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富山県

センポクカンポク(せんぽくかんぽく)とはどんな妖怪か|姿と伝承

センポクカンポク  / センポクカンポク

幽霊と霊獣の妖怪 各地の伝説

富山県利賀村で、死者の敷物の下に現れ、家を番して四週目に霊を墓へ導くとされた人面の大蛙。

センポクカンポクの姿を描いた図

Koshinami 「五箇山の小谷川(富山県南砺市)」 2021年 / CC0 出典

センポクカンポクとはどんな妖怪か

センポクカンポクは、人の顔を持つ大きな蛙です。富山県の旧利賀村で語られました。家に死者が出ると敷物の下へ入り、一週目から三週目までは戸口で家を守り、四週目に死者の霊を墓へ案内します。

人面の蛙という不気味な姿でありながら、人へ危害を加えません。死者が家にいる時間から墓へ移るまでを見守る、葬送の守り手です。

センポクカンポクの漢字表記と読み方

「センポクカンポク」と読みます。語源や漢字は伝わっておらず、似た音の言葉から意味を作ることはできません。

センポクカンポク(せんぽくかんぽく)

旧利賀村で伝わる呼び名。漢字表記は定まっていません。

センポクカンポクの姿と特徴

体は大きなヒキガエルに似て、顔だけが人間のようだとされます。衣服、体色、性別、正確な大きさは定まっていません。姿の中心は、蛙の体と人面の組み合わせです。

センポクカンポクの伝承物語

  1. 死者を寝かせた敷物の下へ入る
  2. 一週目から大戸の外で家を守る
  3. 四週目に死者の霊を墓へ連れていく

死者を寝かせた敷物の下へ入る

利賀村の家で人が亡くなると、センポクカンポクは人知れず現れます。最初に身を置くのは、死者を寝かせた敷物の下です。大蛙の体を隠し、家族のすぐ近くで死者に寄り添います。

突然飛び出して人を驚かせる場面も、死者へ襲いかかる場面もありません。現れた時から、役目は静かな見守りです。

一週目から大戸の外で家を守る

一週が過ぎると、センポクカンポクは敷物の下を離れ、大戸の外へ移ります。家の内と外の境目に座り、三週目まで番を続けます。

死者を迎えた家は、日常の暮らしから葬送の時間へ変わっています。その入口に人ならぬ番人がいることで、家の内側は守られた場所になります。

四週目に死者の霊を墓へ連れていく

四週目になると、センポクカンポクは家を離れます。最後の役目は、死者の霊を墓まで導くことです。敷物の下から戸口へ、戸口から墓へと、居場所が順に変わります。

墓へ着いた後の姿は語られません。家を守り、死者を送り届けたところで役目が終わります。

センポクカンポクの伝承地域

伝承地域は旧利賀村、現在の富山県南砺市利賀地域です。一軒の家や墓所へ絞らず、地域全体を示します。

旧利賀村(きゅうとがむら)

センポクカンポクの伝承地域

地図で開く

旧利賀村の所在地:富山県南砺市利賀地域

山間の旧利賀村で採録された葬送の妖怪です。

示しているのは利賀村の一帯です。

センポクカンポクの正体と考えられているもの

センポクカンポクは、死者の家へ現れる怪物でありながら、災いを起こしません。敷物の下で寄り添い、戸口で家を守り、最後に霊を墓へ送ります。蛙は家と墓、生者と死者の境を移動する案内役になっています。

センポクカンポクをめぐる妖怪のつながり

センポクカンポクが登場する作品

センポクカンポクは、死者を墓まで送る大蛙です。

敷物の下から戸口へ、戸口から墓へ。 一週ごとに居場所を移し、四週目に死者の霊を墓まで導いて役目を終えます。

驚かせる場面も、襲う場面もありません。現れた時から、役目は静かな見守りです。

センポクカンポクが登場する事典

日本妖怪大事典

村上健司による大部の事典。地方の小さな伝承まで、出典を添えて収めています。

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妖怪事典

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センポクカンポクについてよくある質問

センポクカンポクとはどんな妖怪ですか。

富山県の旧利賀村に伝わる人面の大蛙です。死者の家を三週まで守り、四週目に霊を墓へ導きます。

センポクカンポクは人を襲いますか。

役目は見守りと道案内です。死者に寄り添い、家の戸口を守る存在として語られます。

センポクカンポクはどんな姿ですか。

大きなヒキガエルのような体に、人間に似た顔を持つ姿です。体色や正確な大きさは定まっていません。

センポクカンポクはどこに伝わりますか。

越中国東礪波郡利賀村、現在の富山県南砺市利賀地域に伝わります。

センポクカンポクと併せて覚えたい言葉・用語

利賀村(とがむら)

富山県南西部にあった山村。現在は南砺市の一部。

大戸(おおど)

家の大きな出入口に設ける戸。

センポクカンポクの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター 怪異・妖怪伝承データベース「センポクカンポク」検索