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香川県

ガーラ(河童)とはどんな妖怪か|姿と伝承・登場する作品・伝承地域

ガーラ  / ガーラ

水の妖怪 各地の伝説

香川県綾川町での河童の呼び名。立臼ごと逃げて泉に隠れ、岩でふたをして封じられたという。

ガーラの姿を描いた図

Sunport1216 「滝宮公園と綾川(香川県綾歌郡綾川町滝宮)」 2012年 / CC BY-SA 3.0 出典

ガーラとはどんな妖怪か

ガーラはひとことで言えば、泉に封じられた河童です。香川県綾歌郡綾川町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、水野一典香川県綾上町妖怪名彙」(『四国民俗』通巻8号、1981年、24頁)を典拠に、次のように記します。

昔、いたずらばかりするガーラ(河童)を近所の爺さんが捕まえたが、くくりつけておいた立臼ごと逃げて泉の中に隠れた。爺さんは上から岩でふたをしてガーラを封じ込めた

さらに、別の場所ではガーラは虫だと言っているとあります。ツベヌキガーラは、頭が蝉のようで、足は4本、手はカマキリのように鎌があり、手を尻の中に入れて内臓を引っ張り出して食べるといいます。

同じ名で、河童と虫の二つが語られています。

ガーラの漢字表記と読み方

読みは「がーら」です。

河童は土地ごとに呼び名が違います。鹿児島のガラッパ、北海道のミントゥチ、九州のガーラッパ香川のこの記録ではガーラです。

ツベ」はを指す方言です。ツベヌキガーラは「尻を抜くガーラ」という意味になります。河童が人の尻子玉を抜くという話と重なる名です。

ガーラ(がーら)

日文研データベースが示す呼称。

ツベヌキガーラ(つべぬきがーら)

虫の姿とされるものの呼び名。

河童(かっぱ)

記録が括弧で添えている一般名。

ガーラの姿と特徴

ガーラには、二つの姿が記録されています。

河童としてのガーラ … 捕まえられ、立臼ごと逃げ、泉に隠れた。
虫としてのガーラ(ツベヌキガーラ) … 頭が蝉のよう。足は四本。手はカマキリのような鎌。

虫のほうは、手を尻の中に入れて内臓を引っ張り出して食べると記録されています。

河童としての姿(皿・甲羅など)は書かれていません。

ガーラの伝承記録

  1. 立臼ごと逃げて、泉に隠れる
  2. 虫だという別の言い伝え

立臼ごと逃げて、泉に隠れる

話の筋はこうです。いたずらばかりするガーラを、近所の爺さんが捕まえました。

爺さんは、逃げないように立臼にくくりつけておきました。立臼は、餅などをつく重い臼です。

ところがガーラは立臼ごと逃げ、泉の中に隠れました重い臼を引きずって逃げるほどの力があったことになります。

爺さんは、上から岩でふたをして封じ込めました退治ではなく、封じるという結末です。

虫だという別の言い伝え

同じ記録は、別の場所ではガーラは虫だと言っていると伝えます。

ツベヌキガーラの姿は具体的です。頭が蝉のよう。足は四本。手はカマキリのように鎌

そして、手を尻の中に入れて内臓を引っ張り出して食べるといいます。

河童が尻子玉を抜くという話と、形が重なります。 同じ名のもとで、川の河童尻を襲う虫が語られていました。

ガーラの伝承地域

公的データベースの地域欄は香川県綾歌郡綾川町を示します。採録当時の綾上町は、合併により現在の綾川町の一部です。

集落や川の名は記録されていないため、地図で指せるのは町の範囲までです。

綾川町周辺(あやがわちょうしゅうへん)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

綾川町周辺の所在地:香川県綾歌郡綾川町

採録地の綾上町は、合併して現在の綾川町になりました。

資料には、ガーラが封じられたとされる泉の名がありません。

ガーラの正体と考えられているもの

ガーラの正体は、記録では河童とされます。同時に、別の場所では虫とも語られていました。

ツベヌキガーラの姿は、蝉とカマキリを合わせたような形です。実際の虫を見て語られたのか、河童の話が形を変えたのかは書かれていません。

分かっているのは、香川のこの町で、河童がガーラと呼ばれていたことです。

そして、捕まえた河童は殺されず、泉に封じられました。

ガーラが記録された資料

ガーラを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは水野一典の報告です。

河童の呼び名を集めた本では、四国の例として拾えます。鹿児島のガラッパなどと並べると、名の広がりが見えます。

ガーラが記録された民俗資料

香川県綾上町妖怪名彙

水野一典が『四国民俗』通巻8号(1981年)に載せた中心資料です。

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ガーラについてよくある質問

ガーラとはどんな妖怪ですか。

香川県綾川町での河童の呼び名です。立臼ごと逃げて泉に隠れ、岩でふたをして封じられたと記録されています。

ツベヌキガーラとは何ですか。

別の場所でガーラを虫とする言い伝えです。頭が蝉のようで足は四本、手はカマキリのような鎌をもつとされます。

なぜ殺さずに封じたのですか。

理由は記録されていません。岩でふたをして封じ込めたとだけ伝えられています。

ほかの河童の呼び名とどう違いますか。

呼び名の違いです。鹿児島ではガラッパ、北海道ではミントゥチと呼ばれます。

ガーラと併せて覚えたい言葉・用語

立臼(たてうす)

餅などをつく重い臼。ガーラはこれごと逃げたとされます。

ツベ(つべ)

尻を指す方言。ツベヌキガーラの名に含まれます。

ガラッパ(がらっぱ)

鹿児島での河童の呼び名。土地ごとの呼び分けの一例です。

ガーラの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「ガーラ」