長野県の坂。駕籠が急に重くなり、念仏を唱えると軽くなって越えられたという。
いたちが坂とはどんな妖怪か
いたちが坂はひとことで言えば、荷が重くなる坂です。長野県の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、村沢武夫「北方のはなし三題」(『伊那』31巻1号・通巻656号、1983年、14頁)を典拠に、いたちが坂といわれるところで、お坊さんが歩いていると急に駕籠が重くなった。これは妖怪の仕業だと思い、念仏を唱えると軽くなったので坂を越えることができたと記します。
急に重くなるという怪異は各地にあります。徳島の児啼爺は、抱き上げると重くなりました。
この坂では、駕籠が重くなります。
念仏を唱えると軽くなりました。 唱えごとで解けるという形です。
姿は現れていません。
いたちが坂の漢字表記と読み方
読みは「いたちがさか」です。
坂の名であり、怪異の起きる場所の名でもあります。大阪のウマザカ、香川のアワジと同じ形です。
「いたち」は鼬とみられますが、記録に説明はありません。鼬が化けたとも書かれていません。
いたちが坂(いたちがさか)
日文研データベースが示す表記。
イタチガサカ(いたちがさか)
同データベースの呼称読み。
いたちが坂の姿と特徴
この坂に妖怪の姿はありません。記録にあるのは、重さです。
場所 … いたちが坂。
歩いていた人 … お坊さん。
出来事 … 急に駕籠が重くなった。
対処 … 念仏を唱える。
結果 … 軽くなり、坂を越えられた。
姿を見た、声を聞いたという記述はありません。
重さだけが、そこにありました。
いたちが坂の伝承記録
いたちが坂の伝承地域
公的データベースの地域欄は長野県を示します。報告は伊那谷の郷土誌『伊那』に載りました。
坂の位置は書かれていないため、地図で指せるのは県の範囲までです。
いたちが坂の正体と考えられているもの
いたちが坂の怪異の正体は書かれていません。
鼬のしわざとも、狸とも記されていません。坂の名に「いたち」が入るだけです。
急に重くなるという体験は、坂道の疲れや荷の偏りとして説明することもできますが、資料はそこに触れていません。
念仏で軽くなったという結末が、怪異として語られた理由を示しています。
残ったのは、坂の名と、唱えごとの効き目です。
いたちが坂が記録された資料
いたちが坂を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『伊那』の記事です。
『伊那』は伊那谷の郷土誌で、この図鑑の赤子石もこの雑誌の記録によります。村ごとの短い話が長く載せられてきました。
いたちが坂が記録された民俗資料
北方のはなし三題
村沢武夫が『伊那』31巻1号(1983年)に載せた中心資料です。
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いたちが坂についてよくある質問
いたちが坂とは何ですか。
長野県の坂です。駕籠が急に重くなり、念仏を唱えると軽くなって越えられたと記録されています。
正体は何ですか。
記録されていません。妖怪の仕業だと思ったとだけ書かれています。
なぜ「いたち」というのですか。
理由は記録されていません。鼬が化けたとも書かれていません。
坂はどこですか。
位置は記録されていません。日文研データベースの地域欄は長野県を示します。
いたちが坂と併せて覚えたい言葉・用語
駕籠(かご)
人を乗せて担ぐ乗り物。急に重くなったとされます。
念仏(ねんぶつ)
仏の名を唱えること。これで駕籠が軽くなりました。
伊那(いな)
伊那谷の郷土誌。いたちが坂の記録が載りました。
いたちが坂の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。