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愛媛県

忍術使い(にんじゅつつかい)とはどんな妖怪か|姿と伝承

忍術使い  / ニンジュツツカイ

人型の妖怪 各地の伝説

愛媛県松山市で、木の葉を投げて田植えの早乙女を踊らせたという男。

忍術使いの姿を描いた図

Jyo81 「松山城から望む松山の街(愛媛県松山市)」 2008年 / CC BY 3.0 出典

忍術使いとはどんな妖怪か

忍術使いはひとことで言えば、木の葉を蜂に変えた男です。愛媛県松山市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、三好清敏・西崎伸承ふるさとの民話―松山市伊台の民話―」(『あゆみ』10・11合併号、1974年、25頁)を典拠に、氷室に忍術使いがいた。田植をしているところに通りがかり、「早乙女を躍らせてみよう」といい、木の葉をちぎって投げると早乙女が踊りだした。「熊蜂が来たので、逃げずに追ったのだ」というと記します。

「早乙女」は田植えをする女性です

踊りだした理由が、あとから説明されています。

木の葉が熊蜂になったわけです。

忍術使いの漢字表記と読み方

読みは「にんじゅつつかい」です。

「氷室」はこの記録が示す土地の名です松山市の地名にあたります。

「早乙女」は田植えをする女性で、田植えは女性の仕事とされてきました

この図鑑には、化かす話として送り狐シクマ狸(京都)も収めています。

忍術使い(にんじゅつつかい)

日文研データベースが示す表記。

早乙女(さおとめ)

田植えをする女性のこと。

忍術使いの姿と特徴

この記録に妖怪の姿はありません。あるのは、です。

術者 … 氷室の忍術使い。
通りがかった場所 … 田植をしているところ。
言ったこと … 「早乙女を躍らせてみよう」。
したこと … 木の葉をちぎって投げた。
起きたこと … 早乙女が踊りだした。
説明 … 「熊蜂が来たので、逃げずに追ったのだ」。

術者の姿や名は書かれていません。

忍術使いの伝承記録

  1. 木の葉をちぎって投げる
  2. 熊蜂が来たのだという

木の葉をちぎって投げる

氷室に、忍術使いがいました。

田植をしているところに通りがかります。

「早乙女を躍らせてみよう」といいました。

木の葉をちぎって投げると、早乙女が踊りだしました。

田植えの最中です。 手が離せない場面でのいたずらです。

熊蜂が来たのだという

踊った理由は、あとから説明されます。

「熊蜂が来たので、逃げずに追ったのだ」

「熊蜂」は大きな蜂です田で刺されれば大ごとになります。

投げた木の葉が、熊蜂になったということです。

この図鑑には送り狐シクマ狸(京都)も収めています。

忍術使いの伝承地域

公的データベースの地域欄は愛媛県松山市を示します。報告の題は「松山市伊台の民話」で、記録は氷室と記します。

どちらも松山市の地名です。

伊台(いだい)

報告の題が示す地域

地図で開く

伊台の所在地:愛媛県松山市

報告の題は「ふるさとの民話―松山市伊台の民話―」です。記録は氷室と記します。

氷室は松山市の地名です。

忍術使いの正体と考えられているもの

この術者の正体は書かれていません。忍術使いとだけ記されます。

木の葉を投げて別のものに変える——狐や狸の化かし方と同じ形です。

この図鑑には送り狐シクマ狸(京都)も収めています。

それを、人が術として行っている点が、この記録の特徴です。

害はありません。 からかっただけの話です。

忍術使いが記録された資料

忍術使いを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『あゆみ』の記事です。

松山市伊台の民話を集めた記事で、他の話も並びます。この図鑑には、愛媛の話としてオナオ樟弥勒菩薩の漂着も収めています。

忍術使いが記録された民俗資料

ふるさとの民話―松山市伊台の民話―

三好清敏・西崎伸承が『あゆみ』10・11合併号(1974年)に載せた中心資料です。

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忍術使いについてよくある質問

忍術使いとは何ですか。

愛媛県松山市の氷室にいたとされる男です。木の葉を投げて早乙女を踊らせたと伝わります。

なぜ踊ったのですか。

「熊蜂が来たので、逃げずに追ったのだ」と説明されています。

早乙女とは何ですか。

田植えをする女性のことです。

害はあったのですか。

記録に害の記述はありません。

忍術使いと併せて覚えたい言葉・用語

早乙女(さおとめ)

田植えをする女性のことです。

熊蜂(くまばち)

大きな蜂。木の葉がこれになったとされます。

氷室(ひむろ)

松山市の地名。忍術使いがいたとされます。

忍術使いの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「忍術使い」