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岐阜県

刀掛けの松(かたなかけのまつ)とはどんな妖怪か|姿と伝承

刀掛けの松  / カタナカケノマツ

器物と草木 各地の伝説

岐阜県郡上市で、掛かっていた刀を持ち帰った一族が死に絶えたという松。

刀掛けの松の姿を描いた図

Opqr 「戸隠神社本殿(岐阜県郡上市和良町)」 2015年 / CC BY-SA 出典

刀掛けの松とはどんな妖怪か

刀掛けの松はひとことで言えば、持ち帰ってはいけない刀の話です。岐阜県郡上市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、東洋大学民俗研究会九 口承文芸」(『和良の民俗―岐阜県郡上郡和良村―』昭和53年度号、1979年、248頁)を典拠に、ある人が刀掛け松の枝に掛かっていた刀2本を持って帰ったら、夜になると箱の中で切り合いの音を出したので恐ろしくなり、お坊さんに供養を頼んだら「埋けて弔え」と言われた。しかし祟りがあってその一族は死に絶え、その松も枯れてしまった。その家の倉だけが残っているというと記します。

刀が箱の中で音を立てています。

供養を頼んでも収まりませんでした。 残ったのは、倉だけです。

刀掛けの松の漢字表記と読み方

読みは「かたなかけのまつ」です。

刀を掛けた松という意味です。 誰が掛けたかは記録されていません。

「埋けて弔え」は、土に埋めて供養せよという意味です。

この図鑑には千丁木(山梨)も収めています。そちらも松と木の話です。

刀掛けの松(かたなかけのまつ)

日文研データベースが示す表記。

刀掛け松(かたなかけまつ)

記録の本文の言い方です。

刀掛けの松の姿と特徴

刀掛けの松に姿はありません。記録にあるのは、刀と音です。

掛かっていたもの … 刀2本。
したこと … ある人が持って帰った。
夜に起きたこと … 箱の中で切り合いの音を出した。
頼んだこと … お坊さんに供養を頼んだ。
告げ … 埋けて弔え。
その後 … 祟りがあってその一族は死に絶えた。
… 枯れてしまった。
残ったもの … その家の倉だけ。

刀の姿かたちについての記述はありません。

刀掛けの松の伝承記録

  1. 刀を持ち帰る
  2. 箱の中で鳴る
  3. 一族が絶える

刀を持ち帰る

ある人が、刀掛け松の枝に掛かっていた刀2本を持って帰りました。

掛けた人については書かれていません。

松に掛かったままの刀でした。

箱の中で鳴る

夜になると、箱の中で切り合いの音を出しました。

2本の刀が、打ち合う音です。

恐ろしくなって、お坊さんに供養を頼みました。

「埋けて弔え」と言われました。

一族が絶える

しかし祟りがあって、その一族は死に絶えました。

その松も枯れてしまいました。

その家の倉だけが残っているといいます。

供養しても収まらなかった、重い結末です。

刀掛けの松の伝承地域

公的データベースの地域欄は岐阜県郡上市和良町を示します。記録の表記は郡上郡和良村です。

和良は山あいの土地です。 報告は大学の調査によります。

和良町(わらちょう)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

和良町の所在地:岐阜県郡上市和良町

記録では郡上郡和良村と記されます。

松は枯れたと記され、倉だけが残るとされます。

刀掛けの松の正体と考えられているもの

刀掛けの松は、持ち帰った刀が家を絶やした話です

流れがはっきりしています。 持ち帰る音が鳴る供養するそれでも絶える、という順です。

残ったのは倉だけでした。

この図鑑には千丁木(山梨)も収めています。

刀掛けの松が登場する作品

刀掛けの松を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の調査報告です。

持ち帰ってはいけない物の話は各地にあり、刀や石が祟る形が繰り返し現れます。この図鑑には仙元様のたたり(埼玉)も収めています。

刀掛けの松が登場する調査報告

和良の民俗―岐阜県郡上郡和良村―

東洋大学民俗研究会が1979年にまとめた報告です。

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刀掛けの松についてよくある質問

刀掛けの松とは何ですか。

岐阜県郡上市和良町に伝わる松で、枝に刀2本が掛かっていたとされます。

刀を持ち帰るとどうなりましたか。

夜に箱の中で切り合いの音を出したと記録されています。

供養はしましたか。

お坊さんに頼み、埋けて弔えと言われましたが、祟りは収まりませんでした。

今は何が残っていますか。

松は枯れ、その家の倉だけが残っているといいます。

刀掛けの松と併せて覚えたい言葉・用語

埋ける(いける)

土に埋めること。供養の作法として告げられました。

和良村(わらむら)

岐阜県の旧村名。現在の郡上市の一部です。

(くら)

物をしまう建物。家が絶えても残ったと記されます。

刀掛けの松の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「刀掛けの松」