本文へ移動

宮城県

柳の枝(やなぎのえだ)とはどんな妖怪か|姿と伝承

柳の枝  / ヤナギノエダ

器物と草木 各地の伝説

宮城県石巻市で、源義経が笈から出して地に挿し、志願を祈ったのが起源という笈入柳。

柳の枝の姿を描いた図

Mister0124 「和渕(宮城県石巻市和渕)」 2023年 / CC BY-SA 4.0 出典

柳の枝とはどんな妖怪か

柳の枝は、挿して根づいた枝です。宮城県石巻市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、柳田国男楊枝を以て泉を卜する事」(『民族』民族発行所、1926年)を典拠に、桃生郡の和淵神社のあたりは、かつて柳原だった。昔、源義経が笈に入れてきた柳の枝を地に挿して志願を淵の可身に祈ったのが起源であり、このため、笈入柳というと記します。

祈った相手が書かれています。

志願を祈ったのは淵の可身、すなわち水の神でした。

この図鑑には飯杓子(熊本)と盲杖櫻(兵庫)も収めています。

柳の枝の漢字表記と読み方

読みは「やなぎのえだ」です。

「笈」は、行脚僧などが背負う箱です。

「志願」は、願い立てることです。

「可身」は神を指す古い言い方と読めます。

この図鑑には飯杓子(熊本)も収めています。どちらも挿した道具が木になる話です。

柳の枝(やなぎのえだ)

日文研データベースが示す呼称。

笈入柳(おいいれやなぎ)

記録が示す、その柳の呼び名です。

柳の枝の姿と特徴

柳の枝の話は、記録に短く書かれています。

あるところ … 桃生郡の和淵神社のあたり。
かつての姿 … 柳原。
その人 … 源義経。
持ってきたもの … 笈に入れてきた柳の枝。
したこと … 地に挿して志願を淵の可身に祈った。
その名 … 笈入柳。

柳の大きさは書かれていません。

柳の枝の伝承記録

  1. かつての柳原
  2. 笈の柳の枝
  3. 淵の可身に祈る
  4. 笈入柳

かつての柳原

桃生郡の和淵神社のあたりは、かつて柳原でした。

もとは柳の原でした。

笈の柳の枝

昔、源義経が笈に入れてきた柳の枝がありました。

運んできたのは背中の箱です。

淵の可身に祈る

その枝を地に挿して志願を淵の可身に祈りました。

祈った相手は水の神です。

笈入柳

このため、笈入柳といいます。

名にが残りました。

柳の枝の伝承地域

公的データベースの地域欄は宮城県石巻市を示します。

記録は桃生郡の和淵神社のあたりと書いています。

和淵神社(わぶちじんじゃ)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

和淵神社の所在地:宮城県石巻市和渕

報告は民族発行所の民族によります。

記録は桃生郡と書いています。

柳の枝の正体と考えられているもの

柳の枝は、挿して根づいたとされる枝です

怪しいものは出てきません。 語られているのは、誰が挿したかと、何に祈ったかです。

筆者の柳田国男は、杖や道具を挿して木になる話の一つとしてこれを集めています。

この図鑑には飯杓子(熊本)も収めています。

柳の枝が登場する作品

柳の枝を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の民俗雑誌です。

義経が挿した木の話は東北の道すじに点々と伝わります。

柳の枝が登場する学会誌

民族

民族発行所が出した雑誌です。1926年の号に柳田国男の一文が載ります。

東北の妖怪の本を探す

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

柳の枝についてよくある質問

柳の枝とは何ですか。

宮城県石巻市で、源義経が挿したと語られる柳の枝です。

笈入柳とは何ですか。

笈に入れてきた枝であることからの呼び名です。

何に祈ったのですか。

志願を淵の可身に祈ったと記録されています。

どこの話ですか。

桃生郡の和淵神社のあたりと記録されています。

柳の枝と併せて覚えたい言葉・用語

(おい)

行脚僧などが背負う箱です。

志願(しがん)

願い立てることです。

桃生(ものう)

宮城県にあった郡の名です。

柳の枝の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「柳の枝」