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広島県

カセブラ(かせぶら)とはどんな妖怪か|姿と伝承

カセブラ  / カセブラ

憑き物 各地の伝説

広島県尾道市の因島で、盗みよけに樹へ憑かせたという憑きもの。

カセブラの姿を描いた図

Yoshio Kohara 「因島水軍城(広島県尾道市因島)」 2008年 / CC BY 3.0 出典

カセブラとはどんな妖怪か

カセブラはひとことで言えば、盗みよけに使われた憑きものです。広島県尾道市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、秋田三穂芸備地方憑物二話」(『山陰民俗』通巻8号、1956年、23頁)を典拠に、因島にはカセブラという憑きものがあるように言われる。栽培している蜜柑や柿を盗む人がいるので、それを防ぐために、祈願してカセブラサンを憑かせるのだという。祈願した樹の実を盗むと、カセブラが祟ってその人の尻から血が出るというと記します。

人に憑くのではなく、まず樹に憑かせています。

そして、その実を盗んだ人に祟りが向かいます。 罰の出方まで決まっています。

カセブラの漢字表記と読み方

読みは「かせぶら」です。

名の由来は記録されていません。 憑かせるときはカセブラサンと呼ばれました。

因島は蜜柑の産地です。 実りを守るための言い伝えでした。

この図鑑にはゲドウ(島根)も収めています。そちらも憑きものです。

カセブラ(かせぶら)

日文研データベースが示す呼称。

カセブラサン(かせぶらさん)

祈願して憑かせるときの呼び方です。

カセブラの姿と特徴

カセブラに姿はありません。記録にあるのは、使われ方です。

場所 … 因島。
目的 … 栽培している蜜柑や柿を盗む人を防ぐため。
すること … 祈願してカセブラサンを憑かせる。
憑かせる先 … 樹。
盗むと … カセブラが祟る。
祟りの形 … その人の尻から血が出る。

姿や声についての記述はありません。

カセブラの伝承記録

  1. 実りを守る
  2. 樹に憑かせる
  3. 盗めば祟る

実りを守る

因島には、カセブラという憑きものがあるように言われました。

栽培している蜜柑や柿を盗む人がいます。

そこで、それを防ぐために祈願しました

樹に憑かせる

祈願して、カセブラサンを憑かせるのだといいます。

憑く先は人ではなく樹です。

守りの仕掛けとして使われました。

盗めば祟る

祈願した樹の実を盗むと、カセブラが祟ります。

その人の尻から血が出るといいます。

罰の出方が、はっきり語られています。 盗みへの戒めとして働きました。

カセブラの伝承地域

公的データベースの地域欄は広島県尾道市因島田熊町を示します。

因島は瀬戸内の島で、蜜柑の産地として知られます。

因島田熊町(いんのしまたぐままち)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

因島田熊町の所在地:広島県尾道市因島田熊町

芸備地方の憑物を扱った報告によります。

祈願の場所や作法は資料に詳しく書かれていません。

カセブラの正体と考えられているもの

カセブラは、実りを守るために使われた憑きものです

憑く先がである点が変わっています。

祟りは盗んだ人に向かいました。

この図鑑にはゲドウ(島根)も収めています。

カセブラが登場する作品

カセブラを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは民俗学会の雑誌です。

憑きものは中国地方で多く語られ、犬神ゲドウの名で知られます。この図鑑にはゲドウ(島根)も収めています。

カセブラが登場する民俗雑誌

山陰民俗

山陰民俗学会の雑誌です。通巻8号に秋田三穂の報告が載ります。

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カセブラについてよくある質問

カセブラとは何ですか。

広島県尾道市の因島で語られた憑きもので、盗みよけに樹へ憑かせたとされます。

どうやって憑かせるのですか。

祈願してカセブラサンを憑かせるのだと記録されています。

盗むとどうなりますか。

カセブラが祟って、その人の尻から血が出るといわれました。

何を守ったのですか。

栽培している蜜柑や柿です。

カセブラと併せて覚えたい言葉・用語

憑きもの(つきもの)

人や家に憑くとされたもの。中国地方に多く語られます。

因島(いんのしま)

広島県尾道市の島。蜜柑の産地として知られます。

祈願(きがん)

願いをかけて祈ること。ここでは憑かせるために行われました。

カセブラの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「カセブラ」