徳島県徳島市の助任橋で、擬宝珠を叩いて呼ぶと現れ、家に祟ったと語られる小さな坊主。

一寸坊主とはどんな妖怪か
一寸坊主はひとことで言えば、呼ぶと来る小さな坊主です。徳島県徳島市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、長尾楓窓「妖怪に遇ふた人」(『郷土趣味』3巻4号、1921年、17頁)を典拠に、助任橋の三番目の擬宝珠を叩いて「今夜来い」と言うと必ず妖怪が来る。藩士の子守衛がその擬宝珠を叩いて帰った。すると守衛の上で多くの一寸坊主がおどりさわいだ。その後守衛は若死にし、弟の源内が相続したがその妻は順々に若死にした。助任橋の狸の祟りというと記します。
呼び方が決まっています。
三番目の擬宝珠を叩いて、「今夜来い」と言います。 言えば必ず来るとされます。
一寸坊主の漢字表記と読み方
読みは「いっすんぼうず」です。
一寸は約三センチです。 手のひらに乗るほどの大きさを指します。
昔話の一寸法師とは別の話です。 こちらは大勢で現れて騒ぐものです。
この図鑑には豆狸(各地)も収めています。どちらも狸が小さく化ける話です。
一寸坊主(いっすんぼうず)
日文研データベースが示す呼称。
助任橋の狸(すけとうばしのたぬき)
祟りの主として記録に添えられた呼び方です。
一寸坊主の姿と特徴
一寸坊主の姿は、記録に短く書かれています。
大きさ … 一寸(約三センチ)ほどの坊主。
数 … 多く。
すること … 人の上でおどりさわぐ。
呼び方 … 助任橋の三番目の擬宝珠を叩いて「今夜来い」と言う。
正体とされるもの … 助任橋の狸。
顔つきや着ているものは書かれていません。
一寸坊主の伝承記録
三番目の擬宝珠
助任橋の三番目の擬宝珠を叩いて「今夜来い」と言うと必ず妖怪が来るといいます。
橋のどこを叩くかまで決まっています。
守衛の上で騒ぐ
藩士の子守衛がその擬宝珠を叩いて帰りました。すると守衛の上で多くの一寸坊主がおどりさわぎました。
呼んだ本人のところへ大勢で来ています。
家に続いた不幸
その後守衛は若死にし、弟の源内が相続しましたが、その妻は順々に若死にしました。助任橋の狸の祟りといいます。
一晩の騒ぎでは終わっていません。
一寸坊主の伝承地域
公的データベースの地域欄は徳島県徳島市助任橋を示します。
助任川は徳島城の北を流れ、橋のあたりは城下町の入口にあたります。
一寸坊主の正体と考えられているもの
一寸坊主は、狸が化けたものとされる小さな坊主です。
記録は最後にはっきり書きます。 「助任橋の狸の祟り」という一句です。
呼んだのは人の側で、返ってきたのは家の代々でした。
この図鑑には豆狸(各地)も収めています。
一寸坊主が登場する作品
一寸坊主を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大正期の郷土雑誌です。
徳島は狸の話が多い土地で、この図鑑にも阿波狸合戦を収めています。
一寸坊主が登場する雑誌
郷土趣味
郷土趣味社が出した雑誌です。1921年の号に妖怪に遇ふた人が載ります。
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一寸坊主についてよくある質問
一寸坊主とは何ですか。
徳島市の助任橋で、擬宝珠を叩いて呼ぶと現れると語られた小さな坊主です。
どうやって呼ぶのですか。
助任橋の三番目の擬宝珠を叩いて「今夜来い」と言うと記録されています。
正体は何ですか。
助任橋の狸の祟りと記されています。
一寸法師と同じですか。
別の話です。一寸坊主は大勢で現れて騒ぐものとして語られます。
一寸坊主と併せて覚えたい言葉・用語
擬宝珠(ぎぼし)
橋や欄干の柱の先に付ける、玉ねぎの形をした飾りです。
一寸(いっすん)
長さの単位で約三センチです。
藩士(はんし)
藩に仕えた武士のことです。
一寸坊主の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。