鹿児島県で、猪の寝床に小便をした人が七日ほど帰らず、戻っても暴れたという。
猪のネタの怪とはどんな妖怪か
猪のネタの怪はひとことで言えば、猪の寝床を汚した報いです。鹿児島県の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、徳元伸男「採集資料」(『南島研究』通巻36号、1995年、5頁)を典拠に、次のように記します。
猪のネタにはカラタネとアソビタネの2種類がある。ある人がここに小便をしたら、7日ばかり家に帰ってこなかった。戻ってもすぐに出たがるので押さえつけたが、すごい力で暴れる。一度出て行ったら、もう二度と帰ってこないといわれる。
ネタは、猪の寝床を指す語です。山で猪が体を休める場所です。
二種類あります。 カラタネとアソビタネ。違いは書かれていません。
汚した人は、七日ほど戻りませんでした。
猪のネタの怪の漢字表記と読み方
読みは「いのししのねたのかい」です。
「ネタ」は寝床にあたる語です。猪が体を休める場所を指します。
カラタネとアソビタネの二種があると記録されていますが、違いは書かれていません。「遊び」の名から、常用ではない寝床を指すとも読めますが、資料に説明はありません。
猪のネタの怪(いのししのねたのかい)
日文研データベースが示す表記。
ネタ(ねた)
猪の寝床を指す語。
カラタネ/アソビタネ(からたね/あそびたね)
記録が挙げるネタの二種類。
猪のネタの怪の姿と特徴
この怪異に姿はありません。記録にあるのは、人に起きたことです。
きっかけ … 猪のネタに小便をした。
その後1 … 七日ばかり家に帰ってこなかった。
その後2 … 戻ってもすぐ出たがる。押さえつけるとすごい力で暴れる。
言い伝え … 一度出て行ったら、もう二度と帰ってこない。
猪が現れたという記述はありません。
猪のネタの怪の伝承記録
寝床を汚す
猪のネタは、山にあります。 人が通れば、気づかず踏むこともあるでしょう。
しかし、そこに小便をしました。
わざとか、知らずかは書かれていません。
そして、その人は七日ほど家に帰りませんでした。
山で行方が分からなくなった、という形です。
戻っても、出て行こうとする
戻ってからが、この話の芯です。
すぐに出たがるので押さえつけたが、すごい力で暴れる。
家にいられなくなっています。 山へ帰ろうとするかのようです。
そして、一度出て行ったら、もう二度と帰ってこないといわれました。
この人がどうなったかは書かれていません。
猪のネタの怪の伝承地域
公的データベースの地域欄は鹿児島県を示します。
山や集落の名は書かれていないため、地図で指せるのは県の範囲までです。
猪のネタの怪の正体と考えられているもの
この怪異の正体は書かれていません。
猪の霊とも、山の神とも記されていません。
汚してはならない場所があるという言い伝えの一つです。山には、踏んではならない場所、用を足してはならない場所が各地にあります。
その報いが、家に居られなくなるという形で語られました。
七日という日数と、二度と帰らないという結末だけが残っています。
猪のネタの怪が記録された資料
猪のネタの怪が記録された民俗資料
採集資料
徳元伸男が『南島研究』通巻36号(1995年)に載せた中心資料です。
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猪のネタの怪についてよくある質問
猪のネタの怪とは何ですか。
鹿児島県の言い伝えです。猪の寝床に小便をした人が七日ほど帰らず、戻っても暴れたと記録されています。
ネタとは何ですか。
猪の寝床を指す語です。カラタネとアソビタネの二種類があると記録されています。
二種類の違いは何ですか。
記録されていません。名前だけが挙げられています。
その人はどうなったのですか。
書かれていません。一度出て行ったら二度と帰ってこないといわれる、とだけ記録されています。
猪のネタの怪と併せて覚えたい言葉・用語
ネタ(ねた)
猪の寝床を指す語です。
カラタネ(からたね)
猪のネタの一種。違いは記録されていません。
アソビタネ(あそびたね)
猪のネタのもう一種。違いは記録されていません。
猪のネタの怪の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。