三重県名張市の無動寺で、檀家が亡くなる二三日前からシダレ桜に灯りが灯ったという。
シダレ桜の灯りとはどんな妖怪か
シダレ桜の灯りはひとことで言えば、死を先に知らせた灯です。三重県名張市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、東京女子大学史学科民俗調査団『伊賀黒田の民俗―三重県名張市黒田―』(1993年、156頁)の「信仰」を典拠に、昭和20年代のこと(1945〜54)、無動寺のシダレ桜に灯りが灯った。両手の人さし指と親指で作る程度の大きさで、檀家の人が亡くなる2,3日前から灯り、亡くなると消えたというと記します。
大きさの示し方が具体的です。 両手の人さし指と親指で作る程度。指で輪を作った大きさです。
灯る時期も決まっています。 亡くなる二、三日前から。
そして、亡くなると消えました。
シダレ桜の灯りの漢字表記と読み方
読みは「しだれざくらのあかり」です。
日文研データベースの呼称は「シダレ桜」ですが、そのままでは木の名と区別がつきません。この図鑑では、灯りの話であることが分かる見出しにしています。
無動寺は、名張市黒田にある寺です。その境内のシダレ桜が舞台です。
シダレ桜の灯り(しだれざくらのあかり)
この図鑑での見出し。日文研データベースの呼称は「シダレ桜」です。
シダレ桜(しだれざくら)
同データベースが示す呼称。
シダレ桜の灯りの姿と特徴
記録にあるのは、灯りです。
場所 … 無動寺のシダレ桜。
大きさ … 両手の人さし指と親指で作る程度。
灯る時 … 檀家の人が亡くなる二、三日前から。
消える時 … 亡くなると消えた。
時代 … 昭和20年代。
色は記録されていません。
音や動きも書かれていません。
シダレ桜の灯りの伝承記録
亡くなる二、三日前から灯る
灯りがともるのは、檀家の人が亡くなる二、三日前です。
寺の桜が、檀家の死を先に知らせます。
兵庫の遊び魂は、光が出て一週間ほどで主人が亡くなりました。 前触れの光は各地に伝わります。
この記録では、寺と檀家という結び付きの中で灯ります。
亡くなると消える
そして、亡くなると消えました。
灯りは、死とともに役目を終えます。
大きさは、両手の人さし指と親指で作る程度。 手で輪を作れば示せる大きさです。
測れる形で記録されている点が、この話の確かさです。
昭和20年代——戦後まもない時期の出来事として語られています。
シダレ桜の灯りの伝承地域
記録は無動寺(三重県名張市黒田)と記します。
桜の現在は書かれていないため、地図で指せるのは寺の周辺までです。寺は現在も名張市にあります。
シダレ桜の灯りの正体と考えられているもの
シダレ桜の灯りが記録された資料
この灯りを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の調査報告書です。
死の前触れの話は各地にあります。この図鑑の遊び魂(兵庫)と併せて読むと、光の語られ方が見えます。
シダレ桜の灯りが記録された民俗資料
伊賀黒田の民俗―三重県名張市黒田―
東京女子大学史学科民俗調査団が1993年にまとめた報告です。
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シダレ桜の灯りについてよくある質問
シダレ桜の灯りとは何ですか。
三重県名張市の無動寺で、檀家が亡くなる二、三日前からシダレ桜に灯ったという灯りです。
どのくらいの大きさですか。
両手の人さし指と親指で作る程度と記録されています。
いつの話ですか。
昭和20年代(1945〜54年)のことと記録されています。
灯りはいつ消えるのですか。
檀家の人が亡くなると消えたと記録されています。
シダレ桜の灯りと併せて覚えたい言葉・用語
無動寺(むどうじ)
三重県名張市黒田の寺。シダレ桜があります。
檀家(だんか)
寺に属し、葬儀や法要を託す家です。
遊び魂(あそびだま)
兵庫県明石市の記録。死の前に光が出る例です。
シダレ桜の灯りの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。