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青森県

風の三郎(かぜのさぶろう)とはどんな妖怪か|姿と伝承

風の三郎  / カゼノサブロウ

そのほか 各地の伝説

青森県三戸郡で、いなくなった子はこれにさらわれたのだといわれた風の神。

風の三郎の姿を描いた図

Ebiebi2 「田子町ガーリックセンター(青森県田子町)」 2022年 / CC BY-SA 出典

風の三郎とはどんな妖怪か

風の三郎はひとことで言えば、神隠しの説明に使われた名です。青森県三戸郡の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、東洋大学民俗研究会九 口承文芸」(『上郷の民俗―青森県三戸郡田子町旧上郷村―』昭和51年度号、1977年、295頁)を典拠に、1910年頃のこと。原集落で5、6歳くらいの子どもがいなくなった。その後ある人が、夏坂の竜ヶ森の炭山で、手ぬぐいを頬被りしたワラシに出会った。風の三郎にさらわれたのだといわれたと記します。

いなくなった子が、山で見かけられています。

その姿は手ぬぐいを頬被りしたワラシでした。 ワラシは、この地方で子どもを指します。

風の三郎の漢字表記と読み方

読みは「かぜのさぶろう」です。

風の神を「三郎」と呼ぶ言い方は、東日本の各地にあります。 新潟や長野にも見られます。

この話では、子どもがいなくなった理由として名が挙がりました。

この図鑑にはカシワの神(岐阜)も収めています。そちらは地震を押さえる神です。

風の三郎(かぜのさぶろう)

日文研データベースが示す表記。

風三郎(かぜさぶろう)

各地で風の神をこう呼ぶ例があります。

風の三郎の姿と特徴

風の三郎に姿はありません。記録にあるのは、見かけられた子の姿です。

いつ … 1910年頃。
どこ … 原集落。
いなくなった子 … 5、6歳くらい。
その後 … 夏坂の竜ヶ森の炭山で見かけられた。
そのときの姿 … 手ぬぐいを頬被りしたワラシ。
土地の説明 … 風の三郎にさらわれたのだ。

風の三郎そのものを見たという記述はありません。

風の三郎の伝承記録

  1. 子どもがいなくなる
  2. 炭山で見かける
  3. 風の三郎のしわざとする

子どもがいなくなる

1910年頃、原集落で5、6歳くらいの子どもがいなくなりました。

探した経過は書かれていません。

残っているのは、いなくなったという事実です。

炭山で見かける

その後ある人が、夏坂の竜ヶ森の炭山で、手ぬぐいを頬被りしたワラシに出会いました。

炭山は、炭を焼く山です。

人里から離れた場所でした。

風の三郎のしわざとする

風の三郎にさらわれたのだといわれました。

神隠しを、風の神のしわざとして語っています。

連れ戻した話は書かれていません。

風の三郎の伝承地域

公的データベースの地域欄は青森県三戸郡田子町を示します。報告は旧上郷村の調査です。

田子は岩手県との境に近い山あいの町です。

田子町(たっこまち)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

田子町の所在地:青森県三戸郡田子町

報告は旧・上郷村の調査によります。

夏坂の竜ヶ森は炭山として記されます。

風の三郎の正体と考えられているもの

風の三郎は、神隠しの説明に使われた風の神の名です

話の芯はいなくなった子です。 山で見かけられた姿が、話をつないでいます。

風の神を三郎と呼ぶ言い方は、東日本に広く見られます。

この図鑑にはカシワの神(岐阜)も収めています。

風の三郎が登場する作品

風の三郎を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の調査報告です。

神隠しは各地で語られ、天狗山の神のしわざとされる例が多くあります。この図鑑にはカシワの神(岐阜)も収めています。

風の三郎が登場する調査報告

上郷の民俗―青森県三戸郡田子町旧上郷村―

東洋大学民俗研究会が1977年にまとめた報告です。

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風の三郎についてよくある質問

風の三郎とは何ですか。

青森県三戸郡田子町で、子どもをさらったといわれた風の神の名です。

いつの話ですか。

1910年頃のこととして記録されています。

その子はどうなりましたか。

夏坂の竜ヶ森の炭山で、手ぬぐいを頬被りしたワラシとして見かけられたと記されます。

ワラシとは何ですか。

東北で子どもを指す言い方です。

風の三郎と併せて覚えたい言葉・用語

ワラシ(わらし)

東北で子どもを指す言い方です。

炭山(すみやま)

炭を焼くための山。人里から離れた場所にあります。

神隠し(かみかくし)

人が急に行方知れずになること。各地で語られます。

風の三郎の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「風の三郎」