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山形県

人形突き(にんぎょうつき)とはどんな妖怪か|姿と伝承

人形突き  / ニンギョウツキ

そのほか 各地の伝説

山形県鶴岡市で、稲泥棒に見立てた藁人形を部落全員で竹槍で突いた習わし。

人形突きの姿を描いた図

掬茶 「羽黒山の爺杉(山形県鶴岡市羽黒町手向)」 2018年 / CC BY-SA 出典

人形突きとはどんな妖怪か

人形突きはひとことで言えば、村全体で行う呪いです。山形県鶴岡市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、佐藤朔太郎人形突き」(『民間伝承』14巻10号、1950年、38頁)を典拠に、稲泥棒が出た。数日後、犯人に擬した藁人形を杭に縛り付け、部落全戸から人が出、全員が人形を竹槍で突いた。こうしておくと、犯人の体は3年以内に必ず異変を起こすというと記します。

犯人が誰かは分かっていません。

それでも、人形を立てて突きます。

この図鑑には麦稈人形(岐阜)、丑の時参も収めています。

人形突きの漢字表記と読み方

読みは「にんぎょうつき」です。

報告の題も「人形突き」です。 その行為そのものが名になっています。

「部落」は集落を指す当時の言い方です

この図鑑には麦稈人形(岐阜)、丑の時参祈りクギ(千葉)も収めています。

人形突き(にんぎょうつき)

日文研データベースが示す表記。報告の題もこの名です。

藁人形(わらにんぎょう)

突かれる人形の材と形。

人形突きの姿と特徴

この記録にあるのは、人形と、突く人々です。

きっかけ … 稲泥棒が出た。
いつ … 数日後。
人形 … 犯人に擬した藁人形。
立て方 … 杭に縛り付ける。
突く人 … 部落全戸から人が出て、全員。
道具 … 竹槍。
効き目 … 犯人の体は三年以内に必ず異変を起こす。

犯人の名は分かっていません。

人形突きの伝承記録

  1. 全戸から人が出る
  2. 三年以内に必ず

全戸から人が出る

稲泥棒が出ました。

稲は、一年の暮らしそのものです。

数日後、犯人に擬した藁人形を杭に縛り付けました。

部落全戸から人が出て、全員が人形を竹槍で突きます。

一人でやる呪いとしては語られていません。 村全体の行いです。

三年以内に必ず

こうしておくと、犯人の体は三年以内に必ず異変を起こすといいます。

「必ず」と書かれています。

犯人が誰かは分かっていません。 それでも効くとされました。

盗んだ者は、村の中にいる——そう考えられていたことになります。

この図鑑には麦稈人形(岐阜)も収めています。

人形突きの伝承地域

公的データベースの地域欄は山形県鶴岡市を示します。

場所の詳細は書かれていないため、地図で指せるのは市の範囲までです。

鶴岡市内(つるおかしない)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

鶴岡市内の所在地:山形県鶴岡市

記録は部落全戸から人が出たと記します。

場所の詳細は資料に書かれていません。

人形突きの正体と考えられているもの

この記録に妖怪は出てきません。語られているのは、村ぐるみの呪いです。

犯人が分からないまま行う点が、この習わしの特徴です。

同じ図鑑の丑の時参は、一人で夜に通います

こちらは昼間、全員でやります。

隠さない呪いであり、村の中にいる者への見せしめでもあります。

人形突きが記録された資料

人形突きを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『民間伝承』の記事です。

藁人形を使った呪いは各地にあります。この図鑑には麦稈人形(岐阜)、丑の時参も収めています。

人形突きが記録された民俗資料

人形突き

佐藤朔太郎が『民間伝承』14巻10号(1950年)に載せた中心資料です。

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人形突きについてよくある質問

人形突きとは何ですか。

山形県鶴岡市で、稲泥棒に見立てた藁人形を部落全員で竹槍で突いた習わしです。

犯人は分かっていたのですか。

記録に名はありません。犯人に擬した人形を突いたと記されます。

どんな効き目があるとされますか。

犯人の体が三年以内に必ず異変を起こすとされました。

誰が突くのですか。

部落全戸から人が出て、全員が突いたと記録されています。

人形突きと併せて覚えたい言葉・用語

藁人形(わらにんぎょう)

藁で作った人形。呪いに使われました。

竹槍(たけやり)

竹を削って作った槍。人形を突く道具です。

部落(ぶらく)

集落を指す当時の言い方です。

人形突きの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「人形突き」