山形県金山町で、髪の中の口に飯を流し込んでいた嫁。蓬と菖蒲で助かった。

ままのかね嫁とはどんな妖怪か
ままのかね嫁はひとことで言えば、頭に口のある嫁です。山形県最上郡金山町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、野村純一「どんぺからっこ・ねっけど(十八)―最上の昔話―」(『芸能』7巻11号・通巻81号、1965年、61頁)を典拠に、ままを食わずによく仕事をする嫁を不思議に思った男が、ある日梁の上から嫁を観察した。嫁が髪の中をざぐっと開けると口があり、大鍋で焚いたままを流し込んでいた。男は嫁を里に帰す途中で食われそうになったが、蓬と菖蒲の生えた所に逃げ込み助かったと記します。
「まま」は飯を指す言い方です。
この図鑑には二口女も収めています。 同じ型の話です。
「蓬と菖蒲」は端午の節句に軒へ挿す草で、魔除けとされます。
ままのかね嫁の漢字表記と読み方
読みは「ままのかねよめ」です。
「まま」は飯を指す言い方です。「ままを食わない」は「飯を食べない」ということです。
「かね」の意味は記録されていません。
この図鑑には二口女も収めています。 そちらは、後頭部に口があります。
ままのかね嫁(ままのかねよめ)
日文研データベースが示す表記。
まま(まま)
飯を指す言い方。
ままのかね嫁の姿と特徴
この記録にあるのは、髪の中の口です。
表向き … ままを食わずによく仕事をする。
見た人 … 梁の上から観察した男。
したこと … 髪の中をざぐっと開けた。
あったもの … 口。
していたこと … 大鍋で焚いたままを流し込んでいた。
逃げ場 … 蓬と菖蒲の生えた所。
顔立ちの記述はありません。
ままのかね嫁の伝承記録
梁の上から見る
ままを食わずによく仕事をする嫁がいました。
男は不思議に思います。
ある日、梁の上から嫁を観察しました。
嫁が髪の中をざぐっと開けると、口がありました。
大鍋で焚いたままを、そこへ流し込んでいました。
蓬と菖蒲に逃げ込む
男は、嫁を里に帰す途中で食われそうになりました。
蓬と菖蒲の生えた所に逃げ込み、助かりました。
「蓬と菖蒲」は端午の節句に軒へ挿す草で、魔除けとされます。
節句の草が、その場で効いています。
この図鑑には二口女も収めています。
ままのかね嫁の伝承地域
公的データベースの地域欄は山形県最上郡金山町を示します。
家の位置は書かれていないため、地図で指せるのは町の範囲までです。
ままのかね嫁の正体と考えられているもの
ままのかね嫁が記録された資料
この話を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『芸能』の連載です。
題の「どんぺからっこ・ねっけど」は、昔話の結びの言葉です。この図鑑には二口女も収めています。
ままのかね嫁が記録された民俗資料
どんぺからっこ・ねっけど(十八)―最上の昔話―
野村純一が『芸能』通巻81号(1965年)に載せた中心資料です。
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ままのかね嫁についてよくある質問
ままのかね嫁とは何ですか。
山形県金山町の話です。髪の中に口があり、そこへ飯を流し込んでいた嫁とされます。
どうやって見つかったのですか。
男が梁の上から観察したためです。
どうやって助かったのですか。
蓬と菖蒲の生えた所に逃げ込んで助かったと記録されています。
二口女と同じですか。
同じ型の話です。この図鑑には二口女も収めています。
ままのかね嫁と併せて覚えたい言葉・用語
まま(まま)
飯を指す言い方です。
蓬と菖蒲(よもぎとしょうぶ)
端午の節句に軒へ挿す草。魔除けとされます。
梁(はり)
屋根を支える横木。男はその上から見ました。
ままのかね嫁の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。