本文へ移動

山梨県

長頭巾(ながずきん)とはどんな妖怪か|姿と伝承

長頭巾  / ナガズキン

器物と草木 各地の伝説

山梨県早川町で、生後三十三日間かぶせないと赤子が危うくなるとされた頭巾。

長頭巾の姿を描いた図

Sakaori 「赤沢宿の集落(山梨県南巨摩郡早川町)」 2011年 / CC BY-SA 3.0 出典

長頭巾とはどんな妖怪か

長頭巾はひとことで言えば、赤子を守る布です。山梨県南巨摩郡早川町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、最上孝敬被服と俗信」(『西郊民俗』通巻1号、1957年、1頁)を典拠に、山梨県西山村では、長頭巾を生後33日間かぶせておき、その後も外出の折にかぶせる。かぶせない場合、新生児が危険な状態になるというと記します。

日数が決まっています。

生後三十三日間です。 その後も、外出の折にはかぶせます。

長頭巾の漢字表記と読み方

読みは「ながずきん」です。

三十三日は、赤子の宮参りの日数として各地で使われます。 その間は外に出さない習わしもあります。

西山村は、今の南巨摩郡早川町にあたります。

この図鑑には駒引き岩(山梨)も収めています。どちらも奈良田をふくむ早川町の記録です。

長頭巾(ながずきん)

日文研データベースが示す呼称。

西山村(にしやまむら)

記録が示す旧村名。今の早川町です。

長頭巾の姿と特徴

長頭巾に姿はありません。記録にあるのは、使い方と、その理由です。

もの … 長頭巾。
かぶせる相手 … 生まれたばかりの子。
日数 … 生後三十三日間。
その後 … 外出の折にかぶせる。
かぶせない場合 … 新生児が危険な状態になる。
報告の題 … 被服と俗信。

布の形や色は書かれていません。

長頭巾の伝承記録

  1. 三十三日かぶせる
  2. 外出のたびにかぶせる
  3. かぶせないと危うい

三十三日かぶせる

山梨県西山村では、長頭巾を生後33日間かぶせておきます。

日数が、はっきり決まっています

外出のたびにかぶせる

その後も、外出の折にかぶせます。

家の中ではなく、外に出るときです。

かぶせないと危うい

かぶせない場合、新生児が危険な状態になるといいます。

何が危ないかは書かれていません。

かぶせることだけが決まっています。

長頭巾の伝承地域

公的データベースの地域欄は山梨県早川町を示します。

旧西山村は早川の上流にあたり、奈良田をふくみます。

早川町(はやかわちょう)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

早川町の所在地:山梨県南巨摩郡早川町

報告は西郊民俗談話会の西郊民俗によります。

記録の西山村は今の早川町にあたります。

長頭巾の正体と考えられているもの

長頭巾は、赤子を外から守る布です

祟りという語は使われていません。 記されているのは、危険な状態になるという言い方だけです。

それでも、日数と場面が決まっています。

この図鑑には駒引き岩(山梨)も収めています。

長頭巾が登場する作品

長頭巾を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学会誌です。

赤子に何かをかぶせる習わしは各地にあり、外から来るものを避ける形をとります。この図鑑には駒引き岩(山梨)も収めています。

長頭巾が登場する学会誌

西郊民俗

西郊民俗談話会の学会誌です。1957年の1号に最上孝敬の論考が載ります。

中部の妖怪の本を探す

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

長頭巾についてよくある質問

長頭巾とは何ですか。

山梨県早川町で、生まれたばかりの子にかぶせたとされる頭巾です。

どのくらいかぶせますか。

生後三十三日間と記録されています。

その後はどうしますか。

外出の折にかぶせるとされます。

かぶせないとどうなりますか。

新生児が危険な状態になるといわれました。

長頭巾と併せて覚えたい言葉・用語

頭巾(ずきん)

頭を包む布のことです。

西山村(にしやまむら)

山梨県の旧村名。今の早川町にあたります。

俗信(ぞくしん)

土地に伝わる言い伝えや禁忌のことです。

長頭巾の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「長頭巾」