奈良県吉野町国栖で、子を取られたと伝わり、子取りが出ると脅かされた淵。

人取り淵とはどんな妖怪か
人取り淵はひとことで言えば、子どもを近づけないための淵です。奈良県吉野郡吉野町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、比較民話研究会「奈良県吉野町・国栖の昔話」(『昔話―研究と資料―』通巻19号、1991年、168頁)を典拠に、人取り淵というものがあり、昔から子を取られたという伝説がある。今から70年ほど前、人取り淵に行くと、子取りが出るといって、よく脅かされたと記します。
姿は書かれていません。
書かれているのは名前と、脅かし文句だけです。 それでも淵の名として残りました。
人取り淵の漢字表記と読み方
人取り淵(ひととりふち)
日文研データベースが示す呼称。
子取り(ことり)
出るとされたものの呼び名です。
人取り淵の姿と特徴
人取り淵に姿はありません。記録にあるのは、名前と言い伝えです。
呼び名 … 人取り淵。
出るとされたもの … 子取り。
伝説の中身 … 昔から子を取られた。
言われた時期 … 報告の七十年ほど前。
言われ方 … 行くと子取りが出る、と脅かされた。
姿を見たという記述はありません。
人取り淵の伝承記録
子を取られた淵
人取り淵というものがあり、昔から子を取られたという伝説があります。
名前が、そのまま言い伝えの中身になっています。
子取りが出る
今から70年ほど前、人取り淵に行くと、子取りが出るといって、よく脅かされました。
脅かしたのは大人です。
子どもを淵から遠ざけるための言い方でした。
姿は語られない
この記録に、姿はありません。
名前と、脅かし文句だけが伝わっています。
淵の危なさが、妖怪の名になった形です。
人取り淵の伝承地域
公的データベースの地域欄は奈良県吉野郡吉野町を示します。
国栖は吉野川ぞいの集落で、古くから紙漉きで知られます。
人取り淵の正体と考えられているもの
人取り淵は、危ない場所に付いた名です。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、取られたという言い伝えだけです。
それでも、七十年前まで生きた脅かしでした。
この図鑑には淵のヌシ(神奈川)も収めています。
人取り淵が登場する作品
人取り淵を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学会誌です。
淵に子を近づけないための言い伝えは各地にあり、河童の名で語られることもあります。この図鑑には淵のヌシ(神奈川)も収めています。
人取り淵が登場する学会誌
昔話―研究と資料―
日本昔話学会の学会誌です。1991年の号に国栖の昔話が載ります。
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人取り淵についてよくある質問
人取り淵とは何ですか。
奈良県吉野町国栖にあり、昔から子を取られたと伝わる淵です。
何が出るとされましたか。
子取りが出ると言われ、子どもが脅かされたと記録されています。
姿はありますか。
姿については書かれていません。
いつごろの話ですか。
報告の七十年ほど前まで言われていたと記されています。
人取り淵と併せて覚えたい言葉・用語
淵(ふち)
川の深く淀んだところのことです。
国栖(くず)
奈良県吉野町の地区名。紙漉きで知られます。
子取り(ことり)
子どもをさらうとされたものの呼び名です。
人取り淵の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。