鹿児島県与論町の豚の幽霊。足の下をくぐられると死ぬという。

豚ムヌとはどんな妖怪か
豚ムヌの漢字表記と読み方
読みは「うわーむぬ」です。
「ウワー」は豚を指す島の言い方です。「ムヌ」は物の怪にあたります。
与論や奄美では、豚を飼うことが暮らしの一部でした。
この図鑑にはヤギヌムヌ(鹿児島)、山羊の幽霊(沖縄)も収めています。
豚ムヌ(うわーむぬ)
日文研データベースが示す表記と読み。
ウワー(うわー)
豚を指す島の言い方。
豚ムヌの姿と特徴
豚ムヌは、豚の姿です。
種類 … 豚の幽霊ともいうべきもの。
出るとき … 足を×にして歩くという。
危ないこと … 肢の下をくぐられること。
その結果 … 死ぬ。
大きさや色は書かれていません。
豚ムヌの伝承記録
足を×にして歩く
豚ムヌが出る時は、足を×にして歩くといいます。
ふつうの豚の歩き方とは違います。
歩き方で見分けられるということです。
この図鑑のヤギヌムヌ(鹿児島)も、夜道に飛び出してくる歩き方が語られます。
島では、家畜が夜だけ別のものになる話が伝わります。
くぐられると死ぬ
もしもこれに肢の下をくぐられると死ぬといわれています。
「肢の下をくぐる」は股の下を通り抜けることです。
触れるのではなく、通り抜けられるだけで死にます。
足を×にして歩くのは、くぐるための形とも読めます。
避けるには、そばに寄らないことになります。
豚ムヌの伝承地域
公的データベースの地域欄は鹿児島県大島郡与論町を示します。奄美群島の南端の島です。
出る場所までは書かれていません。
豚ムヌの正体と考えられているもの
豚ムヌの正体は書かれていません。豚の幽霊ともいうべきものとだけ記されます。
与論では豚を飼うことが暮らしの一部でした。
身近な家畜が、夜だけ別のものになる——島の話に繰り返し現れる形です。
この図鑑にはヤギヌムヌ(鹿児島)、山羊の幽霊(沖縄)、片耳豚も収めています。
片耳豚は沖縄の話で、こちらとは別の記録です。
豚ムヌが記録された資料
豚ムヌを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『奄美民俗』の記事です。
田畑英勝は奄美の妖怪を数多く記録した人です。この図鑑にはヤギヌムヌも収めています。
豚ムヌが記録された民俗資料
昔話二題
田畑英勝が『奄美民俗』通巻2号(1961年)に載せた中心資料です。
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豚ムヌについてよくある質問
豚ムヌとは何ですか。
鹿児島県与論町に伝わる、豚の幽霊ともいうべきものです。
どうやって見分けるのですか。
出る時は足を×にして歩くといいます。
何が危ないのですか。
肢の下をくぐられると死ぬとされます。
ムヌとは何ですか。
物の怪にあたる島の言葉です。
豚ムヌと併せて覚えたい言葉・用語
ウワー(うわー)
豚を指す島の言い方です。
ムヌ(むぬ)
物の怪にあたる奄美・沖縄の言葉です。
奄美民俗(あまみみんぞく)
奄美の民俗誌。この記録が載りました。
豚ムヌの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。