岐阜県で、元正と名乗り治療法を書いて示したが、不治の病には書かなかったという狐。

野狐の医者とはどんな妖怪か
野狐の医者の漢字表記と読み方
読みは「のぎつねのいしゃ」です。
「濃州」は美濃国、いまの岐阜県南部を指します。
「啓示を求める」は、神仏や霊のお告げを願うことです。
「守鶴」は、群馬県の茂林寺に伝わる、茶釜の話で知られる狸の名です。
野狐の医者(のぎつねのいしゃ)
日文研データベースが示す呼称は「野狐,妖術」です。
元正(げんしょう)
その狐が名乗ったとされる名です。
野狐の医者の姿と特徴
野狐の医者の様子は、記録に短く書かれています。
いた場所 … 濃州北県。
名 … 元正。
得意なこと … 医術。
人がすること … 病気になれば啓示を求める。
するとどうなるか … すぐに治療法を書いてくれる。
不治の病のとき … 書いてくれない。
化けた姿 … 黒子の多い老翁。
したこと … ある人の講義を聞きに来た。
書き手の見立て … 守鶴という狸のようなもの。
狐の毛色や大きさは書かれていません。
野狐の医者の伝承記録
医術に長けた狐
濃州北県に元正という名の医術に長けた狐がいました。
名を持っています。
治療法を書く
人は病気になればその狐に啓示を求め、すぐに治療法を書いてくれます。
返ってくるのは書いたものです。
書かないとき
不治の病の場合は書いてくれません。
沈黙が答えになります。
講義を聞きに来る
ある人の講義を黒子の多い老翁に化けて聞きに来ました。多くの人が知る守鶴という狸のようなものだろうといいます。
学びに来ています。
野狐の医者の伝承地域
公的データベースの地域欄は岐阜県までで、市郡までは示されていません。
記録の濃州北県は、美濃国の本巣郡北方のあたりを指すとみられます。
野狐の医者の正体と考えられているもの
野狐の医者は、医術を持つとされた狐です。
害をなす話ではありません。 語られているのは、書くか書かないかという二つの応じ方です。
書き手は守鶴という狸を引き合いに出しています。
野狐の医者が登場する作品
野狐の医者を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは日本随筆大成に収められた閑散余録です。
守鶴は群馬県館林の茂林寺に伝わる狸で、分福茶釜の話で知られます。
野狐の医者が登場する随筆
閑散余録
南川維遷の随筆。日本随筆大成第二期に収められています。
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野狐の医者についてよくある質問
野狐の医者とは何ですか。
岐阜県で、元正と名乗り治療法を書いて示したと語られる狐です。
不治の病のときはどうしましたか。
書いてくれなかったと記録されています。
どんな姿で現れましたか。
黒子の多い老翁に化けて講義を聞きに来たといいます。
守鶴とは何ですか。
群馬県館林の茂林寺に伝わる狸で、分福茶釜の話で知られます。
野狐の医者と併せて覚えたい言葉・用語
濃州(のうしゅう)
美濃国のこと。いまの岐阜県南部にあたります。
啓示(けいじ)
神仏や霊が示すお告げのことです。
守鶴(しゅかく)
茂林寺に伝わる狸の名。分福茶釜の話で知られます。
野狐の医者の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。