東京都目黒区で、同じ夢を二人が見て彫られ、独鈷で掘ると霊水が湧いたという不動。

Criteriaire 「瀧泉寺(目黒不動)の仁王門(東京都目黒区下目黒)」 2016年 / CC BY-SA 4.0 出典
目黒不動とはどんな妖怪か
目黒不動は、同じ夢から始まった不動です。東京都目黒区の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、菱川師宣「江戸雀」(『日本随筆大成第二期』吉川弘文館、1974年)を典拠に、慈覚大師が若い頃、師の広智と目黒の里で宿をとった。その夜に不動明王が現れる夢を見た広智が慈覚に言うと、慈覚も同じ夢を見たという。そこで、その姿を霊木で彫り、その地に置いた。その後、慈覚大師が唐から帰朝し、関東へ下向した時目黒の里にやって来た。その夜にも不動明王のお告げがあり、嶺の上に登って独鈷で地面を掘ると霊水がわき出した。この水は炎天にも枯れることなく、長雨でも増える事はなかったと記します。
水の量が変わりません。
その霊水は炎天にも枯れず、長雨でも増えないとされました。
目黒不動の漢字表記と読み方
読みは「めぐろふどう」です。
「慈覚大師」は円仁のことで、平安時代の天台宗の僧です。
「独鈷」は両端がとがった密教の法具です。
「帰朝」は唐から日本へ帰ることです。
この図鑑には閼伽井の鵜(奈良)も収めています。どちらも枯れない水の話です。
目黒不動(めぐろふどう)
日文研データベースが示す呼称。
瀧泉寺(りゅうせんじ)
目黒不動をまつる寺の名です。
目黒不動の姿と特徴
目黒不動の由来は、記録に順を追って書かれています。
その二人 … 若い頃の慈覚大師と、師の広智。
したこと … 目黒の里で宿をとった。
その夜 … 不動明王が現れる夢を見た。
分かったこと … 広智が言うと、慈覚も同じ夢を見ていた。
したこと … その姿を霊木で彫り、その地に置いた。
その後 … 慈覚大師が唐から帰朝し、関東へ下向して目黒の里に来た。
その夜 … 不動明王のお告げがあった。
したこと … 嶺の上に登って独鈷で地面を掘った。
起きたこと … 霊水がわき出した。
その水 … 炎天にも枯れず、長雨でも増えない。
不動の像の大きさは書かれていません。
目黒不動の伝承記録
同じ夢を見る
その夜に不動明王が現れる夢を見た広智が慈覚に言うと、慈覚も同じ夢を見たといいます。
二人が同じ夢を見ました。
霊木で彫る
そこで、その姿を霊木で彫り、その地に置きました。
残したのは像です。
独鈷で掘る
帰朝ののち、嶺の上に登って独鈷で地面を掘ると霊水がわき出しました。
掘ったのは法具でした。
枯れず増えず
この水は炎天にも枯れることなく、長雨でも増える事はありませんでした。
量が変わらないのです。
目黒不動の伝承地域
公的データベースの地域欄は東京都目黒区を示します。
目黒不動をまつるのは瀧泉寺です。
目黒不動の正体と考えられているもの
目黒不動は、夢とお告げから始まったとされる不動です。
怪しいものは出てきません。 語られているのは、同じ夢を二人が見たことと、独鈷で水を掘り当てたことです。
枯れず増えずという水の性が、霊水とされた理由です。
この図鑑には閼伽井の鵜(奈良)も収めています。
目黒不動が登場する作品
目黒不動を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは日本随筆大成に収められた江戸雀です。
独鈷で地を掘ると水が湧く話は弘法大師や慈覚大師の名で各地に伝わります。
目黒不動が登場する随筆
江戸雀
菱川師宣の随筆。日本随筆大成第二期に収められています。
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目黒不動についてよくある質問
目黒不動とは何ですか。
東京都目黒区の瀧泉寺にまつられる不動で、夢から始まったと語られます。
誰の夢ですか。
若い頃の慈覚大師と、師の広智が同じ夢を見たと記録されています。
霊水はどう出たのですか。
嶺の上に登って独鈷で地面を掘ると湧き出したといいます。
その水の特徴は。
炎天にも枯れず、長雨でも増えなかったといいます。
目黒不動と併せて覚えたい言葉・用語
慈覚大師(じかくだいし)
円仁のこと。平安時代の天台宗の僧です。
独鈷(とっこ)
両端がとがった密教の法具です。
霊木(れいぼく)
霊が宿るとされる木のことです。
目黒不動の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。