本文へ移動

京都府

かいなで(カイナデ)とはどんな妖怪か|姿と伝承

かいなで  / カイナデ

そのほか 各地の伝説

京都府の話。夜中の厠に出て、毛むくじゃらの大きな手で尻をそっとなでるという。

かいなでとはどんな妖怪か

かいなでは、厠で尻をなでる手です。京都府の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、明石染人覚帳の中より(三)」(『郷土趣味』郷土趣味社、1920年)を典拠に、京都では夜中に厠へ行くときは厠神に「明日からは来ません」と言って叩頭しなければならないと記します。

唱えないとどうなるかが続きます。

また、夜中に厠へ行くと毛むくじゃらの大きな手のかいなでが尻をそっとなでると結ばれます。

この図鑑には加牟波理入道(兵庫)も収めています。

かいなでの漢字表記と読み方

読みは「かいなで」です。

「かい」は、手でかき撫でるときの言い方です。

「厠神」は、便所にいるとされる神です。

「叩頭」は、頭を下げて礼をすることです。

この図鑑には加牟波理入道(兵庫)も収めています。

かいなで(かいなで)

日文研データベースが示す呼称です。

厠神(かわやがみ)

記録が示す神です。便所にいるとされる神をいいます。

叩頭(こうとう)

記録が示す作法です。頭を下げて礼をすることをいいます。

かいなでの姿と特徴

かいなでの話は、記録に二つ並べて書かれています。

その作法 … 夜中に厠へ行くときは厠神に叩頭する。
唱える言葉 … 「明日からは来ません」。
出るとき … 夜中に厠へ行くと。
その姿 … 毛むくじゃらの大きな手。
すること … 尻をそっとなでる。

顔や体は書かれていません。手だけです。

かいなでの伝承記録

  1. 夜中の厠
  2. 明日からは来ません
  3. 毛むくじゃらの手
  4. そっとなでる

夜中の厠

京都では夜中に厠へ行くときの作法があります。

気をつけるのは日が落ちてからです。

明日からは来ません

厠神に「明日からは来ません」と言って叩頭しなければならないといいます。

唱えるのは入る前です。

毛むくじゃらの手

夜中に厠へ行くと毛むくじゃらの大きな手が出るといいます。

出るのは下からです。

そっとなでる

かいなでが尻をそっとなでるといいます。

するのはなでることだけです。

かいなでの伝承地域

公的データベースの地域欄は京都府を示します。市郡名の欄は空欄です。

記録は覚帳の中よりという題で、書きとめた帳面から引いた形をとっています。

京都(きょうと)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

京都の所在地:京都府

記録は「京都では」と書き出します。

市郡名の欄は空欄です。

かいなでの正体と考えられているもの

かいなでは、厠で尻をなでる手です

害をなす話ではありません。 語られているのは、先に唱えておく言葉と、なでてくる大きな手です。

厠に出るものは各地にあり、加牟波理入道もその一つです。

この図鑑には頬撫で(山梨)も収めています。

かいなでが登場する作品

かいなでを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大正期の郷土誌に載った書きとめです。

厠の怪は各地にあり、多くは先に声をかけておけば障りがないと語られます。

かいなでが登場する雑誌

郷土趣味

郷土趣味社が出した雑誌です。1920年の号に覚帳の記事が載ります。

近畿の妖怪の本を探す

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

かいなでについてよくある質問

かいなでとは何ですか。

京都府に伝わる、夜中の厠で尻をなでるという毛むくじゃらの大きな手です。

どうすれば避けられますか。

厠神に「明日からは来ません」と言って叩頭するといいと記されています。

襲われるのですか。

記録にあるのは尻をそっとなでることだけです。

どこで語られていますか。

京都府です。

かいなでと併せて覚えたい言葉・用語

(かわや)

便所の古い言い方です。

厠神(かわやがみ)

便所にいるとされる神です。

叩頭(こうとう)

頭を下げて礼をすることです。

かいなでの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「かいなで」