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鳥取県

疝気の神さん(せんきのかみさん)とはどんな妖怪か|姿と伝承

疝気の神さん  / センキノカミサン

病の妖怪 各地の伝説

鳥取県鳥取市で、持病に苦しむ人を救うと言い残して神になった人。

疝気の神さんの姿を描いた図

Saigen Jiro 「宇倍神社の社殿(鳥取県鳥取市国府町)」 2019年 / CC0 出典

疝気の神さんとはどんな妖怪か

疝気の神さんはひとことで言えば、自分の病から神になった人です。鳥取県鳥取市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、上山善造疝気の神さんと茄子の願聞」(『因伯民俗』通巻18号、1955年、7頁)を典拠に、宇倍野村廣西に疝気の神さんがある。同村の西垣家初代幸右衛門は疝気が持病であったが臨終に際し、この病に苦しむ者が多いので、死後は神となって救ってやると一言残して落命した。その遺言が世間に広がり、西垣家が参拝者の便を計り祠を作ったというと記します。

病んだ人が、同じ病の人を救う神になっています。

祠は参拝者のために家が建てたものでした。 祟りではなく、申し出から始まった祀りです。

疝気の神さんの漢字表記と読み方

読みは「せんきのかみさん」です。

「疝気」は下腹の痛みを広く指した言葉です。 江戸期から使われました。

この図鑑には、病にかかわる神として雪隠の神様(青森)も収めています。

論文の題には茄子の願聞とあります。 願かけに茄子を使う土地の作法とみられます。

疝気の神さん(せんきのかみさん)

日文研データベースが示す呼称。

疝気の神(せんきのかみ)

疝気は下腹の痛みを指す古い言い方です。

疝気の神さんの姿と特徴

疝気の神さんに姿はありません。記録にあるのは、遺言と祠です。

その人 … 宇倍野村廣西の西垣家初代幸右衛門。
持病 … 疝気。
臨終の言葉 … この病に苦しむ者が多いので、死後は神となって救ってやる。
その後 … 遺言が世間に広がった。
… 西垣家が参拝者の便を計って作った。

姿や声についての記述はありません。

疝気の神さんの伝承記録

  1. 持病を負って生きる
  2. 死後は神になると言い残す
  3. 家が祠を建てる

持病を負って生きる

西垣家初代幸右衛門は、疝気が持病でした。

疝気は下腹の痛みを指します。 長く続く痛みでした。

同じ病の人が、村にも多くいました

死後は神になると言い残す

臨終に際し、この病に苦しむ者が多いので、死後は神となって救ってやると一言残して落命しました。

恨みではなく、申し出でした。

その遺言が、世間に広がりました。

家が祠を建てる

西垣家が、参拝者の便を計り祠を作りました。

参る人がいたから、場所が要ったわけです。

神になった人を祀る話は各地にあります。 この図鑑にはセキモリさん(山梨)も収めています。

疝気の神さんの伝承地域

公的データベースの地域欄は鳥取県鳥取市国府町を示します。記録の表記は宇倍野村廣西です。

国府町は因幡国の国府があった土地です。 宇倍神社もこの地にあります。

国府町(こくふちょう)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

国府町の所在地:鳥取県鳥取市国府町

記録では宇倍野村廣西と記されます。

祠の現在の所在は資料に書かれていません。

疝気の神さんの正体と考えられているもの

疝気の神さんは、自分の病から神になった人です

始まりは臨終の一言でした。 祟りの話ではありません、という言い方はしません。記録にあるのは救うという申し出です。

この図鑑には雪隠の神様(青森)も収めています。そちらはお産の神です。

病ごとに神がある——土地の暮らしの形が見えます。

疝気の神さんが登場する作品

疝気の神さんを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは県の民俗学会の雑誌です。

疝気は江戸期からよく語られた病で、落語や川柳にも出てきますこの図鑑には雪隠の神様(青森)も収めています。

疝気の神さんが登場する民俗雑誌

因伯民俗

因伯民俗学会の雑誌です。通巻18号に上山善造の報告が載ります。

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疝気の神さんについてよくある質問

疝気の神さんとは何ですか。

鳥取市国府町で、疝気を持病とした人が死後に神となって救うと言い残し、祀られたものです。

誰が神になったのですか。

宇倍野村廣西の西垣家初代幸右衛門です。

祠は誰が建てたのですか。

西垣家が参拝者の便を計って作ったと記録されています。

疝気とは何ですか。

下腹の痛みを広く指した古い言い方です。

疝気の神さんと併せて覚えたい言葉・用語

疝気(せんき)

下腹の痛みを広く指した古い言い方です。

宇倍野(うべの)

鳥取市国府町にあった村の名。宇倍神社があります。

(ほこら)

小さな社。参る人のために建てられました。

疝気の神さんの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「疝気の神さん」