒキガエルを指す地方名でした。

守宮(いもり)

『伽婢子』での表記と読み。

井守(いもり)

水木しげるの著書での表記。

ヤモリ(やもり)

実際に描かれている生き物。

守宮の姿と特徴

守宮の姿は、小人です。

身長4-5寸(約12〜15センチメートル)の小人でした。

十二センチほどです。

そして、大勢います。

何人もの小人が現れて襲いかかってきました

一人ではありません。

正体は、ヤモリでした。

塵外はその場所に行ってみると、話の通り無数の守宮(ヤモリ)がいました

無数です。

井戸のまわりにいました。

守宮の伝承物語

  1. 書見中に小人が話しかけた
  2. 落城で死んだ武士の魂
  3. 弔って、葬った

書見中に小人が話しかけた

話は、城跡の庵です。

越前国湯尾(現・福井県南条郡南越前町でのこと

塵外という僧が湯尾の城跡の庵で書見をしていました

書見は、本を読むことです。

そこへ、小人が来ます。

身長4-5寸(約12〜15センチメートル)の小人が現れて話しかけてきました

話しかけてきました。

僧は、動じませんでした。

塵外は僧だけあって驚くことなく書見を続けていました

そこで、小人が怒ります。

その小人は塵外の無礼を責め、その声に応じて何人もの小人が現れて襲いかかってきました

落城で死んだ武士の魂

塵外は、逃げ出しました。

さすがに塵外はたまらずに逃げ出しました

大勢に囲まれました。

村人に、話を聞きます。

塵外が村人にこの話をすると、かつて戦で城が落ちた際、死んだ武士の魂が古井戸に住み着いたということでした

落城です。

死んだ武士の魂でした。

それが、井戸にいました。

塵外はその場所に行ってみると、話の通り無数の守宮(ヤモリ)がいました

ヤモリが無数にいました。

小人の正体でした。

弔って、葬った

塵外は、僧として向き合いました。

塵外が経文を唱えて弔うと、たちまち守宮は滅び去りました

経文で弔いました。

すると、消えました。

そこで終わりにしませんでした。

災いは消えたものの、塵外は守宮を憐れに思いました

憐れに思いました。

そして、葬ります。

その亡骸を村人たちとともに丁重に葬りました

村人と一緒に、丁重にです。

襲われた側が、弔っています。

戦で死んだ武士の魂だと聞いたからです。

守宮の伝承地域

守宮は、越前国湯尾(現・福井県南条郡南越前町)に伝わります。

塵外という僧が湯尾の城跡の庵で書見をしていたとされます。

かつて戦で城が落ちた際、死んだ武士の魂が古井戸に住み着いたといいます。

湯尾は、北陸道の峠にあたる土地です。

城跡と井戸の場所は確かめられていません。この欄は空のままにしてあります。

守宮の正体と考えられているもの

守宮については、次のように整理できます。

一つめは、正体です。戦乱で死んだ武士の霊が、守宮という小人の妖怪となって井戸の周りに住み着くというものです。

二つめは、読みです。読みは「いもり」だが、実際には両生類のイモリではなく爬虫類のヤモリの怪異を描いたものです

三つめは、姿です。身長4-5寸(約12〜15センチメートル)の小人が現れ、何人もの小人が現れて襲いかかってきました

四つめは、由来です。かつて戦で城が落ちた際、死んだ武士の魂が古井戸に住み着いたといいます。

五つめは、終わり方です。塵外が経文を唱えて弔うと、たちまち守宮は滅び去りその亡骸を村人たちとともに丁重に葬りました

この話は、弔って終わります。 襲われた僧が、憐れに思って葬りました

守宮をめぐる妖怪のつながり

守宮が登場する作品

守宮は、弔われた妖怪です。

落城で死んだ武士の魂が井戸のヤモリとなり、経文で滅びました。

資料は江戸の怪異小説集に集まります。

守宮が登場する古典

伽婢子

浅井了意による江戸時代の怪異小説集。守宮の話を載せます。

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守宮が登場する研究

妖怪事典

村上健司編著、2000年。越前の守宮を整理しています。

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水木しげるの妖怪画

「井守」の表記で紹介しています。

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守宮が登場する漫画・アニメ

小人の妖怪を扱う作品

コロポックリや座敷童子と並べて取り上げられます。

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守宮についてよくある質問

守宮とは何ですか。

戦乱で死んだ武士の霊が、守宮という小人の妖怪となって井戸の周りに住み着くというもので、浅井了意による江戸時代の怪異小説集『伽婢子』に記述があります

イモリですか、ヤモリですか。

読みは「いもり」だが、実際には両生類のイモリではなく爬虫類のヤモリの怪異を描いたものです

どんな姿ですか。

身長4-5寸(約12〜15センチメートル)の小人です。

どうやって収まったのですか。

塵外が経文を唱えて弔うと、たちまち守宮は滅び去りその亡骸を村人たちとともに丁重に葬りました

守宮と併せて覚えたい言葉・用語

書見(しょけん)

本を読むこと。

(いおり)

僧などが住む小さな家。

(すん)

長さの単位。1寸は約3センチメートル。