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愛媛県

魔の海(まのうみ)とはどんな妖怪か|姿と伝承・登場する作品・伝承地域

魔の海  / マノウミ

水の妖怪 各地の伝説

愛媛県宇和島市の土仏。船が止まり、乗っていた何かに押してくれと頼んだ。

魔の海の姿を描いた図

Reggaeman 「宇和島湾(愛媛県宇和島市)」 2009年 / CC BY-SA 3.0 出典

魔の海とはどんな妖怪か

魔の海はひとことで言えば、頼んで動かしてもらった海です。愛媛県宇和島市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、山口常助北宇和郡下波村聞書」(『伊予の民俗』通巻11号、1975年、26頁)を典拠に、土仏は難船の多い魔の海とされている。夜に二人で船に乗り土仏を通っていたら、船が止まって動かなくなった。一人が指差す方を見ると、何かが船に乗っていた。罪はないからと押してくれと言うと、乗っていた物は消え、船は動きだしたと記します。

追い払うのではなく、頼んでいます。

「罪はないから」——こちらに落ち度はない、と告げたわけです。

この図鑑には柄長呉れ(愛媛)も収めています。 同じ報告からの記録です。

魔の海の漢字表記と読み方

読みは「まのうみ」です。

「土仏」はその海域の名です読みは記録に示されていません。

「難船」は船が難儀することです

この図鑑には柄長呉れ(愛媛)、船幽霊も収めています。

魔の海(まのうみ)

日文研データベースが示す表記。

土仏(つちぼとけ)

難船の多いとされる海域の名。

魔の海の姿と特徴

この記録に姿の描写はありません。あるのは、乗っていた何かです。

場所 … 土仏。難船の多い魔の海。
… 夜。
人数 … 二人。
起きたこと … 船が止まって動かなくなった。
見えたもの … 何かが船に乗っていた。
言ったこと … 罪はないから押してくれ。
結果 … 乗っていた物は消え、船は動きだした。

大きさや形は書かれていません。

魔の海の伝承記録

  1. 船が止まる
  2. 押してくれと頼む

船が止まる

土仏は、難船の多い魔の海とされています。

夜に二人で船に乗り、土仏を通っていました。

すると、船が止まって動かなくなりました。

一人が指差す方を見ると、何かが船に乗っていました。

この図鑑には幽霊も収めています。

押してくれと頼む

罪はないからと押してくれと言いました。

追い払おうとはしていません。

乗っている相手に、船を押すよう頼んでいます。

すると、乗っていた物は消え、船は動きだしました。

頼んだことで、収まっています。

魔の海の伝承地域

公的データベースの地域欄は愛媛県宇和島市を示します。記録は土仏という海域を挙げます。

宇和海に面した土地です。 詳しい位置は書かれていません。

土仏(つちぼとけ)

記録が示す海域

地図で開く

土仏の所在地:愛媛県宇和島市

報告は旧・北宇和郡下波村の聞き書きによります。

海域の詳しい位置は資料に書かれていません。

魔の海の正体と考えられているもの

この乗っていたものの正体は書かれていません。

難船の多い海とされたことから、そこで亡くなった人を思わせます。資料はそこに触れていません。

この図鑑には柄長呉れ(愛媛)、船幽霊磯幽霊(長崎)も収めています。

この記録の特徴は、頼んで収めたことです。

害をなす相手として扱っていません。

魔の海が記録された資料

魔の海を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『伊予の民俗』の聞き書きです。

同じ報告からは柄長呉れ(愛媛)も収めています。海の禁忌をまとめた本と併せて読むと、この話の位置が見えてきます。

魔の海が記録された民俗資料

北宇和郡下波村聞書

山口常助が『伊予の民俗』通巻11号(1975年)に載せた中心資料です。

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魔の海についてよくある質問

魔の海とは何ですか。

愛媛県宇和島市の土仏という海域です。難船が多いとされました。

船が止まったらどうしたのですか。

「罪はないから押してくれ」と頼んだと記録されています。

その後どうなりましたか。

乗っていた物は消え、船は動きだしたとされます。

何が乗っていたのですか。

記録は「何か」とだけ記します。

魔の海と併せて覚えたい言葉・用語

土仏(つちぼとけ)

難船の多いとされた海域の名です。

難船(なんせん)

船が難儀することです。

下波(したば)

愛媛県宇和島市の地名です。

魔の海の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「魔の海」