鳥取県大山町で、塩鯖を分けてもらうと串を抜いて海に投げた者。串の跡のある鯖が今もとれるという。

れんげくさんとはどんな妖怪か
れんげくさんは、塩鯖を海に返した者です。鳥取県西伯郡大山町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、宮岡洋子「円岡邦枝媼の語る昔話―鳥取・中山町の昔話(一)―」(『伝承文学研究』伝承文学研究会、1979年)を典拠に、話者を円岡邦枝として、れんげくさん(尼さん?)に塩鯖を分けてくれと頼まれ、断ったら馬が腹痛を起した。あわてた馬子がれんげくさんに1匹あげると、れんげくさんは塩鯖の串を抜いて海に投げ込んだ。何年に1度か、背中に串の刺したあとのある鯖がとれると記します。
しるしは魚に残りました。
何年に一度か、背中に串の刺したあとのある鯖がとれるのです。
れんげくさんの漢字表記と読み方
読みは「れんげくさん」です。
記録は括弧で「尼さん?」と、疑問符つきに添えています。
「馬子」は、馬を引いて荷を運ぶ人のことです。
「塩鯖」は塩をした鯖のことです。
この図鑑には尼の泣き石(香川)も収めています。
れんげくさん(れんげくさん)
日文研データベースが示す呼称。
尼さん(あまさん)
記録が括弧で疑問符つきに添えている見立てです。
れんげくさんの姿と特徴
れんげくさんの話は、記録に順を追って書かれています。
その者 … れんげくさん。
記録の見立て … 尼さん?
頼んだこと … 塩鯖を分けてくれ。
断った結果 … 馬が腹痛を起した。
あわてた人 … 馬子。
したこと … れんげくさんに1匹あげた。
れんげくさんのしたこと … 塩鯖の串を抜いて海に投げ込んだ。
その後 … 何年に1度か、背中に串の刺したあとのある鯖がとれる。
れんげくさんの顔かたちは書かれていません。
れんげくさんの伝承記録
塩鯖を頼まれる
れんげくさん(尼さん?)に塩鯖を分けてくれと頼まれました。
求められたのは塩鯖です。
馬が腹痛を起こす
断ったら馬が腹痛を起しました。
痛んだのは馬です。
一匹あげる
あわてた馬子がれんげくさんに1匹あげました。
渡したのは一匹です。
串を抜いて海へ
れんげくさんは塩鯖の串を抜いて海に投げ込みました。何年に1度か、背中に串の刺したあとのある鯖がとれます。
残ったのは串の跡です。
れんげくさんの伝承地域
公的データベースの地域欄は鳥取県、市郡名の欄は西伯郡、区町村名の欄は大山町を示します。
論文名は中山町、地名欄は大山町で、旧町名と現在の町名が並びます。
れんげくさんの正体と考えられているもの
れんげくさんは、塩鯖を海に返した者です。
正体は書き切られていません。 語られているのは、断るとどうなるかと、何が残ったかです。
記録が尼さん?と疑問符つきで添えているところに、語り手のためらいが出ています。
この図鑑には尼の泣き石(香川)も収めています。
れんげくさんが登場する作品
れんげくさんを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは昔話を集めた雑誌です。
旅の者に施しを断って災いを受ける話は各地にあり、施した後にしるしが残る形で語られます。
れんげくさんが登場する学会誌
伝承文学研究
伝承文学研究会が出した雑誌です。1979年の号に鳥取・中山町の昔話が載ります。
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れんげくさんについてよくある質問
れんげくさんとは何ですか。
鳥取県大山町で、塩鯖を分けてくれと頼んだという者です。
断るとどうなりましたか。
馬が腹痛を起こしたといいます。
もらった鯖はどうしましたか。
串を抜いて海に投げ込みました。
そのしるしは。
何年に一度か、背中に串の跡のある鯖がとれるといいます。
れんげくさんと併せて覚えたい言葉・用語
馬子(まご)
馬を引いて荷を運ぶ人のことです。
塩鯖(しおさば)
塩をした鯖のことです。
大山町(だいせんちょう)
鳥取県西伯郡の町です。
れんげくさんの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。