徳島県阿南市桑野町で、殺された六部の片足と金の鶏が庄屋の家に現れたという話。

六十六部とはどんな妖怪か
六十六部はひとことで言えば、奪ったものが返ってきた話です。徳島県阿南市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、吉本茂樹「六十六部の祟り」(『民族と歴史』2巻6号/通巻12号、1919年、47頁)を典拠に、ある年の暮れに、川の渕で庄屋が、前の晩に泊めた六十六部を殺して秘蔵の宝物である金の鶏と蚊帳を奪った。血まみれになった六部の足は川へと滑り込んだ。その頃庄屋の家で下男が餅をついていると天井から血みどろの足がぶらさがり、1羽の黄金の鶏が現れ米を食い尽くした。その後片足と鶏は六部の笑い声と共にどこかへ消え。その後も色々禍が続いたので庄屋の主人は墓を建立したと記します。
同じ時刻に、家で起きています。
川で足が滑り込んだその頃、 家では天井から足がぶらさがったと書かれています。
六十六部の漢字表記と読み方
読みは、データベースでは「むそろくぶ」です。
六十六部は、法華経を六十六か国の霊場に納めて回った巡礼者をいいます。 略して六部といいます。
旅の六部を泊めて殺し、財を奪う話は各地にあり、六部殺しと呼ばれます。
どれも後で祟ります。
六十六部(ろくじゅうろくぶ)
日文研データベースが示す漢字。
ムソロクブ(むそろくぶ)
データベースが示す読みです。
六部(ろくぶ)
本文で使われる略した言い方です。
六十六部の姿と特徴
六十六部に姿はありません。記録にあるのは、現れたものです。
殺された人 … 前の晩に泊めた六十六部。
殺した人 … 庄屋。
奪ったもの … 秘蔵の宝物である金の鶏と蚊帳。
川で起きたこと … 血まみれになった足が川へ滑り込んだ。
家で起きたこと1 … 天井から血みどろの足がぶらさがった。
家で起きたこと2 … 一羽の黄金の鶏が現れ、米を食い尽くした。
片足と鶏は、六部の笑い声と共にどこかへ消えました。
六十六部の伝承記録
泊めて殺す
ある年の暮れに、川の渕で庄屋が、前の晩に泊めた六十六部を殺して、秘蔵の宝物である金の鶏と蚊帳を奪いました。
宿を貸した相手を、殺しています。
足と鶏が家に出る
血まみれになった六部の足は、川へと滑り込みました。
その頃庄屋の家で下男が餅をついていると、天井から血みどろの足がぶらさがり、1羽の黄金の鶏が現れ米を食い尽くしました。
奪った金の鶏が、そのまま出てきています。
笑い声と共に消える
その後、片足と鶏は六部の笑い声と共にどこかへ消えました。
その後も色々禍が続いたので、庄屋の主人は墓を建立しました。
終わらせたのは、墓でした。
六十六部の伝承地域
公的データベースの地域欄は徳島県阿南市を示します。
桑野町は桑野川ぞいにあたる地区です。
六十六部の正体と考えられているもの
六十六部は、奪われたものが戻ってきた話です。
祟りという語が、報告の題に使われています。
最後は墓を建てて、禍を止めています。
この図鑑には六部殺しに通じる話をほかにも収めています。
六十六部が登場する作品
六十六部を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは雑誌の報告です。
六部殺しの話は各地にあり、奪った家に禍が続くという形をとります。この図鑑には六部殺しに通じる話をほかにも収めています。
六十六部が登場する雑誌
民族と歴史
日本学術普及会の雑誌です。1919年の号に吉本茂樹の報告が載ります。
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六十六部についてよくある質問
六十六部とは何ですか。
法華経を六十六か国の霊場に納めて回った巡礼者のことです。
何が起きましたか。
庄屋が六部を殺して金の鶏と蚊帳を奪ったと記録されています。
家では何が現れましたか。
天井から血みどろの足がぶらさがり、黄金の鶏が現れたとされます。
どう終わりましたか。
禍が続いたので、庄屋の主人が墓を建立したと記されています。
六十六部と併せて覚えたい言葉・用語
六部(ろくぶ)
六十六部の略。諸国を巡った巡礼者です。
庄屋(しょうや)
村をまとめた役の家のことです。
蚊帳(かや)
蚊を防ぐために寝床につる網のことです。
六十六部の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。