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全国に伝わるもの

ひとりかくれんぼとはどんな妖怪か|姿と伝承・登場する作品

ひとりかくれんぼ  / ヒトリカクレンボ

現代の妖怪 現代の噂話

ぬいぐるみを相手に一人で行うとされる遊び。2007年に掲示板から広まった。

ひとりかくれんぼとはどんな妖怪か

ひとりかくれんぼは、一人で行う遊びです。ぬいぐるみを相手にします。降霊術の一種とされ、ひとり鬼ごっことも呼ばれます。

広まりの経緯ははっきりしています。2007年4月18日、大型電子掲示板のオカルト超常現象板に詳細な方法が投稿されました。これを実行して怪奇現象に遭遇したという体験談が書き込まれ、それを読んだ人が次々に試して結果を公開したことで、一般にも広く知られるようになりました。

コックリさんと同じく降霊術とされ、コックリさんより危険な遊びとされています。自分自身を呪うという説もあります。

もとは関西や四国でコックリさんとともに知られた遊びだったという説がある一方、ある大学のサークルが都市伝説の広まり方を研究するために意図的に流したという説もあります。どちらも確かめられていません。

2007年に広まった作法です。

ひとりかくれんぼの漢字表記と読み方

読みは「ひとりかくれんぼ」です。

名前がそのまま内容を表しています。一人で行うかくれんぼ。相手はぬいぐるみです。

かくれんぼは、子供の遊びとしてどこにでもあるものです。その日常の遊びを一人でやる、という一点だけで不気味さが生まれます。 相手のいない遊びをするという設定そのものが、この怪談の要になっています。

コックリさんと比べて語られることが多く、こちらのほうが危険とされます。

ひとり鬼ごっことも呼ばれますが、内容は同じです。

ひとりかくれんぼ(ひとりかくれんぼ)

もっとも一般的な表記。

一人かくれんぼ(ひとりかくれんぼ)

漢字を交ぜた表記。

ひとり鬼ごっこ(ひとりおにごっこ)

別の呼び方。

コックリさん(こっくりさん)

別の遊び。ひとりかくれんぼはこれと比べて語られる。

ひとりかくれんぼの姿と特徴

ひとりかくれんぼで語られるのは、姿ではなく手順です。

出てくるのは、自分が用意したぬいぐるみです。中身を出して米と自分の爪を詰め、赤い糸で縫い合わせたもの。米は内臓を、糸は血管を表しているともいわれます。

このぬいぐるみに名を付け、鬼役を交代する。それだけです。

体験談として語られるのは、気配です。ぬいぐるみが動いた、物音がした、テレビの砂嵐に何かが映った、といったものです。

姿のある妖怪が現れるという話は、ほとんどありません。

この点で、ひとりかくれんぼは日本の伝統的な妖怪とは性格がまったく違います。姿を持たず、名前を持たず、恐ろしいのは手順そのものです。

最終的に、使ったぬいぐるみは燃やして処分する必要があるとされます。

ひとりかくれんぼの伝承物語

  1. 2007年、掲示板から ─ 広まりの経緯
  2. 手順が主役 ─ 語られる方法
  3. 危険であること ─ 書いておくべきこと

2007年、掲示板から ─ 広まりの経緯

ひとりかくれんぼの出発点は、はっきりわかっています。

2007年4月18日、大型電子掲示板「2ちゃんねる」のオカルト超常現象板に、詳細な方法が紹介されました。

これを実行したことでさまざまな怪奇現象に遭遇したという体験談が書き込まれます。それを読んだ人が次々に検証を試み、その結果をネットで公開しました。この連鎖によって、一般にも広く知られるようになりました。

出どころについては二つの説があります。

一つめ … もとは関西や四国で、コックリさんとともによく知られた遊びだった。

二つめ … ある大学のサークルが、都市伝説の広まり方を研究するために意図的に流した。

どちらも確かめられていません。 ただし、2007年の投稿以前に広く知られていた記録は見つかっていません。

インターネットの掲示板から生まれた怪談という点では、姦姦蛇螺八尺様と同じ系統に属します。

手順が主役 ─ 語られる方法

この怪談の特異な点は、手順そのものが内容であることです。

物語がありません。誰が体験したという話も、どこで起きたという話もありません。あるのは、やり方だけです。

用意するものとして語られるのは、手足のあるぬいぐるみ、米、縫い針と赤い糸、自分の爪、刃物、塩水です。

手順として語られるのは、次のようなものです。ぬいぐるみに名を付け、中身を出して米と爪を詰めて縫い合わせる。午前三時に、水を張った風呂桶に入れる。家中の照明を消し、テレビだけを砂嵐にする。刃物を持って行き、名を呼んで刺す。そして塩水を持って隠れる。

終わらせ方も決まっています。塩水を口に含んで出て、ぬいぐるみを探し、塩水をかけて「私の勝ち」と三度宣言する。必ず二時間以内に終わらせなければならないとされます。

手順が細かいほど、話は本当らしく見えます。 これが、この怪談の作りのうまさです。

危険であること ─ 書いておくべきこと

この怪談について、はっきり書いておくべきことがあります。

これは創作です。 2007年に掲示板へ投稿された手順が出発点です。

そのうえで、手順そのものに現実の危険があります。

語られる手順には、刃物を扱うことが含まれます。深夜、照明をすべて消した家のなかで、刃物を持って移動する。これは、怪異の有無にかかわらず危険な行為です。

語られる注意点のなかにも、車内や廃墟でやってはいけない、といったものが含まれています。話のなかで危険が指摘されているほど、実際に事故の起こりうる内容だということです。

さらに、心理的な影響もあります。深夜、暗闇、一人、緊張。この条件が揃えば、何も起きなくても何かが起きたように感じられます。

この項目は、経緯を記すためのものです。 どういう怪談として広まったかを記録するものです。

ひとりかくれんぼの伝承地域

ひとりかくれんぼには、訪ねられる伝承地がありません。

ひとりかくれんぼは2007年に電子掲示板へ投稿された怪談であり、土地の言い伝えとして記録されたものではないためです。塚も祠も、ゆかりの地もありません。

この怪談の舞台は、自分の家です。風呂場、押し入れ、暗くした部屋。特定の場所ではなく、どこの家にもある場所が舞台になっています。それが、この怪談の怖さの作り方でもあります。

もとは関西や四国で知られた遊びだったという説がありますが、具体的な土地や記録を確かめられませんでした。 確かめられなかったものを、あるように書くことはしません。

そして、この項目は経緯を記すためのものです。 深夜に照明を消した家のなかで刃物を扱うという内容は、怪異の有無にかかわらず危険です。

この欄は空のままにしてあります。

ひとりかくれんぼの正体と考えられているもの

ひとりかくれんぼの正体は、わかっています。2007年に電子掲示板へ投稿された創作です。

そのうえで、いくつかの点を整理しておきます。

一つめは、コックリさんとの関係です。ひとりかくれんぼは、コックリさんと比べて語られてきました。どちらも降霊術とされ、どちらも「やり方」が主役の怪談です。 物語ではなく手順が伝わるという形は、この種の怪談に共通します。

二つめは、人形という素材です。人形に人の一部(爪、髪、血)を入れるという発想は、呪いの作法として古くからあります。丑の刻参りの藁人形が代表です。この怪談は、そうした古い作法を思わせる要素を集めて組み立てられています。ただし、出どころは掲示板の書き込みです。

三つめは、深夜という条件です。午前三時、暗闇、一人。この条件下で人が何かを感じるのは、ごく自然なことです。 睡眠不足と緊張は、感覚を鋭くし、判断を鈍らせます。

四つめは、広まり方です。実行して結果を公開するという形が取られたことで、話は自己増殖しました。試す人がいるかぎり、体験談は増え続けます。

ひとりかくれんぼは、2007年に広まったものです。 そして、この項目は経緯を記すためのものです。

ひとりかくれんぼをめぐる妖怪のつながり

同じ地域・原典 姿・性質が似る 対立・退治 混同・地域変異

ひとりかくれんぼが登場する作品

ひとりかくれんぼは、インターネットが生んだ怪談の代表例です。掲示板から始まり、体験談で広がり、書籍と映画になりました。

作品として扱いやすいのは、手順が決まっているためです。順番に進めていくという形式は、映像にもゲームにもそのまま使えます。

ただし、実行を勧める形での紹介には注意が必要です。 深夜に刃物を扱う内容が含まれます。

ひとりかくれんぼが登場する出発点

電子掲示板の投稿

2007年4月18日、オカルト超常現象板に詳細な方法が紹介されました。これが出発点です。

体験談の書き込み

実行して怪奇現象に遭遇したという体験談が連鎖し、広まりを加速させました。

ひとりかくれんぼが登場する書籍

こわい話 最凶怪奇譚

2008年刊。「真夜中の降霊遊び ひとりかくれんぼ」として取り上げられました。

異界神話

2008年刊。島田秀平による解説が載ります。

ひとりかくれんぼが登場する映像・ゲーム

ひとりかくれんぼ 劇場版

この怪談を題材とした映画です。

都市伝説を扱う作品

現代の怪談をまとめて扱う作品で、必ず取り上げられます。

ホラーゲーム

手順を追う形式が題材として扱いやすく、複数の作品に取り入れられています。

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ひとりかくれんぼについてよくある質問

ひとりかくれんぼとは何ですか。

ぬいぐるみを相手に一人で行うとされる遊びです。降霊術の一種とされ、2007年に電子掲示板へ投稿された手順が広まりの出発点です。

いつから言われているのですか。

2007年4月18日に大型電子掲示板のオカルト超常現象板へ投稿されたのが最初とされます。それ以前に広く知られていた記録は見つかっていません。

本当に危険なのですか。

怪異の有無とは別に、手順そのものに現実の危険があります。深夜に照明を消した家のなかで刃物を扱う内容が含まれるためです。この項目は経緯を記すためのものです。

コックリさんとは関係がありますか。

どちらも降霊術とされ、手順が主役の怪談という点で共通します。ひとりかくれんぼのほうが危険とされます。

ひとりかくれんぼに会える場所はありますか。

ありません。土地の言い伝えではなく、電子掲示板から広まった怪談です。

ひとりかくれんぼと併せて覚えたい言葉・用語

コックリさん(こっくりさん)

紙と硬貨を使う降霊の遊び。ひとりかくれんぼと比べて語られる。

降霊術(こうれいじゅつ)

霊を呼び出すとされる作法。

都市伝説(としでんせつ)

近代以降に広まった、出所のはっきりしない話。