本文へ移動

神奈川県

ヤツメコゾー(やつめこぞー)とはどんな妖怪か|姿と伝承

ヤツメコゾー  / ヤツメコゾー

人型の妖怪 各地の伝説

神奈川県横浜市で、十二月八日に来るが、目の多いトーシに負けて逃げていくという小僧。

ヤツメコゾーの姿を描いた図

Nesnad 「陣ケ下渓谷の流れ(神奈川県横浜市保土ケ谷区)」 2022年 / CC BY 4.0 出典

ヤツメコゾーとはどんな妖怪か

ヤツメコゾーは、目の数で負ける小僧です。神奈川県横浜市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、稲垣純男ミカリバアサマの日―続―」(『民間伝承』日本民俗学会、1950年)を典拠に、横浜市・青砥町では12月7日に変わりものをつくり、ひさしにトーシをあげておく。12月8日にはヤツメコゾーがくるが、自分より目が多いので逃げていってしまう。また同日夜にはミカリバアサマがくると記します。

勝ち負けが数で決まります。

ひさしに上げたトーシは、ヤツメコゾーの八つより目が多いのです。

この図鑑には一つ目小僧(各地)とミカワリバアサン(神奈川)も収めています。

ヤツメコゾーの漢字表記と読み方

読みは「やつめこぞー」です。

「トーシ」は目の細かいふるいのことです。

「変わりもの」は、その日に作る特別な食べ物を指す言い方です。

十二月八日は事八日と呼ばれ、各地で忌みの日とされます。

この図鑑には一つ目小僧(各地)も収めています。

ヤツメコゾー(やつめこぞー)

日文研データベースが示す呼称。

八目小僧(やつめこぞう)

漢字を当てるならこの形と読めます。

ヤツメコゾーの姿と特徴

ヤツメコゾーの話は、記録に順を追って書かれています。

十二月七日にすること(一) … 変わりものをつくる。
十二月七日にすること(二) … ひさしにトーシをあげておく。
十二月八日に来るもの … ヤツメコゾー。
その結果 … 自分より目が多いので逃げていってしまう。
同日夜に来るもの … ミカリバアサマ。

ヤツメコゾーの姿かたちは書かれていません。

ヤツメコゾーの伝承記録

  1. 七日に備える
  2. 八日に来る
  3. 目の数で負ける
  4. ミカリバアサマも来る

七日に備える

12月7日に変わりものをつくり、ひさしにトーシをあげておきます。

前の日に備えています。

八日に来る

12月8日にはヤツメコゾーがきます。

日が決まっています。

目の数で負ける

自分より目が多いので逃げていってしまいます。

負けたのはでした。

ミカリバアサマも来る

また同日夜にはミカリバアサマがきます。

同じ日に二つ来ます。

ヤツメコゾーの伝承地域

公的データベースの地域欄は神奈川県横浜市を示します。

この図鑑には同じ神奈川のミカワリバアサンも収めています。

青砥町(あおとちょう)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

青砥町の所在地:神奈川県横浜市

報告は日本民俗学会の民間伝承によります。

記録は北区・青砥町と書いています。

ヤツメコゾーの正体と考えられているもの

ヤツメコゾーは、目の数で追い返される小僧です

害をなす前に帰ります。 語られているのは、来る日と、なぜ逃げるかです。

名の「八目」が、追い返す道具の理屈をそのまま示しています。

この図鑑には一つ目小僧(各地)も収めています。

ヤツメコゾーが登場する作品

ヤツメコゾーを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは民俗学の雑誌です。

目の多い籠やふるいを軒に上げる習わしは関東に広く、一つ目小僧を追い返すためとされます。

ヤツメコゾーが登場する学会誌

民間伝承

日本民俗学会が出した雑誌です。1950年の号にミカリバアサマの日が載ります。

関東の妖怪の本を探す

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

ヤツメコゾーについてよくある質問

ヤツメコゾーとは何ですか。

神奈川県横浜市で、十二月八日に来るとされた小僧です。

なぜ逃げるのですか。

ひさしに上げたトーシのほうが自分より目が多いからといいます。

トーシとは何ですか。

目の細かいふるいのことです。

ほかに来るものはいますか。

同日夜にミカリバアサマがくると記録されています。

ヤツメコゾーと併せて覚えたい言葉・用語

トーシ(とーし)

目の細かいふるいのことです。

事八日(ことようか)

十二月八日と二月八日。忌みの日とされます。

青砥町(あおとちょう)

神奈川県横浜市の地名です。

ヤツメコゾーの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「ヤツメコゾー」