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山梨県

オニオさん(おにおさん)とはどんな妖怪か|姿と伝承

オニオさん  / オニオサン

そのほか 各地の伝説

山梨県北杜市で、八ヶ岳から背負ってきた山を置いていったという神。

オニオさんの姿を描いた図

Rs1421 「東沢大橋と八ヶ岳(山梨県北杜市)」 2009年 / CC BY-SA 3.0 出典

オニオさんとはどんな妖怪か

オニオさんはひとことで言えば、山を運びそこねた神です。山梨県北杜市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、東洋大学民俗研究会九 口承文芸」(『白州の民俗―山梨県北巨摩郡白州町旧菅原・鳳来村―』昭和52年度号、1978年、305頁)を典拠に、オニオさんという神様が、八ヶ岳から山を背負ってきたが、背負うのに使っていたオンガラが切れて置いていったのが中山になったと記します。

「オンガラ」は麻の茎を指す言い方です乾かすと軽くて丈夫で、束ねて縄の代わりにも使われました。

山を背負うという話は各地にあります。この図鑑にはダイダラボッチも収めています。

地形の由来を語る話です。

オニオさんの漢字表記と読み方

読みは「おにおさん」です。

「オニオ」の由来は記録されていません。 「鬼」の字を当てる資料は見当たりません

「オンガラ」は麻の茎です皮を剥いだ後の芯で、乾かすと軽くなります。盆の迎え火に焚く土地もあります。

この図鑑にはダイダラボッチも収めています。

オニオさん(おにおさん)

日文研データベースが示す呼称。

オンガラ(おんがら)

麻の茎を指す言い方。背負い縄に使われました。

オニオさんの姿と特徴

オニオさんに姿はありません。記録にあるのは、したことです。

身分 … 神様。
したこと … 八ヶ岳から山を背負ってきた。
使った道具 … オンガラ(麻の茎)。
起きたこと … オンガラが切れた。
結果 … 置いていった山が中山になった。

背丈や顔の記述はありません。

オニオさんの伝承記録

  1. 八ヶ岳から山を背負う
  2. オンガラが切れる

八ヶ岳から山を背負う

オニオさんという神様が、八ヶ岳から山を背負ってきました。

どこへ運ぶつもりだったかは書かれていません。

背負うのに使ったのは、オンガラ——麻の茎です。

山を背負う縄が、麻の茎——釣り合いの取れない取り合わせです。

この図鑑のダイダラボッチも、山や土を運びます

オンガラが切れる

オンガラが切れました。

そして、置いていった山が中山になりました

失敗が、そのまま地形の由来になっています。

巨人が運びそこねた土が山になる——この形は各地に伝わります

神の失敗として語られる点が、この話の親しさです。

オニオさんの伝承地域

公的データベースの地域欄は山梨県北杜市白州町を示します。報告は旧菅原・鳳来村の調査です。

八ヶ岳は山梨県と長野県にまたがる山です。中山の位置は書かれていません。

白州町(はくしゅうまち)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

白州町の所在地:山梨県北杜市

報告は旧・北巨摩郡白州町の菅原・鳳来村の調査によります。

中山の位置は資料に書かれていません。

オニオさんの正体と考えられているもの

オニオさんの正体は書かれていません。神様とだけ記されます。

山を運ぶという点で、巨人の話に近いものです。

この図鑑にはダイダラボッチも収めています。 そちらは、土を運んで山を作りました。

この記録の特徴は、運びそこねたことが話の中心にあることです。

成し遂げた話ではなく、途中で終わった話が土地に残りました。

オニオさんが記録された資料

オニオさんを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の調査報告です。

山を運ぶ巨人の話は各地にあり、ダイダラボッチの名でよく知られます。この図鑑にも収めています。

オニオさんが記録された民俗資料

白州の民俗―山梨県北巨摩郡白州町旧菅原・鳳来村―

東洋大学民俗研究会が1978年にまとめた調査報告です。

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オニオさんについてよくある質問

オニオさんとは何ですか。

山梨県北杜市に伝わる神様です。八ヶ岳から山を背負ってきたとされます。

オンガラとは何ですか。

麻の茎を指す言い方です。背負い縄に使われました。

中山とは何ですか。

オンガラが切れて置いていった山が中山になったと記録されています。

ダイダラボッチと同じですか。

別のものです。ただし山を運ぶという点では近い話です。

オニオさんと併せて覚えたい言葉・用語

オンガラ(おんがら)

麻の茎。乾かすと軽く、縄の代わりにも使われました。

八ヶ岳(やつがたけ)

山梨県と長野県にまたがる山。山を背負ってきた元です。

ダイダラボッチ(だいだらぼっち)

土を運んで山を作ったとされる巨人。この図鑑にも収めています。

オニオさんの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「オニオさん」