岐阜県飛騨市で、どこにも祀られず、地震を押さえつけているとされた神。

Mamusi Taka 「飛騨市古川町畦畑の山(岐阜県飛騨市)」 2006年 / CC BY-SA 3.0 出典
カシワの神とはどんな妖怪か
カシワの神はひとことで言えば、社を持たない地震の押さえです。岐阜県飛騨市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、平瀬拠英「信仰の諸相―岐阜県吉城郡坂下村―」(『西郊民俗』通巻4号、1957年、8頁)を典拠に、カシワの神はどこにも祀られていないが、肘杖をついて御飯を食べる神だという。また、始終地震を押さえつけている神だとも言われていると記します。
祀られていない、と最初に書かれています。
そのうえで、肘杖をついて御飯を食べるという姿と、地震を押さえるという役が語られます。
カシワの神の漢字表記と読み方
読みは「かしわのかみ」です。
名の由来は記録されていません。 報告は旧・吉城郡坂下村の聞き取りです。
地震を押さえる役は、各地で要石や鹿島の神に語られます。
この図鑑には風の三郎(青森)も収めています。そちらは風の神です。
カシワの神(かしわのかみ)
日文研データベースが示す表記。
柏の神(かしわのかみ)
漢字を当てた形です。由来は記録されていません。
カシワの神の姿と特徴
カシワの神の姿は、記録に短く書かれています。
祀られる場所 … どこにもない。
しぐさ … 肘杖をついて御飯を食べる。
役 … 始終、地震を押さえつけている。
顔や大きさについての記述はありません。
カシワの神の伝承記録
祀られない神
カシワの神は、どこにも祀られていません。
社も祠もありません。 それでも、名と役は伝わっています。
祀らないことが、この神の特徴になっています。
肘杖をついて食べる
肘杖をついて御飯を食べる神だといいます。
行儀の悪い姿です。 神をこう語るのは珍しいことです。
土地の人にとって、近しい相手だったとみられます。
地震を押さえる
始終、地震を押さえつけている神だとも言われています。
休みなく押さえている、ということです。
地震を押さえる役は、鹿島の要石でも語られます。 飛騨では、それがカシワの神でした。
カシワの神の伝承地域
公的データベースの地域欄は岐阜県飛騨市宮川町を示します。記録の表記は吉城郡坂下村です。
祀られていない神なので、社の位置はありません。
カシワの神の正体と考えられているもの
カシワの神は、社を持たないまま役を負った神です。
姿は肘杖をついて御飯を食べるという一点だけが伝わります。
役は地震を押さえることでした。
この図鑑には風の三郎(青森)も収めています。
カシワの神が登場する作品
カシワの神を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは民俗談話会の雑誌です。
地震を押さえる神は各地で語られ、鹿島神宮の要石がよく知られます。この図鑑には風の三郎(青森)も収めています。
カシワの神が登場する民俗雑誌
西郊民俗
西郊民俗談話会の雑誌です。通巻4号に平瀬拠英の報告が載ります。
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カシワの神についてよくある質問
カシワの神とは何ですか。
岐阜県飛騨市宮川町に伝わる神で、どこにも祀られていないとされました。
どんな姿ですか。
肘杖をついて御飯を食べる神だと記録されています。
何をしているのですか。
始終、地震を押さえつけているといわれました。
社はありますか。
どこにも祀られていないと記録されています。
カシワの神と併せて覚えたい言葉・用語
肘杖(ひじづえ)
肘をついて体を支えること。行儀の悪い姿とされます。
吉城郡(よしきぐん)
岐阜県の旧郡名。現在の飛騨市などにあたります。
要石(かなめいし)
鹿島神宮などにある石。地震を押さえるとされます。
カシワの神の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。