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徳島県

又猫(またねこ)とはどんな妖怪か|姿と伝承・登場する作品・伝承地域

又猫  / マタネコ

獣の妖怪 怪談・百物語

徳島県で、行燈の油を吸おうとして見つかり、刀を抜けなくさせた猫。

又猫の姿を描いた図

新幹線 「新町川から望む眉山(徳島県徳島市)」 2020年 / CC BY-SA 出典

又猫とはどんな妖怪か

又猫はひとことで言えば、刀を抜かせなかった猫です。徳島県徳島市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、長尾楓窓天狗に出遇ふた人」(『郷土趣味』3巻1号・通巻25号、1921年、18頁)を典拠に、西尾辰太郎は又猫が行燈の油を吸おうとしているのを見て襲いかかられた。刀を抜こうとしたが鞘が放れない。それは猫が迷わしていた。観世音の「そのまま突け」という声がしたので突くと猫は逃げた。占いに問わぬ先に猫はまた来るといわれ辰太郎は病床についたと記します。

行燈の油をなめる猫の話は各地にあります。

この図鑑には猫又化け猫も収めています。 「又猫」は、そのどれとも別の記録です。

又猫の漢字表記と読み方

読みは「またねこ」です。

「猫又」とは字の並びが逆です。 この図鑑には猫又も別に収めています

「行燈」は油皿に火を灯す明かりですその油をなめる猫の話は各地にあります。

「観世音」は観音菩薩です

又猫(またねこ)

日文研データベースが示す表記。

猫又(ねこまた)

字の並びが逆の、別の妖怪。この図鑑にも収めています。

又猫の姿と特徴

この記録に姿の描写はありません。あるのは、したことです。

していたこと … 行燈の油を吸おうとしていた。
見た人 … 西尾辰太郎。
したこと1 … 襲いかかった。
したこと2 … 刀の鞘が放れないよう迷わした。
助けた声 … 観世音の「そのまま突け」。
結末 … 突くと猫は逃げた。
その後 … 占いで「猫はまた来る」といわれ、辰太郎は病床についた。

大きさや尾の数は書かれていません。

又猫の伝承記録

  1. 刀の鞘が放れない
  2. そのまま突け

刀の鞘が放れない

西尾辰太郎は、又猫が行燈の油を吸おうとしているのを見ました。

そして、襲いかかられます。

刀を抜こうとしましたが、鞘が放れませんでした。

それは、猫が迷わしていたのです。

この図鑑には化け猫も収めています。

そのまま突け

観世音の「そのまま突け」という声がしました。

鞘のまま突くと、猫は逃げました。

抜けないなら、抜かずに突く 声が教えたのは、それだけです。

占いに問うと、猫はまた来るといわれました。

辰太郎は病床につきました。 話はそこで終わっています。

又猫の伝承地域

公的データベースの地域欄は徳島県徳島市寺島本町を示します。

家の位置は書かれていないため、地図で指せるのは町の範囲までです。

寺島本町(てらしまほんちょう)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

寺島本町の所在地:徳島県徳島市

報告の題は「天狗に出遇ふた人」です。

家の位置は資料に書かれていません。

又猫の正体と考えられているもの

この猫の正体は書かれていません。又猫とだけ記されます。

行燈の油をなめる猫は、年を経た猫とされることが多いものです。

この図鑑には猫又化け猫五徳猫も収めています。

「猫又」と字の並びが逆ですが、この記録は別の話です。

結末が病床につくで終わっている点も、この記録の特徴です。

又猫が記録された資料

又猫を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『郷土趣味』の記事です。

行燈の油をなめる猫の話は各地にあり、化け猫の話としてよく語られます。この図鑑にも収めています。

又猫が記録された民俗資料

天狗に出遇ふた人

長尾楓窓が『郷土趣味』通巻25号(1921年)に載せた中心資料です。

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又猫についてよくある質問

又猫とは何ですか。

徳島県の記録です。行燈の油を吸おうとして見つかり、人に襲いかかった猫とされます。

なぜ刀が抜けなかったのですか。

猫が迷わしていたためだと記録されています。

どうやって助かったのですか。

観世音の「そのまま突け」という声にしたがい、鞘のまま突くと猫は逃げました。

猫又と同じですか。

別の記録です。字の並びが逆で、この図鑑には猫又も別に収めています。

又猫と併せて覚えたい言葉・用語

行燈(あんどん)

油皿に火を灯す明かりです。

観世音(かんぜおん)

観音菩薩のことです。

(さや)

刀を納める筒。放れなくなりました。

又猫の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「又猫」