本文へ移動

愛知県

烏天狗の霊薬(からすてんぐのれいやく)とはどんな妖怪か|姿と伝承

烏天狗の霊薬  / カラステングノレイヤク

天狗 各地の伝説

愛知県東栄町で、狩人の夢に現れた鼻の尖った天狗のようなもの。草三種の黒焼を教えたが二つを忘れた。

烏天狗の霊薬の姿を描いた図

Asturio Cantabrio 「花祭会館の鬼の面(愛知県北設楽郡東栄町)」 2022年 / CC BY-SA 4.0 出典

烏天狗の霊薬とはどんな妖怪か

天狗の霊薬は、思い出せなかった薬です。愛知県北設楽郡東栄町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、早川孝太郎湖底の金―設楽雑談―(承前)」(『旅と伝説』三元社、1928年)を典拠に、話者を為吉某として、30年程前、為義は狩人をして渡世していた。その見た夢の話である。肺病の薬にする啄木鳥を捕ってくれと頼まれたが、そのとき大鷹に襲われた。羽毛は真っ白で、その羽毛の一つ一つに黄金の鈴がついていた。この鷹と思っていたのは鼻の尖った天狗のようなもので、この烏天狗に、ある草を3種類そろえてそれを黒焼にすればよいといわれたが、その3種類のうち蛇苺以外は思い出せなかったと記します。

覚えていたのは一つだけです。

三種類のうち蛇苺以外は思い出せなかったのです。

この図鑑には鞍馬天狗(京都)も収めています。

烏天狗の霊薬の漢字表記と読み方

読みは「からすてんぐのれいやく」です。

データベースの呼称欄は「霊薬,烏天狗」と読点で分けて示します。

「渡世」は、暮らしを立てることです。

「黒焼」は、焼いて炭にした薬のことです。

「啄木鳥」はきつつきのことです。

この図鑑には鞍馬天狗(京都)も収めています。

烏天狗の霊薬(からすてんぐのれいやく)

データベースの呼称欄は「霊薬,烏天狗」と分けて示します。

蛇苺(へびいちご)

記録が唯一名を挙げる草です。

烏天狗の霊薬の姿と特徴

烏天狗の霊薬の話は、記録に順を追って書かれています。

そのころ … 30年程前。
その人 … 為義。
その暮らし … 狩人をして渡世していた。
話の形 … その見た夢の話。
頼まれたこと … 肺病の薬にする啄木鳥を捕ってくれ。
そのとき起きたこと … 大鷹に襲われた。
その羽毛 … 真っ白。
羽毛についていたもの … 一つ一つに黄金の鈴。
その正体 … 鼻の尖った天狗のようなもの。
教えられたこと … ある草を3種類そろえて黒焼にすればよい。
覚えていた草 … 蛇苺。
忘れた草 … 残る二つ。

烏天狗の背丈は書かれていません。

烏天狗の霊薬の伝承記録

  1. 狩人の夢
  2. 啄木鳥を頼まれる
  3. 黄金の鈴
  4. 二つを忘れる

狩人の夢

30年程前、為義は狩人をして渡世していました。その見た夢の話です。

語られるのはです。

啄木鳥を頼まれる

肺病の薬にする啄木鳥を捕ってくれと頼まれましたが、そのとき大鷹に襲われました。

襲ったのは大鷹です。

黄金の鈴

羽毛は真っ白で、その羽毛の一つ一つに黄金の鈴がついていました。この鷹と思っていたのは鼻の尖った天狗のようなものでした。

ついていたのはです。

二つを忘れる

この烏天狗に、ある草を3種類そろえてそれを黒焼にすればよいといわれましたが、その3種類のうち蛇苺以外は思い出せませんでした。

残ったのは一つの名だけです。

烏天狗の霊薬の伝承地域

公的データベースの地域欄は愛知県、市郡名の欄は北設楽郡、区町村名の欄は東栄町を示します。

話者は為吉某と記され、話の中の人は為義と書かれています。

東栄町(とうえいちょう)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

東栄町の所在地:愛知県北設楽郡東栄町

報告は三元社の旅と伝説によります。

論文名は湖底の金―設楽雑談―です。

烏天狗の霊薬の正体と考えられているもの

烏天狗の霊薬は、思い出せなかった薬です

害をなしてはいません。 語られているのは、何を教えられたかと、何を忘れたかです。

教わった薬が手に入らないまま終わるところが、この話の残り方です。

この図鑑には鞍馬天狗(京都)も収めています。

烏天狗の霊薬が登場する作品

烏天狗の霊薬を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。

天狗が薬を教える話は各地にあり、教わった者が覚えきれずに終わる形でよく語られます。

烏天狗の霊薬が登場する雑誌

旅と伝説

三元社が出した伝説の雑誌です。1928年の号に湖底の金が載ります。

中部の妖怪の本を探す

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

烏天狗の霊薬についてよくある質問

烏天狗の霊薬とは何ですか。

愛知県東栄町で、狩人が夢に教わったという薬の話です。

何に襲われたのですか。

羽毛が真っ白な大鷹で、正体は鼻の尖った天狗のようなものでした。

薬の作り方は。

ある草を三種類そろえて黒焼にすればよいといわれました。

草の名は分かりますか。

蛇苺のほかは思い出せなかったといいます。

烏天狗の霊薬と併せて覚えたい言葉・用語

黒焼(くろやき)

焼いて炭にした薬のことです。

蛇苺(へびいちご)

野に生える赤い実をつける草です。

東栄町(とうえいちょう)

愛知県北設楽郡の町です。

烏天狗の霊薬の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「霊薬,烏天狗」