茨城県石岡市で、地震の亀裂に飲み込まれた母子の泣き声が聞こえるという塚。

子泣き塚とはどんな妖怪か
子泣き塚はひとことで言えば、泣き声だけが残った場所です。茨城県石岡市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、今泉義文「石岡市地方」(『茨城の民俗』通巻6号、1967年、93頁)を典拠に、草取りに忙しい時に、女が子供を背負って作業をしていた。突然大地震が起こり、地面に亀裂が入って、女と子供は泥田に飲み込まれた。以来、ここからは子供の泣き声が聞こえてくると記します。
聞こえるのは子の声だけです。
飲み込まれたのは母と子です。 残った声は子供の泣き声でした。
子泣き塚の漢字表記と読み方
読みは「こなきづか」です。
塚は、土を盛って何かをしるした場所を指します。 ここでは出来事の場所を指しています。
この図鑑には子泣き爺(徳島)も収めていますが、こちらは別の記録です。
あちらは背負うと石になるもので、こちらは塚から声が聞こえる話です。
子泣き塚(こなきづか)
日文研データベースが示す呼称。
泥田(どろた)
飲み込まれた場所として記されます。
子泣き塚の姿と特徴
子泣き塚に姿はありません。記録にあるのは、出来事と、聞こえる声です。
していたこと … 草取り。
その人 … 子供を背負った女。
起きたこと … 突然の大地震。
地面の様子 … 亀裂が入った。
飲み込んだもの … 泥田。
その後 … ここから子供の泣き声が聞こえてくる。
姿を見たという記述はありません。
子泣き塚の伝承記録
子を背負って草取り
草取りに忙しい時に、女が子供を背負って作業をしていました。
ふつうの野良仕事です。
地震で亀裂が入る
突然、大地震が起こりました。
地面に亀裂が入って、女と子供は泥田に飲み込まれました。
逃げる間もありません。
泣き声が残る
以来、ここからは子供の泣き声が聞こえてきます。
姿はありません。
声だけが残りました。
子泣き塚の伝承地域
公的データベースの地域欄は茨城県石岡市を示します。
石岡市は筑波山の東ふもとにあたり、田の多い土地です。
子泣き塚の正体と考えられているもの
子泣き塚は、災害の記憶が残った場所です。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、聞こえてくるということだけです。
それでも、塚の名になりました。
この図鑑には子泣き爺(徳島)も収めています。
子泣き塚が登場する作品
子泣き塚を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学会誌です。
地震で人が飲み込まれた場所の話は各地にあり、声が残る形で語られます。この図鑑には子泣き爺(徳島)も収めています。
子泣き塚が登場する学会誌
茨城の民俗
茨城民俗学の会の学会誌です。1967年の号に今泉義文の報告が載ります。
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子泣き塚についてよくある質問
子泣き塚とは何ですか。
茨城県石岡市で、子供の泣き声が聞こえるとされた場所です。
何が起きましたか。
大地震で地面に亀裂が入り、女と子供が泥田に飲み込まれたと記録されています。
子泣き爺と同じですか。
別の記録です。子泣き爺は徳島県の妖怪です。
姿はありますか。
姿については書かれていません。
子泣き塚と併せて覚えたい言葉・用語
塚(つか)
土を盛って何かをしるした場所のことです。
泥田(どろた)
水が深く、泥のやわらかい田のことです。
石岡市(いしおかし)
茨城県中部の市。筑波山の東にあたります。
子泣き塚の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。