山梨県甲府市の話。敬泉寺の地蔵とにらめっこをする地蔵。麦で遮った人の家が焼けた。
カンカン地蔵とはどんな妖怪か
カンカン地蔵は、にらめっこを続ける地蔵です。山梨県甲府市中道町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、東洋大学民俗研究会「九 口承文芸」(『右左口の民俗―山梨県東八代郡中道町右左口地区―』東洋大学民俗研究会、1984年)を典拠に、話者を田中ます氏として、敬泉寺の地蔵とカンカン地蔵はにらめっこをしているというと記します。
遮った人がいます。
ある人がカンカン地蔵の周りに麦を積んでお互いを見えなくしてしまったら、その後大火事になってその人の家は焼け、その人も焼け死んでしまったと結ばれます。
この図鑑には平四郎虫(山梨)も収めています。
カンカン地蔵の漢字表記と読み方
読みは「かんかんじぞう」です。
「にらめっこ」は、向かい合って見つめ合うことです。
「右左口」は「うばぐち」と読みます。
「中道町」は、今の甲府市の一部にあたります。
この図鑑には平四郎虫(山梨)も収めています。
カンカン地蔵(かんかんじぞう)
日文研データベースが示す呼称です。
敬泉寺(けいせんじ)
記録が示す寺です。もう一方の地蔵があります。
右左口(うばぐち)
報告の題が示す地名です。中道町の集落の名です。
カンカン地蔵の姿と特徴
カンカン地蔵の話は、記録に短くまとめられています。
向かい合うもの(一) … 敬泉寺の地蔵。
向かい合うもの(二) … カンカン地蔵。
していること … にらめっこ。
ある人のしたこと … カンカン地蔵の周りに麦を積んでお互いを見えなくした。
そのあと(一) … 大火事になった。
そのあと(二) … その人の家は焼けた。
そのあと(三) … その人も焼け死んだ。
動くとは書かれていません。
カンカン地蔵の伝承記録
二つの地蔵
敬泉寺の地蔵とカンカン地蔵があります。
あるのは離れた場所です。
にらめっこ
二つはにらめっこをしているといいます。
見ているのは互いです。
麦を積む
ある人がカンカン地蔵の周りに麦を積みました。
遮ったのは視線です。
見えなくなる
お互いを見えなくしてしまいました。
切れたのは向かい合いです。
大火事
その後大火事になってその人の家は焼け、その人も焼け死んでしまいました。
出たのは遮った人にです。
カンカン地蔵の伝承地域
公的データベースの地域欄は山梨県、市郡名の欄は甲府市、区町村名の欄は中道町を示します。
報告の題は旧郡町名で山梨県東八代郡中道町右左口地区と書かれています。
カンカン地蔵の正体と考えられているもの
カンカン地蔵は、にらめっこを続ける地蔵です。
動くものの話ではありません。 語られているのは、二つの地蔵が向かい合っていることと、それを遮った人に火事が起きたことです。
離れた石仏どうしを結びつけて語る仕方は、各地の地蔵にあります。
この図鑑には平四郎虫(山梨)も収めています。
カンカン地蔵が登場する作品
カンカン地蔵を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の民俗研究会が出した調査報告です。
石仏の向きを変えると障りがある話は各地にあり、動かさないことが決まりとされてきました。
カンカン地蔵が登場する本
右左口の民俗
東洋大学民俗研究会が1984年に出した調査報告です。
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カンカン地蔵についてよくある質問
カンカン地蔵とは何ですか。
山梨県甲府市中道町にある地蔵で、敬泉寺の地蔵とにらめっこをしているとされます。
何が起きたのですか。
周りに麦を積んで互いを見えなくした人の家が、大火事で焼けたといいます。
その人はどうなりましたか。
焼け死んでしまったと記されています。
どこで語られていますか。
山梨県甲府市中道町の右左口です。
カンカン地蔵と併せて覚えたい言葉・用語
地蔵(じぞう)
子どもや旅人を守るとされる仏です。
右左口(うばぐち)
甲府市中道町の集落で、中道往還の宿場でした。
中道往還(なかみちおうかん)
甲斐と駿河を結んだ古い道です。
カンカン地蔵の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。