本文へ移動

青森県

金光(こんこう)とはどんな妖怪か|姿と伝承・登場する作品・伝承地域

金光  / コンコウ

そのほか 各地の伝説

青森県の話。老人が置いていった棺桶。床下から金光がさし、嫁に授かったものだった。

金光とはどんな妖怪か

金光は、棺桶の下からさした光です。青森県の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、中市謙三奥の民俗ノート」(『旅と伝説』三元社、1940年)を典拠に、日も明けきらぬ時間、ひとりの老人がある家を訪ねた。家の嫁が応対していたが、その老人は棺桶を預けただけで帰ってしまったと記します。

あとで光がさしました。

後日、棺桶を置いた床下から金光がさし、それが嫁に授かったものであった。葬礼の夢が吉夢とされる所以であると結ばれます。

この図鑑には甘酒婆(青森)も収めています。

金光の漢字表記と読み方

読みは「こんこう」です。

「金光」は、金の放つ光のことです。

「葬礼の夢が吉夢」は、葬式の夢は縁起がよいという言い伝えです。

「奥」は、陸奥のことです。

この図鑑には甘酒婆(青森)も収めています。

金光(こんこう)

データベースの呼称欄は「金光,棺桶」と示します。

葬礼(そうれい)

記録が示す語です。葬式のことをいいます。

吉夢(きちむ)

記録が示す語です。よい知らせの夢をいいます。

金光の姿と特徴

金光の話は、記録に順を追って書かれています。

いつ … 日も明けきらぬ時間。
その人 … ひとりの老人。
したこと … ある家を訪ねた。
応対した人 … 家の嫁。
老人のしたこと … 棺桶を預けただけで帰ってしまった。
後日 … 棺桶を置いた床下から金光がさした。
それは何か … 嫁に授かったもの。
そこから来ること … 葬礼の夢が吉夢とされる。

老人の正体は書かれていません。

金光の伝承記録

  1. 夜明け前の客
  2. 嫁が応対する
  3. 棺桶を預ける
  4. 床下の金光
  5. 嫁に授かる

夜明け前の客

日も明けきらぬ時間、ひとりの老人がある家を訪ねました。

来たのは明ける前です。

嫁が応対する

家の嫁が応対していました。

出たのはです。

棺桶を預ける

その老人は棺桶を預けただけで帰ってしまいました。

置いたのは棺桶です。

床下の金光

後日、棺桶を置いた床下から金光がさしました。

光ったのは床の下です。

嫁に授かる

それが嫁に授かったものでした。葬礼の夢が吉夢とされる所以です。

授かったのは応対した人です。

金光の伝承地域

公的データベースの地域欄は青森県を示すのみで、市郡名・区町村名の欄は空欄です。

報告の題は奥の民俗ノートで、陸奥の話を書きとめたものです。

青森県(あおもりけん)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

青森県の所在地:青森県

市郡名の欄は空欄です。

報告の題は奥の民俗ノートです。

金光の正体と考えられているもの

金光は、棺桶の下からさした光です

恐ろしいものの話ではありません。 語られているのは、棺桶を預けて去った老人と、床下からさした金の光です。

葬式や棺が縁起のよいものとされる言い伝えは各地にあり、金の精(秋田)とも近い型です。

この図鑑には甘酒婆(青森)も収めています。

金光が登場する作品

この話を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の雑誌に載った聞き書きです。

葬式の夢は吉夢という言い伝えは全国にあり、この話はその由来として語られます。

金光が登場する雑誌

旅と伝説

三元社が出した雑誌です。1940年の号に奥の民俗ノートが載ります。

東北の妖怪の本を探す

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

金光についてよくある質問

この金光とは何ですか。

青森県の話で、棺桶を置いた床下からさしたという金の光です。

棺桶は誰が置いたのですか。

夜明け前に訪ねてきた、ひとりの老人だと記されています。

誰のものになったのですか。

応対していた家の嫁に授かったものだったといいます。

なぜ葬式の夢は吉夢なのですか。

この話がその所以だと記されています。

金光と併せて覚えたい言葉・用語

葬礼(そうれい)

葬式のことです。

吉夢(きちむ)

よい知らせの夢のことです。

(おく)

陸奥のことで、東北の北部をいいます。

金光の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「金光,棺桶」