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鹿児島県

霊魂寄せ(まぶりゆすぃ)とはどんな妖怪か|姿と伝承

霊魂寄せ  / マブリユスィ

幽霊と霊 各地の伝説

鹿児島県瀬戸内町で、抜け出たマブリをユタが呼び戻す術。生霊が幽霊に誘われぬようにするという。

霊魂寄せの姿を描いた図

岩元剛 「高知山から見た古仁屋(鹿児島県大島郡瀬戸内町)」 2008年 / CC BY 3.0 出典

霊魂寄せとはどんな妖怪か

霊魂寄せは、抜けた魂を呼び戻す術です。鹿児島県大島郡瀬戸内町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、登山修奄美大島瀬戸内町の民間信仰」(『南島研究』南島研究会、1981年)を典拠に、人間のマブリ(霊魂)が体から抜け出て歩き回っているときにはユタ(巫女)にマブリユスィ(霊魂寄せ)をさせる。イキマブリ(生霊)はユーレイにはならない。この生霊がユーレイに誘われないようマブリユスイをすると記します。

防ぐのは誘いです。

この生霊がユーレイに誘われないようマブリユスイをするのです。

この図鑑には生霊(各地)も収めています。

霊魂寄せの漢字表記と読み方

読みは「まぶりゆすぃ」です。

記録は「マブリ」に括弧で「霊魂」と添えています。

「ユタ」は奄美や沖縄で、神の言葉を伝える人のことです。

記録は本文で「マブリユスィ」「マブリユスイ」と書き分けています。

この図鑑には生霊(各地)も収めています。

霊魂寄せ(まぶりゆすぃ)

日文研データベースが示す呼称。読み欄はマブリユスィです。

ユタ(ゆた)

記録が括弧で「巫女」と添えています。

イキマブリ(いきまぶり)

記録が括弧で「生霊」と添えています。

霊魂寄せの姿と特徴

霊魂寄せの話は、記録に短く書かれています。

抜け出るもの … 人間のマブリ(霊魂)。
そのようす … 体から抜け出て歩き回っている。
するべきこと … ユタ(巫女)にマブリユスィ(霊魂寄せ)をさせる。
イキマブリのこと … 生霊はユーレイにはならない。
それでもする理由 … 生霊がユーレイに誘われないようにする。

術のやり方は書かれていません。

霊魂寄せの伝承記録

  1. マブリが抜け出る
  2. ユタに頼む
  3. 生霊は幽霊にならない
  4. 誘われないように

マブリが抜け出る

人間のマブリ(霊魂)が体から抜け出て歩き回っていることがあります。

離れるのはです。

ユタに頼む

そのときにはユタ(巫女)にマブリユスィ(霊魂寄せ)をさせます。

頼むのはユタにです。

生霊は幽霊にならない

イキマブリ(生霊)はユーレイにはなりません。

分かれているのは二つです。

誘われないように

この生霊がユーレイに誘われないようマブリユスイをします。

防ぐのは誘いです。

霊魂寄せの伝承地域

公的データベースの地域欄は鹿児島県、市郡名の欄は大島郡、区町村名の欄は瀬戸内町を示します。

論文名の奄美大島は、鹿児島県の南に浮かぶ島です。

瀬戸内町(せとうちちょう)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

瀬戸内町の所在地:鹿児島県大島郡瀬戸内町

報告は南島研究会の南島研究によります。

論文名は奄美大島瀬戸内町の民間信仰です。

霊魂寄せの正体と考えられているもの

霊魂寄せは、抜けた魂を呼び戻す術です

怪しい姿は出てきません。 語られているのは、誰が行うかと、何を防ぐかです。

生霊と幽霊を分けたうえで、誘われることを恐れるという考え方です。

この図鑑には生霊(各地)も収めています。

霊魂寄せが登場する作品

霊魂寄せを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは南西諸島を扱う雑誌です。

ユタは奄美や沖縄で神の言葉を伝える人を指し、病や災いの見立てを頼まれました。

霊魂寄せが登場する学会誌

南島研究

南島研究会が出した雑誌です。1981年の号に瀬戸内町の民間信仰が載ります。

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霊魂寄せについてよくある質問

霊魂寄せとは何ですか。

鹿児島県瀬戸内町で、抜け出た魂を呼び戻す術です。

誰が行うのですか。

ユタ、記録が巫女と添える人です。

生霊は幽霊になりますか。

イキマブリはユーレイにはならないと記録されています。

なぜ術を行うのですか。

生霊がユーレイに誘われないようにするためです。

霊魂寄せと併せて覚えたい言葉・用語

マブリ(まぶり)

奄美の言葉で霊魂のことです。

ユタ(ゆた)

奄美や沖縄で神の言葉を伝える人のことです。

瀬戸内町(せとうちちょう)

鹿児島県大島郡の町です。

霊魂寄せの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「霊魂寄せ,ユタ,生霊」