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群馬県

センタクババ(せんたくばば)とはどんな妖怪か|姿と伝承

センタクババ  / センタクババ

狐と狸 各地の伝説

群馬県利根郡で、日暮れ後の川淵に聞こえる洗濯の音。狸が化けたものといいます。

センタクババの姿を描いた図

妖精書士 「昭和村総合福祉センター 昭和の湯(群馬県昭和村)」 2019年 / CC0 出典

センタクババとはどんな妖怪か

センタクババはひとことで言えば、川で聞こえる洗濯の音です。群馬県利根郡の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、根岸謙之助妖恠聞書」(『上毛民俗』通巻32号、1956年、7頁)を典拠に、日が暮れて、イツトキ位たった時分、浅い川淵などで、よく誰かが洗濯でもしているような音を耳にする。これは「センタクババ」と言って、狸が化けるのだと言うと記します。

姿は出てきません。聞こえるのは音だけです。

時刻も決まっています。 日が暮れてイツトキ、つまりおよそ2時間後です。

センタクババの漢字表記と読み方

読みは「せんたくばば」です。

「センタク」は洗濯、「ババ」は老婆を指すとみられます。 音から付いた名です。

正体はとされました。 群馬では狸の仕業とする話が多く残ります。

この図鑑には小僧狸(徳島)も収めています。そちらも狸の話です。

センタクババ(せんたくばば)

日文研データベースが示す呼称。

洗濯婆(せんたくばば)

洗濯をする老婆の意とみられます。

センタクババの姿と特徴

センタクババに姿はありません。記録にあるのは、音と時刻です。

時刻 … 日が暮れてイツトキ位たった時分。
場所 … 浅い川淵など。
聞こえるもの … 誰かが洗濯でもしているような音。
正体 … 狸が化けたもの。

姿を見たという記述はありません。 あるのはだけです。

センタクババの伝承記録

  1. 日暮れから二時間
  2. 浅い川淵の音
  3. 狸の仕業とする

日暮れから二時間

日が暮れて、イツトキ位たった時分といいます。

イツトキはおよそ2時間です。 夜の入口にあたる時刻です。

浅い川淵の音

浅い川淵などで、よく誰かが洗濯でもしているような音を耳にします。

布を打つ音とみられます。 川は、女たちが洗濯をする場所でした。

その音が、人のいない時刻に聞こえます。

狸の仕業とする

これはセンタクババと言って、狸が化けるのだと言います。

害があったとは書かれていません。 残っているのは、音の名づけです。

この図鑑には小僧狸(徳島)も収めています。

センタクババの伝承地域

公的データベースの地域欄は群馬県利根郡昭和村を示します。

利根郡は赤城山の北側にあたります。 川の名は書かれていません。

昭和村(しょうわむら)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

昭和村の所在地:群馬県利根郡昭和村

報告は妖恠聞書によります。

川の名は資料に書かれていません。

センタクババの正体と考えられているもの

センタクババは、音だけで伝わった狸の化けです

時刻と場所が決まっています。 日暮れの二時間後浅い川淵です。

姿を見たという話は伝わっていません。

この図鑑には小僧狸(徳島)も収めています。どちらも狸にまつわる話です。

センタクババが登場する作品

センタクババを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは県の民俗学会の雑誌です。

音の妖怪は各地にあり、小豆洗いのように水辺の音として語られます。この図鑑には小僧狸(徳島)も収めています。

センタクババが登場する民俗雑誌

上毛民俗

上毛民俗学会の雑誌です。通巻32号に根岸謙之助の聞書が載ります。

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センタクババについてよくある質問

センタクババとは何ですか。

群馬県利根郡昭和村で、日暮れ後の川淵に聞こえる洗濯のような音のことです。

いつ聞こえますか。

日が暮れてイツトキ、およそ2時間ほどたった時分といいます。

正体は何ですか。

狸が化けるのだと言われました。

姿は見えますか。

姿を見たという記述はありません。伝わるのは音だけです。

センタクババと併せて覚えたい言葉・用語

イツトキ(いっとき)

昔の時間の単位。およそ2時間にあたります。

川淵(かわぶち)

川の深みや、よどんだところを指します。

(たぬき)

化けるとされた獣。音を出す話が各地にあります。

センタクババの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「センタクババ,狸」