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岩手県

えぢなつこ(えぢなっこ)とはどんな妖怪か|姿と伝承

えぢなつこ  / エヂナツコ

獣の妖怪 各地の伝説

岩手県岩泉町で、冬眠中のやまね。囲炉裏端で叩くと客が馬鹿になるという。

えぢなつこの姿を描いた図

(関西地方) 「安家洞の入口(岩手県岩泉町)」 2004年 / パブリックドメイン 出典

えぢなつことはどんな妖怪か

えぢなつこはひとことで言えば、叩くと客をぼんやりさせる獣です。岩手県下閉伊郡岩泉町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、国学院大学説話研究会岩手県下閉伊郡安家村大平・坂本の口承文芸(四)」(『芸能』3巻10号・通巻32号、1961年、31頁)を典拠に、やまねが冬眠しているのをえぢなっこという。客が来ると囲炉裏の端に出て、とんとんと叩くことがあり、そうすると客は馬鹿になると記します。

「やまね」は日本の山にすむ小さな獣で、冬に長く眠ります

眠っているはずのものが、客の前に出てきます。

この図鑑にはニワトリの足(石川)も収めています。

えぢなつこの漢字表記と読み方

読みは「えぢなっこ」です。

冬眠しているやまねを指す土地の言い方です。

「やまね」は日本の山にすむ小さな獣で、天然記念物に指定されています。

「囲炉裏」は床を切って火を焚く場所です

えぢなつこ(えぢなっこ)

日文研データベースが示す表記。

やまね(やまね)

獣の名。冬眠している状態をこう呼びます。

えぢなつこの姿と特徴

この記録にあるのは、小さな獣です。

正体 … 冬眠しているやまね。
出る時 … 客が来たとき。
出る場所 … 囲炉裏の端。
すること … とんとんと叩く。
その結果 … 客は馬鹿になる。

大きさや色は書かれていません。

えぢなつこの伝承記録

  1. 客が来ると出てくる
  2. とんとん叩く

客が来ると出てくる

やまねが冬眠しているのを、えぢなっこといいます。

冬の家の中で、眠ったまま持ち込まれることがあったとみられます。

客が来ると、囲炉裏の端に出てきます。

眠っているはずのものが動きます。

火のそばで温まって目を覚ましたとも読めます。

とんとん叩く

とんとんと叩くことがあります。

そうすると、客は馬鹿になるといいます。

「馬鹿になる」はぼんやりする、正気を失うという意味です

音だけで、そうなります。

この図鑑にはべとべとさんも収めています。 そちらも、音だけで人を怖がらせます。

えぢなつこの伝承地域

公的データベースの地域欄は岩手県下閉伊郡岩泉町を示します。報告は旧安家村大平・坂本の口承文芸です。

家の位置は書かれていないため、地図で指せるのは地域の範囲までです。

安家(あっか)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

安家の所在地:岩手県下閉伊郡岩泉町

報告は旧・安家村大平・坂本の口承文芸によります。

家の位置は資料に書かれていません。

えぢなつこの正体と考えられているもの

えぢなつこの正体は、記録がはっきり書いています。冬眠しているやまねです。

山にすむ小さな獣が、家の中で音を立てる——それだけの話です。

それでも、客が馬鹿になるとされました。

小さくて、めったに見ない獣であることが、話に力を与えています

この図鑑にはニワトリの足(石川)、べとべとさんも収めています。

えぢなつこが記録された資料

えぢなつこを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『芸能』の報告です。

題に「(四)」とあるとおり、続きのある連載です。やまねは天然記念物で、生態を扱った本も出ています。

えぢなつこが記録された民俗資料

岩手県下閉伊郡安家村大平・坂本の口承文芸(四)

国学院大学説話研究会が『芸能』通巻32号(1961年)に載せた調査報告です。

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えぢなつこについてよくある質問

えぢなつことは何ですか。

岩手県岩泉町で、冬眠しているやまねを指す言い方です。

何をするのですか。

客が来ると囲炉裏の端に出て、とんとんと叩くことがあるとされます。

叩くとどうなりますか。

客は馬鹿になると記録されています。

やまねとは何ですか。

日本の山にすむ小さな獣です。冬に長く眠り、天然記念物に指定されています。

えぢなつこと併せて覚えたい言葉・用語

やまね(やまね)

日本の山にすむ小さな獣。天然記念物です。

囲炉裏(いろり)

床を切って火を焚く場所です。

安家(あっか)

岩手県岩泉町の地名。この報告の土地です。

えぢなつこの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「えぢなつこ」