愛知県の奥三河で、翁に取り憑かれた者が彫らせて寄進したと伝えられる祭りの面。

Asturio Cantabrio 「東栄町の花祭会館(愛知県北設楽郡東栄町)」 2017年 / CC BY-SA 4.0 出典
茂吉の面とはどんな妖怪か
茂吉の面は、憑かれて彫らせた面です。愛知県の奥三河の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、早川孝太郎「月の大欅」(『旅と伝説』三元社、1928年)を典拠に、茂吉面は祭りに使われる、大国主命を現したといわれる黒面か赤い鬼の面である。翁に取り憑かれた者が面を彫刻させて寄進したと言われると記します。
面が二とおりあります。
大国主命を現したという黒面か、赤い鬼の面とされます。
茂吉の面の漢字表記と読み方
読みは「もきちのめん」です。
「翁」は年老いた男、また能面の一つの名でもあります。
「寄進」は、社寺に物を差し出すことです。
筆者の早川孝太郎は、奥三河の花祭を調べた民俗学者です。
茂吉の面(もきちのめん)
日文研データベースが示す呼称。
茂吉面(もきちめん)
記録の中で使われている言い方です。
茂吉の面の姿と特徴
茂吉の面の姿は、記録に短く書かれています。
使われる場 … 祭り。
その面(一) … 大国主命を現したといわれる黒面。
その面(二) … 赤い鬼の面。
由来 … 翁に取り憑かれた者が面を彫刻させて寄進した。
面の大きさは書かれていません。
茂吉の面の伝承記録
祭りに使う面
茂吉面は祭りに使われる面です。
いまも使われています。
黒面か赤い鬼
大国主命を現したといわれる黒面か赤い鬼の面です。
二とおりに伝わります。
翁に憑かれる
翁に取り憑かれた者が面を彫刻させて寄進したと言われます。
彫らせたのは憑かれた者でした。
茂吉の面の伝承地域
公的データベースの地域欄は豊田市の一部、新城市の大部分、北設楽郡の全域という広い範囲を示します。
この一帯は奥三河と呼ばれ、花祭が伝わります。
茂吉の面の正体と考えられているもの
茂吉の面は、憑かれて作られたとされる祭りの面です。
面が動く話ではありません。 語られているのは、どんな面かと、誰が寄進したかです。
奥三河の花祭に使われる面の一つとして伝わります。
この図鑑には水恋鳥(愛知)も収めています。
茂吉の面が登場する作品
茂吉の面を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。
神仏に憑かれて像や面を作らせる話は各地にあり、社寺の宝物の由来として語られます。
茂吉の面が登場する雑誌
旅と伝説
三元社が出した伝説の雑誌です。1928年の号に早川孝太郎の月の大欅が載ります。
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茂吉の面についてよくある質問
茂吉の面とは何ですか。
愛知県の奥三河で、祭りに使われると語られる面です。
どんな面ですか。
大国主命を現したといわれる黒面か、赤い鬼の面と記録されています。
誰が寄進したのですか。
翁に取り憑かれた者が彫刻させて寄進したといいます。
奥三河とは何ですか。
愛知県東部の山あいで、花祭が伝わる地域です。
茂吉の面と併せて覚えたい言葉・用語
翁(おきな)
年老いた男。能面の一つの名でもあります。
寄進(きしん)
社寺に物を差し出すことです。
花祭(はなまつり)
奥三河に伝わる夜通しの神楽です。
茂吉の面の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。