和歌山県みなべ町で、山祭りの日に消え、鬼のような男になって戻った者。

まつばかとはどんな妖怪か
まつばかはひとことで言えば、山から名を変えて戻った男です。和歌山県日高郡の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、東洋大学民俗研究会「九 口承文芸」(『南部川の民俗―和歌山県日高郡南部川村旧高城・清川村―』昭和55年度号、1981年、460頁)を典拠に、西牟婁郡のサンバンというところにいた男が、山祭りの日に山に入って行方不明になり、何年かして「まつばか」という名になって戻ってきた。猪も片手で掴む鬼のような男になっていたと記します。
「自分は北海道に行くが、困ったことがあったら峠で呼べば戻ってくる」といい、北海道に渡ったといいます。
「山祭り」は山の神をまつる日で、山に入ることを忌む土地が多いものです。
この図鑑には山男も収めています。
まつばかの漢字表記と読み方
読みは「まつばか」です。
行方不明になる前の名は書かれていません。 戻ってきたときの名だけが残っています。
「山祭り」は山の神をまつる日で、山に入ることを忌む土地が多いものです。
この図鑑には山男、山童も収めています。
まつばか(まつばか)
日文研データベースが示す表記。戻ってきたときの名です。
山祭り(やままつり)
山の神をまつる日。
まつばかの姿と特徴
この記録にあるのは、変わった姿です。
もといた場所 … 西牟婁郡のサンバンというところ。
消えた日 … 山祭りの日。
行方 … 山に入って行方不明。
戻るまで … 何年か。
戻ったときの名 … まつばか。
体 … 猪も片手で掴む鬼のような男。
その後 … 北海道に渡った。
背丈や顔の記述はありません。
まつばかの伝承記録
山祭りの日に消える
西牟婁郡のサンバンというところに、男がいました。
山祭りの日に山に入って、行方不明になりました。
「山祭り」は山の神をまつる日です。
山に入ることを忌む土地が多いものです。
その日に入ったことになります。
呼べば戻るという
何年かして、「まつばか」という名になって戻ってきました。
猪も片手で掴む鬼のような男になっていました。
そして、こう言います。
「自分は北海道に行くが、困ったことがあったら峠で呼べば戻ってくる」
そして、北海道に渡ったといいます。
まつばかの伝承地域
公的データベースの地域欄は和歌山県日高郡みなべ町を示します。報告は旧南部川村の調査です。
記録は男のいた場所を西牟婁郡のサンバンと記します。峠の位置は書かれていません。
みなべ町(みなべちょう)
日文研データベースが示す伝承地域
みなべ町の所在地:和歌山県日高郡
報告は旧・南部川村旧高城・清川村の調査によります。記録は西牟婁郡のサンバンと記します。
峠の位置は資料に書かれていません。
まつばかの正体と考えられているもの
この男の正体は書かれていません。
山に入って行方不明になり、変わって戻ってきた——神隠しの型です。
この図鑑には山男、山童も収めています。
この記録の特徴は、呼べば戻ると言い残したことです。
峠で呼べば戻ってくる——土地との縁が切れていません。
まつばかが記録された資料
まつばかを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の調査報告です。
神隠しにあった者が変わって戻る話は各地にあり、山男として語られることもあります。この図鑑にも収めています。
まつばかが記録された民俗資料
南部川の民俗―和歌山県日高郡南部川村旧高城・清川村―
東洋大学民俗研究会が1981年にまとめた調査報告です。
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まつばかについてよくある質問
まつばかとは何ですか。
和歌山県の話です。山祭りの日に山へ入って消え、何年かして鬼のような男になって戻った者です。
どんな体になっていたのですか。
猪も片手で掴む鬼のような男になっていたと記録されています。
その後どうなりましたか。
北海道に渡ったとされます。
呼べば戻るのですか。
困ったことがあったら峠で呼べば戻ってくる、と言い残したと記録されています。
まつばかと併せて覚えたい言葉・用語
山祭り(やままつり)
山の神をまつる日。山に入ることを忌む土地が多いものです。
神隠し(かみかくし)
人が急に行方不明になることです。
西牟婁郡(にしむろぐん)
和歌山県の郡名。男のいた場所とされます。
まつばかの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。