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山梨県

二羽烏(にわがらす)とはどんな妖怪か|姿と伝承

二羽烏  / ニワガラス

鳥の妖怪 各地の伝説

山梨県奈良田で、孝謙天皇の言いつけを守った二羽だけが残されたという烏。

二羽烏の姿を描いた図

Qurren 「西山ダムの湖(山梨県早川町)」 2010年 / CC BY-SA 3.0 出典

二羽烏とはどんな妖怪か

二羽烏はひとことで言えば、約束を守った二羽です。山梨県南巨摩郡早川町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、長沢利明山梨の孝謙天皇伝説」(『甲斐路』第67号、1989年、151頁)を典拠に、奈良田には烏が2羽以上増えない。それは、烏が作物を荒らして部落のもの達はたいへん困ったので、孝謙天皇は烏を集めて作物を荒さないことを約束させたが、言いつけを守ったものは2羽しかおらず、帝がそれ以外を追放したからであると記します。

「孝謙天皇」は奈良時代の女帝です

奈良田には、孝謙天皇が湯治に来たという伝説が伝わります。

地名の「奈良田」も、それに由来するとされます。

二羽烏の漢字表記と読み方

読みは「にわがらす」です。

「奈良田」はならだと読みます。 山梨県早川町の集落で、南アルプスの登山口としても知られます。

孝謙天皇が湯治に来たという伝説から、奈良の田の名が付いたとされます。

この図鑑には、鳥の話として二人坊主(福島)も収めています。

二羽烏(にわがらす)

日文研データベースが示す表記。

奈良田(ならだ)

烏が二羽以上増えないとされる集落の名。

二羽烏の姿と特徴

この記録に妖怪の姿はありません。あるのは、です。

場所 … 奈良田。
言い伝え … 烏が二羽以上増えない。
由来 … 烏が作物を荒らし、部落の者たちが困った。
したこと … 孝謙天皇が烏を集め、作物を荒らさないことを約束させた。
守った数 … 二羽。
その後 … 帝がそれ以外を追放した。

烏の姿や大きさの記述はありません。

二羽烏の伝承記録

  1. 作物を荒らして困る
  2. 守ったのは二羽だけ

作物を荒らして困る

烏が作物を荒らして、部落のもの達はたいへん困りました。

山あいの集落では、畑の作物は生きる支えです。

そこへ孝謙天皇が来ました。

烏を集めて、作物を荒らさないことを約束させます。

帝が鳥と約束を交わす——伝説らしい場面です。

守ったのは二羽だけ

言いつけを守ったものは、二羽しかいませんでした。

帝は、それ以外を追放しました。

そのため、奈良田には烏が二羽以上増えないといいます。

今も数が変わらないという形で、話が続いています。

この図鑑には二人坊主(福島)も収めています。

二羽烏の伝承地域

記録は奈良田(山梨県南巨摩郡早川町)と記します。孝謙天皇の湯治伝説が伝わる集落です。

奈良田温泉があり、南アルプスの登山口としても知られます。

奈良田(ならだ)

記録が示す集落

地図で開く

奈良田の所在地:山梨県南巨摩郡早川町

孝謙天皇の湯治伝説が伝わります。南アルプスの登山口としても知られます。

奈良田温泉があります。

二羽烏の正体と考えられているもの

この記録に妖怪は出てきません。語られているのは、数が変わらない理由です。

烏が二羽以上増えないという言い伝えが先にあり、その理由として孝謙天皇の話が付いています

山梨には孝謙天皇の伝説が各所に伝わります報告の題も「山梨の孝謙天皇伝説」です。

この図鑑には二人坊主も収めています。

二羽烏が記録された資料

二羽烏を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『甲斐路』の記事です。

題のとおり、山梨に伝わる孝謙天皇の伝説を集めた記事で、他の話も並びます。奈良田には湯治伝説も伝わります。

二羽烏が記録された民俗資料

山梨の孝謙天皇伝説

長沢利明が『甲斐路』第67号(1989年)に載せた中心資料です。

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二羽烏についてよくある質問

二羽烏とは何ですか。

山梨県奈良田で、烏が二羽以上増えないという言い伝えと、その理由の話です。

なぜ二羽なのですか。

孝謙天皇の言いつけを守った烏が二羽しかおらず、帝がそれ以外を追放したためとされます。

孝謙天皇とは誰ですか。

奈良時代の女帝です。奈良田には湯治に来たという伝説が伝わります。

奈良田はどこですか。

山梨県南巨摩郡早川町の集落です。南アルプスの登山口としても知られます。

二羽烏と併せて覚えたい言葉・用語

孝謙天皇(こうけんてんのう)

奈良時代の女帝。奈良田に湯治伝説が伝わります。

奈良田(ならだ)

山梨県早川町の集落。烏が二羽以上増えないとされます。

甲斐路(かいじ)

山梨の郷土誌。この記録が載りました。

二羽烏の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「二羽烏」