千葉県鋸南町の人骨山に住み、節分ごとに人身御供を取ったという鬼婆。

鬼ばあさんとはどんな妖怪か
鬼ばあさんはひとことで言えば、犬に退治された人骨山の鬼婆です。千葉県安房郡鋸南町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、大島建彦「人骨山の伝承―千葉県安房郡鋸南町―」(『西郊民俗』通巻133号、1990年、33頁)を典拠に、人骨山に住む鬼婆が節分の日ごとに人年貢(人身御供)を取りに来たので村人が難儀していた。旅の「六角」の助言で近江の国からドン太郎という犬を借りてきて、その犬の助けで鬼婆を退治したと記します。
「人骨山」は実際にある山の名です。鋸南町にあります。
「六角」は六部にあたる旅の行者とみられます。
遠くから犬を借りてくる——しっぺい太郎の話と同じ型です。
鬼ばあさんの漢字表記と読み方
読みは「おにばあさん」です。
「人年貢」は人身御供を指す言い方です。年貢のように毎年取られるという見方が入っています。
「人骨山」は「ひとほねやま」と読みます。鋸南町にある山です。
この図鑑には鬼踊も収めています。
鬼ばあさん(おにばあさん)
日文研データベースが示す表記。
人年貢(ひとねんぐ)
人身御供を指す土地の言い方。
ドン太郎(どんたろう)
近江の国から借りてきた犬の名。
鬼ばあさんの姿と特徴
この記録に鬼婆の姿はありません。あるのは、したことです。
住んでいた場所 … 人骨山。
したこと … 節分の日ごとに人年貢(人身御供)を取りに来た。
村の様子 … 難儀していた。
助言した人 … 旅の「六角」。
借りてきたもの … 近江の国からドン太郎という犬。
結末 … その犬の助けで鬼婆を退治した。
背丈や顔の記述はありません。
鬼ばあさんの伝承記録
節分ごとに取りに来る
人骨山に、鬼婆が住んでいました。
節分の日ごとに、人年貢を取りに来ました。
「人年貢」は人身御供のことです。
毎年、決まった日に取られる——村人は難儀していました。
節分は鬼を追う日でもあります。 この図鑑には方相氏も収めています。
近江から犬を借りる
そこへ、旅の「六角」が来ました。
その助言で、近江の国からドン太郎という犬を借りてきました。
近江は、現在の滋賀県です。 房総からは遠い土地です。
その犬の助けで、鬼婆を退治しました。
鬼ばあさんの伝承地域
公的データベースの地域欄は千葉県安房郡鋸南町を示します。人骨山は現在も地図に載る山です。
登山道の状況は資料に書かれていません。 訪ねる際は町の案内をご確認ください。
鬼ばあさんの正体と考えられているもの
鬼ばあさんが記録された資料
鬼ばあさんを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『西郊民俗』の記事です。
犬が人身御供の主を退治する話は各地にあり、しっぺい太郎の名でよく知られます。この図鑑にも収めています。
鬼ばあさんが記録された民俗資料
人骨山の伝承―千葉県安房郡鋸南町―
大島建彦が『西郊民俗』通巻133号(1990年)に載せた中心資料です。
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鬼ばあさんについてよくある質問
鬼ばあさんとは何ですか。
千葉県鋸南町の人骨山に住み、節分ごとに人身御供を取ったとされる鬼婆です。
人年貢とは何ですか。
人身御供を指す言い方です。年貢のように取られるという見方が入っています。
どうやって退治したのですか。
旅の「六角」の助言で近江の国からドン太郎という犬を借りてきて、その助けで退治しました。
人骨山は実在しますか。
します。千葉県安房郡鋸南町にある山です。
鬼ばあさんと併せて覚えたい言葉・用語
人年貢(ひとねんぐ)
人身御供を指す言い方です。
ドン太郎(どんたろう)
近江の国から借りてきた犬の名です。
六角(ろっかく)
旅の行者。六部にあたるとみられます。
鬼ばあさんの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。