兵庫県明石市で、目の開いた盲人が杖を挿したところ育ったと伝えられる桜。

盲杖櫻とはどんな妖怪か
盲杖櫻は、いらなくなった杖です。兵庫県明石市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、SY生「人麿と盲人」(『旅と伝説』三元社、1934年)を典拠に、筑紫の盲人が柿本人麻呂を祭る柿本神社に行き、「ほのゞとまこと明石の神ならば 我にも見せよ人丸の塚」という短歌を詠んで祈り続けると、満願の日に視力が回復した。その時いつまでも栄えよと祈りを込めて挿したのを盲杖櫻というと記します。
歌が残っています。
「ほのゞとまこと明石の神ならば 我にも見せよ人丸の塚」という短歌でした。
盲杖櫻の漢字表記と読み方
読みは「もうじょうざくら」です。
「筑紫」はいまの九州北部にあたる昔の呼び方です。
「柿本人麻呂」は万葉集の歌人です。
「満願」は、日を決めた祈りが満ちる日のことです。
歌の「ほのゞと」は、人麻呂の有名な歌の初句を踏まえています。
盲杖櫻(もうじょうざくら)
日文研データベースが示す呼称。
盲杖桜(もうじょうざくら)
新字で書いた形です。
盲杖櫻の姿と特徴
盲杖櫻の話は、記録に順を追って書かれています。
その人 … 筑紫の盲人。
行ったところ … 柿本人麻呂を祭る柿本神社。
詠んだ歌 … ほのゞとまこと明石の神ならば 我にも見せよ人丸の塚。
したこと … 祈り続けた。
満願の日 … 視力が回復した。
そのとき … いつまでも栄えよと祈りを込めて杖を挿した。
その名 … 盲杖櫻。
杖の材は書かれていません。
盲杖櫻の伝承記録
筑紫から来る
筑紫の盲人が柿本人麻呂を祭る柿本神社に行きました。
遠くから来ています。
歌を詠んで祈る
「ほのゞとまこと明石の神ならば 我にも見せよ人丸の塚」という短歌を詠んで祈り続けました。
手立ては歌でした。
満願の日に開く
満願の日に視力が回復しました。
かなったのは満願の日です。
杖を挿す
その時いつまでも栄えよと祈りを込めて挿したのを盲杖櫻といいます。
残したのはいらなくなった杖でした。
盲杖櫻の伝承地域
公的データベースの地域欄は兵庫県明石市を示します。
記録は社の名を柿本神社と書いています。
盲杖櫻の正体と考えられているもの
盲杖櫻は、挿した杖が育ったとされる桜です。
怪しいものは出てきません。 語られているのは、歌を詠んで祈ったことと、杖を挿したことです。
この図鑑には飯杓子(熊本)も収めています。どちらも挿した道具が木になる話です。
盲杖櫻が登場する作品
盲杖櫻を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。
挿した杖が木になる話は各地にあり、願いがかなったしるしとして語られます。この図鑑には飯杓子(熊本)も収めています。
盲杖櫻が登場する雑誌
旅と伝説
三元社が出した伝説の雑誌です。1934年の号に人麿と盲人が載ります。
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盲杖櫻についてよくある質問
盲杖櫻とは何ですか。
兵庫県明石市で、目の開いた盲人が挿した杖が育ったと伝えられる桜です。
どこの社ですか。
柿本人麻呂をまつる柿本神社と記録されています。
どんな歌ですか。
「ほのゞとまこと明石の神ならば 我にも見せよ人丸の塚」と記録されています。
いつ目が開いたのですか。
満願の日と記録されています。
盲杖櫻と併せて覚えたい言葉・用語
筑紫(つくし)
いまの九州北部にあたる昔の呼び方です。
柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)
万葉集の歌人です。
満願(まんがん)
日を決めた祈りが満ちる日のことです。
盲杖櫻の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。