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東京都

無縁さん(むえんさん)とはどんな妖怪か|姿と伝承

無縁さん  / ムエンサン

幽霊と霊 各地の伝説

東京都神津島村で、弁当の前に米三粒か水を手向ける相手とされた、縁者のない死者。

無縁さんの姿を描いた図

TomazVajngerl 「神津島の集落(東京都神津島村)」 2015年 / CC BY-SA 4.0 出典

無縁さんとはどんな妖怪か

無縁さんは、先に分ける相手です。東京都神津島村の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、國學院大學民俗学研究会神津島」(『民俗採訪』1956年)を典拠に、船や山で弁当を食うとき、最初に無縁さんに米三粒か水を手向ける。三人で突きん棒漁に行ったとき、一人が岩の上に白いものを見て、空の荷物が重くて歩けなくなった。水のあるところをまたいだら急に軽くなったと記します。

手向ける量まで決まっています。

分けるのは米三粒か水、それも最初にです。

無縁さんの漢字表記と読み方

読みは「むえんさん」です。

「無縁」は、まつる縁者がいないことです。

「手向ける」は、供えることです。

「突きん棒漁」は、銛で魚を突いて捕る漁です。

この図鑑には無縁法界(長崎)も収めています。どちらも縁者のない死者をまつる話です。

無縁さん(むえんさん)

日文研データベースが示す呼称。

無縁仏(むえんぼとけ)

各地で同じものを指す言い方です。

無縁さんの姿と特徴

無縁さんの話は、記録に二つ並べて書かれています。

いつ手向けるか … 船や山で弁当を食うとき。
その順 … 最初に。
手向けるもの … 米三粒か水。
もう一つの話 … 三人で突きん棒漁に行ったとき。
見たもの … 岩の上の白いもの。
起きたこと … 空の荷物が重くて歩けなくなった。
したこと … 水のあるところをまたいだ。
その結果 … 急に軽くなった。

無縁さんの姿は、白いものとだけ書かれています。

無縁さんの伝承記録

  1. 最初に手向ける
  2. 岩の上の白いもの
  3. 荷物が重くなる
  4. 水をまたぐ

最初に手向ける

船や山で弁当を食うとき、最初に無縁さんに米三粒か水を手向けます。

分けるのがです。

岩の上の白いもの

三人で突きん棒漁に行ったとき、一人が岩の上に白いものを見ました。

見えたのは一人だけです。

荷物が重くなる

空の荷物が重くて歩けなくなりました。

空のはずの荷が重くなりました。

水をまたぐ

水のあるところをまたいだら急に軽くなりました。

離れたのはを越えたときです。

無縁さんの伝承地域

公的データベースの地域欄は東京都神津島村を示します。

この図鑑には同じ伊豆諸島の大喝するもの(新島)も収めています。

神津島(こうづしま)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

神津島の所在地:東京都神津島村

報告は國學院大學民俗学研究会の民俗採訪によります。

伊豆諸島の島の一つです。

無縁さんの正体と考えられているもの

無縁さんは、まつる縁者のいない死者です

祟る話ではありません。 語られているのは、先に分ける習わしと、憑かれて重くなったことです。

水をまたぐと軽くなるという点に、水が境になるという考え方が表れています。

この図鑑には無縁法界(長崎)も収めています。

無縁さんが登場する作品

無縁さんを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の民俗学研究会の報告書です。

食べる前に先に分ける習わしは各地にあり、無縁仏や山の神に手向ける形をとります。

無縁さんが登場する報告書

民俗採訪

國學院大學民俗学研究会が出した調査の報告です。1956年の号に神津島が載ります。

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無縁さんについてよくある質問

無縁さんとは何ですか。

東京都神津島村で、まつる縁者のいない死者を指した呼び方です。

何を手向けるのですか。

米三粒か水と記録されています。

いつ手向けるのですか。

船や山で弁当を食うとき、最初にです。

荷物が重くなった話は。

岩の上に白いものを見た者が歩けなくなり、水をまたぐと軽くなったといいます。

無縁さんと併せて覚えたい言葉・用語

無縁(むえん)

まつる縁者がいないことです。

突きん棒漁(つきんぼうりょう)

銛で魚を突いて捕る漁です。

神津島(こうづしま)

伊豆諸島の島の一つです。

無縁さんの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「無縁さん」