愛媛県大洲市で、猟師の火にあたりに来た髭の老人。撃たれて谷底へ落ち、白骨になっていた。

As6022014 「御幸の橋(愛媛県大洲市河辺町)」 2009年 / パブリックドメイン 出典
山のじいさんとはどんな妖怪か
山のじいさんは、火にあたりに来た老人です。愛媛県大洲市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、国学院大学民俗学研究会「愛媛県喜多郡河辺村」(『民俗採訪』国学院大学民俗学研究会、1986年)を典拠に、夜専門の猟師が火にあたっていると猟犬が身体を水にぬらして何度も薪を消してしまう。猟師は怒って犬を殺す。すると突然髭をボウボウに生やしたおじいさんがあらわれて、火にあたり出した。猟師はお爺さんが怖くてたまらずにいたが、じいさんが眠り始めたので一生のうちに1、2度しか使えない八幡大菩薩に関係のある玉で鉄砲を打った。じいさんは谷底へころげ落ち、誰かがすがりついて泣いているのがわかった。猟師は逃げ出し、1年ほど経った後その場所へ行ってみると白骨になっていた。これが山のじいさんではないかというと記します。
犬が先に知らせていました。
猟犬は身体を水にぬらして何度も薪を消していたのです。
山のじいさんの漢字表記と読み方
山のじいさん(やまのじさん)
日文研データベースが示す呼称。
八幡大菩薩の玉(はちまんだいぼさつのたま)
記録が示す、一生に一、二度しか使えない弾です。
山のじいさんの姿と特徴
山のじいさんの話は、記録に順を追って書かれています。
その人 … 夜専門の猟師。
犬のしたこと … 身体を水にぬらして何度も薪を消した。
猟師のしたこと … 怒って犬を殺した。
現れたもの … 髭をボウボウに生やしたおじいさん。
したこと … 火にあたり出した。
猟師の気持ち … 怖くてたまらない。
そのあと … じいさんが眠り始めた。
使ったもの … 一生のうちに一、二度しか使えない八幡大菩薩に関係のある玉。
その結果 … じいさんは谷底へころげ落ちた。
聞こえたこと … 誰かがすがりついて泣いている。
一年ほど後 … その場所は白骨になっていた。
じいさんの背丈は書かれていません。
山のじいさんの伝承記録
犬が薪を消す
夜専門の猟師が火にあたっていると猟犬が身体を水にぬらして何度も薪を消してしまいます。
止めようとしたのは犬です。
髭の老人が来る
猟師は怒って犬を殺す。すると突然髭をボウボウに生やしたおじいさんがあらわれて、火にあたり出しました。
火が残ると来ました。
八幡大菩薩の玉
じいさんが眠り始めたので一生のうちに1、2度しか使えない八幡大菩薩に関係のある玉で鉄砲を打ちました。
使ったのはとっておきです。
一年後の白骨
じいさんは谷底へころげ落ち、誰かがすがりついて泣いているのがわかりました。猟師は逃げ出し、1年ほど経った後その場所へ行ってみると白骨になっていました。
残ったのは骨です。
山のじいさんの伝承地域
公的データベースの地域欄は愛媛県大洲市、区町村名の欄は河辺町を示します。
報告の題にある喜多郡河辺村は、いまの大洲市の一部です。
山のじいさんの正体と考えられているもの
山のじいさんは、火にあたりに来た老人です。
名乗ってはいません。 語られているのは、犬が先に止めようとしたことと、撃ったあとに何が聞こえたかです。
「これが山のじいさんではないか」という結び方が、正体を言い切らないこの話の形です。
この図鑑には山爺(高知)も収めています。
山のじいさんが登場する作品
山のじいさんを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の民俗学研究会の報告書です。
猟師の火に山のものが来る話は各地にあり、犬が先に気づく形をよくとります。
山のじいさんが登場する報告書
民俗採訪
国学院大学民俗学研究会が出した調査報告です。昭和60年度号に河辺村の報告が載ります。
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山のじいさんについてよくある質問
山のじいさんとは何ですか。
愛媛県大洲市で、猟師の火にあたりに来たとされる髭の老人です。
犬は何をしたのですか。
身体を水にぬらして何度も薪を消したと記録されています。
猟師はどうしましたか。
八幡大菩薩に関係のある玉で鉄砲を打ったといいます。
そのあとは。
一年ほど経ってその場所へ行くと白骨になっていました。
山のじいさんと併せて覚えたい言葉・用語
八幡大菩薩(はちまんだいぼさつ)
弓矢の守り神とされます。
河辺(かわべ)
愛媛県大洲市の地区の名です。
猟犬(りょうけん)
狩りに使う犬のことです。
山のじいさんの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。