奈良県吉野町で、毎晩七時半ごろ現れた白い犬。祀り込めると出なくなった。

まっ白な犬とはどんな妖怪か
まっ白な犬はひとことで言えば、祀ることで来なくなった犬です。奈良県吉野郡吉野町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、比較民話研究会「奈良県吉野町・国栖の昔話(下)」(『昔話―研究と資料―』通巻20号、1992年、164頁)を典拠に、7時半ごろ、きれいな真白い犬が現れることが毎晩続いた。拝んでもらったら、祀り込めたらよいと言うので、祀り込めてもらった。すると、それから出なくなった。それで、いまだにお稲荷さんを祀っていると記します。
時刻がはっきりしています。 七時半ごろです。
そして、今も稲荷が祀られています。
この図鑑には犬神も収めています。
まっ白な犬の漢字表記と読み方
まっ白な犬(まっしろないぬ)
日文研データベースが示す表記。
お稲荷さん(おいなりさん)
祀り込めた先の神。
まっ白な犬の姿と特徴
この記録にあるのは、白い犬です。
現れる時刻 … 七時半ごろ。
続いた期間 … 毎晩。
姿 … きれいな真白い犬。
対処 … 拝んでもらい、祀り込めてもらった。
その後 … 出なくなった。
今 … いまだにお稲荷さんを祀っている。
大きさや吠え声は書かれていません。
まっ白な犬の伝承記録
まっ白な犬の伝承地域
公的データベースの地域欄は奈良県吉野郡吉野町を示します。報告の題は「吉野町・国栖の昔話」です。
国栖は吉野町の地名で、紙漉きで知られます。稲荷の位置は書かれていません。
まっ白な犬の正体と考えられているもの
この犬の正体は書かれていません。
祀り込めた先が稲荷であることから、狐と結び付けて受け取られたとも読めます。資料はそこに触れていません。
害をなしたとは書かれていません。 現れ続けたことだけが問題でした。
この図鑑には犬神、犬の幽霊(沖縄)も収めています。
今も祀りが続いていることが、この記録の確かさです。
まっ白な犬が記録された資料
まっ白な犬を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『昔話―研究と資料―』の記事です。
題に「(下)」とあるとおり、上下に分けて載せられた昔話集です。この図鑑にはまだいこ(奈良)も収めています。
まっ白な犬が記録された民俗資料
奈良県吉野町・国栖の昔話(下)
比較民話研究会が『昔話―研究と資料―』通巻20号(1992年)に載せた中心資料です。
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まっ白な犬についてよくある質問
まっ白な犬とは何ですか。
奈良県吉野町で、毎晩七時半ごろ現れたとされる白い犬です。
どう対処したのですか。
拝んでもらい、祀り込めてもらったと記録されています。
その後どうなりましたか。
出なくなり、いまだにお稲荷さんを祀っているとされます。
害はあったのですか。
害の記述はありません。現れ続けたことだけが記されます。
まっ白な犬と併せて覚えたい言葉・用語
祀り込める(まつりこめる)
祀って、その場に落ち着かせることです。
国栖(くず)
奈良県吉野町の地名。紙漉きで知られます。
拝み屋(おがみや)
祈祷や見立てをする人。ここでは「拝んでもらった」と記されます。
まっ白な犬の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。